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Ford GT LM Edition
2016年のル・マン優勝車のリバリーをイメージ
2016年ル・マン24時間レースにおいて、セバスチャン・ブルデー、ジョーイ・ハンド、ディルク・ミューラーがドライブしたフォード GT 68号車は、多くのライバルが参戦するLM-GTE Proクラスにおいて、トップフィニッシュを果たした。
20台限定で生産される「フォード GT LM エディション」は、この時のクラス優勝車両に採用されていたレッドとブルーのレーシングリバリーをオマージュ。レッドかブルーにペイントされたカーボンファイバー製パーツを配置するなど、ボディカラーに合わせたデザインディテールにコーディネートされている。
フォード パフォーマンスのグローバルディレクターを務めるマーク・ラッシュブールクは、フォード GT LM エディションについて次のようにコメントした。
「革新的なマテリアル、デザイン、高い技術レベルにより、フォード GTは他の市販スーパーカーとは一線を画した存在となっています。ロードゴーイング フォードGTの物語を締めくくるにあたって、GT LM エディションは、表彰台を獲得したレーシングカーから、ハートとソウルが注入されています。2016年のル・マン24時間優勝へのオマージュとして、これ以上の存在はありません」
カーボンファイバーをブルーかレッドにペイント
フォード GT LM エディションは、カーボンファイバー製ボディにベースカラーとなる「リキッドシルバー」のエクステリアペイントが施された。2016年のル・マン24時間レースでデビューウィンを飾ったフォード GT 68号車に採用されていたレッドとブルーのレーシングリバリーに敬意を表し、ボディ全体をレッド/ブルーのテーマカラーで仕上げた、ユニークな特別仕様車となる。
ボディ下部エアロダイナミクスを強調するため、レッド/ブルーにペイントされたカーボンファイバーをあえて露出。フロントスプリッター、サイドシル、ドアシルに加えて、エンジンルーム・ルーバー、ミラーストーク、リヤディフューザーもレッドかブルーにペイントされる。
また、グロスカーボンファイバー製20インチホイールにも、レッドかブルーのインナーバレル・アクセントを追加。チタン製ラグナットとブラックペイントされたブレンボ製ブレーキキャリパーが、現代的なエッセンスを演出している。
フォード GT LM エディション専用装備として、チタン3Dプリンタで製造された「デュアルエキゾースト」を採用。エキゾースト・チップの内側にはサイクロンデザインが施され、チップ上部にはチタン製「GT LM」バッジも配置された。この贅沢なエキゾーストシステムは、最高出力670psを発揮する3.5リッターV型6気筒エコブーストエンジンの咆哮を華麗に演出する。
鮮やかなテーマカラーのカーボン製シート
コクピットもエクステリアと同様にテーマカラーのレッドとブルーから選択が可能。ドライバーズシートはレッドかブルーのアルカンターラ巻きカーボンファイバーシートを配置し、エボニーレザー製パッセンジャーシートにはドライバーズシートと同様のアクセントステッチが施された。
エンジンスタータースイッチは、スペシャルディション専用デザインを採用。インストゥルメントパネル、ピラーヘッドライナーはエボニーレザーとアルカンターラが組み合わせられ、コンソール、ベントレジスター、ロワーAピラーには、マット仕上げのカーボンファイバー製となる。
69号車のクランクシャフトから作られた専用プレート
今回、フォード パフォーマンスは、フォード GT LM エディションに、ル・マン24時間レースで表彰台を獲得したマシンの“魂”を組み込む方法を検討した。
開発チームは、レースフィニッシュ後に分解され保管されていた、3位表彰台を獲得したフォード GT(69号車)のエンジンを発見。このエンジンからクランクシャフトを取り出して、それを素材に3Dプリンタで製作した限定20台の専用インパネバッジをダッシュパネルに装飾した。