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Ferrari 488 GTE
4度目のル・マン制覇を果たしたAFコルセ
第89回ル・マン24時間レースは、AFコルセから参戦した51号車のアレッサンドロ・ピエール・グイディ、ジェームス・カラド、コーム・レドガーがGTE Proクラスを制覇。さらに、GTE Amクラスも、AFコルセの83号車をドライブした、ニクラス・ニールセン、フランソワ・ペロド、アレッシオ・ロベラが優勝を果たした。
フェラーリにとっては、ル・マン24時間レースでの38回目の勝利。AFコルセはGTE Proクラスにおいて、2012年、2014年、2019年の優勝に続く、4度目の優勝となった。通常の2倍のポイントが付与されるル・マンでの勝利により、グイディとカラドは2番手に12点差をつけて、GTE Proクラスのランキングトップに浮上している。
この日、フェラーリ会長のジョン・エルカンがサルト・サーキットを訪れており、スタート時には488 GTEをドライブした各チームを24時間の長丁場へと送り出している。
様々な不運に見舞われたAFコルセの52号車
2019年のル・マン優勝者のアレッサンドロ・ピエール・グイディとジェームス・カラドは、24時間のほとんどでレースをリードした。スパ・フランコルシャン24時間レースでも組んだレドガーが、グイディとカラドをサポート。レドガーにとっては、今回が嬉しいル・マン初勝利となった。
今回ライバルとなったのは、コルベット・レーシングのコルベット C8.R。488 GTEのテクニカルセクションにおける、ニュートラルなハンドリングがアドバンテージとなった。一方、ミゲル・モリーナ、ダニエル・セラ、サム・バードがドライブした、AFコルセの52号車は不運に見舞われることになった。
52号車は、残り10時間の時点でサスペンショントラブルが発生し、緊急ピットイン。さらに、サム・バードがドライブ中にテルトル・ルージュでパンクを喫したことで、再度長時間のピットインを余儀なくされた。それでも、クラス5位でフィニッシュし、貴重なポイントを持ち帰っている。
488 GTEがGTE Amクラス優勝と3位を獲得
GTE Amクラスは、レース中のドライブスルーペナルティを受けながらも、AFコルセの83号車をドライブしたニールセン、ペロド、ロベラの3人が勝利。AFコルセにとっては、ル・マン24時間レースのGTE Amクラス初勝利となっている。
さらに、アイアン・リンクスから80号車の488 GTEで参戦した、リノ・マストロナルディとマッテオ・クレッソーニ、フェラーリ・ドライバー・アカデミーのカラム・アイロットが3位表彰台を獲得。ル・マン初参戦となった英国人のアイロットは抜群のスピードを披露、世界一過酷なレースで貴重な経験を手にしている。