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全身を整えられるグルーマー
「男性用グルーマー」。なぜトリマーではなく? と興味を持ったのが最初の出会いだった。そもそもシェーバーでもなく、トリマーでもなく、なぜグルーマー。筆者のようなガサツな中年男性に、果たしてそこまで道具を使い分ける必要があり、その違いを感じられるのだろうかと考えていたが、考えるだけ無駄であった。
肌の露出が多い夏はもちろん、日常的に清潔感を保ちたいなら、髭を剃り、こめかみや襟足をシェーバーでクリーンに保ちつつ、その上で全身を整えておきたい。そんなモチベーションを湧かせてくれたのがブラウンの「ボディ&フェイスグルーマーPRO X XT5200」だ。
ムダ毛トリマーの大多数がI字ブレードなのに対し、こいつはT字カミソリに似たシェイプ。男性にとって馴染みある形状は「4Dブレード」と名付けられている。形状こそT字カミソリだが、実はこのブレードには4ヵ所のムダ毛処理部が備わっている。
2つは上端と下端の端。この角で軽くなぞると、柔らかな癖毛でもスーッと剥がれるように体毛が落ちていく。残りの2つはブレード中央部に網刃として配置され、電気シェーバーのように短く刈り込む構造だ。カミソリのように肌の上をなぞりながら、根元まで剃り上げる感覚を想像すると物足りないかもしれないが、身体のさまざまな体毛を処理していると、このブレードの良さがわかってくる。
トリマーとシェーバーの両方の美点を
グルーマーは、その名の通りグルーミング、すなわち“毛づくろい”するための道具。シェーバーではないというところが大きな違いだ。なぞるだけでサクッと、しかも肌の柔らかな部分にも負担をかけず、サーっと体毛が床に落ちる感覚は一般的なI字トリマーとシェーバーの両方の良さを兼ね備えた感覚。そして完全にツルツルになるまで剃り込むのではなく、均等な長さに整えていく。付属のアタッチメントを取り付ければ、残しておく体毛の長さも自由に選ぶことが可能だ。
髭専用ではないが、T字の使いやすいブレードで髭のエッジを整え、剃り残したい長さのアタッチメントで同じ長さに整える。剃り込む部分は一般的なシェーバーと併用する必要はあるが、髭専用トリマー要らず。
ヘッドの肌当たりは柔らかく、怖々しながらデリケートなゾーンを処理してみると、後に残る感覚はほとんどなかった。これなら安心して腋の下などにも使えるだろう。今時の世の中、男性の3人にひとりは美容に強い興味を持っているのだとか。オジサン世代の僕には驚きの数字だが、男性にも清潔感が求められる現代社会。若い男性はもちろんだが、同じ空間にいる僕らにもちょっとした気遣いは必要なものだ。
ブレード部の交換も可能
そうそう、コンタクトスポーツを嗜む僕の場合、自分の体毛を処理していると練習相手の体毛が気になり始めてしまった。相手が男性だとしても、気になるところはしっかり処理しておきたいと、自分でムダ毛処理をして気づいた次第。ちなみに多くのトリマーと異なり、ブレード部分だけを取り替えることも可能。長く使えるお気に入りのアイテムになりそうだ。
REPORT/本田雅一(Masakazu HONDA)
PHOTO/小林邦寿(Kunihisa KOBAYASHI)
MAGAZINE/GENROQ 2022年 10月号
PRICE
オープン価格
評価
4Dブレードは上端・下端の両方でムダ毛を処理可能。男性向けだが女性にも便利に違いない。ヘッドを簡単に交換できるから、パートナーと共用で使うのもいいかも?
コストパフォーマンス:3
使いやすさ:4
機能性:4
肌へのやさしさ:5
コンパクトさ:4
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ブラウン お客様相談室
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