世界初の完全有人エアレーシングカー「エアスピーダー Mk4」

「有人飛行を実現」アラウダ・アエロノーティクス製eVTOL「エアスピーダー Mk4」が3月7日公開【動画】

サンダーストライク製水素ターボジェネレーターをリヤに搭載し、4基の水力電動偏向ローターを備えた、eVTOL「エアスピーダー Mk4」。
これまで無人eVTOLで試験を続けてきたアラウダ・アエロノーティクスが、有人エアレーシングカー「エアスピーダー Mk4」を完成させた。
アラウダ・アエロノーティクス(Alauda Aeronautics)は、世界初の完全有人電動エアレーシングカー「エアスピーダー Mk4」を発表した。エアスピーダー Mk4は、2023年3月7日に開催されるサウススタート・イノベーション・フェスティバルにおいて一般公開を予定している。

Airspeeder Mk4

最高速度360km/h、航続距離300kmを実現

サンダーストライク製水素ターボジェネレーターをリヤに搭載し、4基の水力電動偏向ローターを備えた、eVTOL「エアスピーダー Mk4」。
「エアスピーダー Mk4」は、すでに南オーストラリアを拠点に精力的なテストを実施しており、最高速度360km/h、後続距離300kmを実現した。

エアスピーダー Mk4は、オーストラリアを拠点とするスタートアップ企業アラウダ・エアロノーティクスによって開発された、世界最速の有人電動垂直離着陸機(eVTOL)。サンダーストライク製水素ターボジェネレーターを機体後部に搭載し、最高速度360km/h、航続距離300kmを実現した。

エアスピーダー Mk4には、F1マシンや戦闘機のような操縦性を実現する人工知能(AI)を含む、推力偏向のジンバルスラスト・テクノロジーを搭載。現在、南オーストラリア州を拠点に飛行試験を実施しており、2024年には世界初の有人レース「エアスピーダー EXA シリーズ」の開催を予定している。

有人eVTOLによるレースを2024年に開催

サンダーストライク製水素ターボジェネレーターをリヤに搭載し、4基の水力電動偏向ローターを備えた、eVTOL「エアスピーダー Mk4」。
エアスピーダー EXA シリーズは、2022年から無人eVTOLでのレースを実施。2024年にはついに有人エアレースを開催する。

これまで、エアスピーダー EXA シリーズでは、遠隔操縦によるeVTOLでのレースを実施。パイロットは地上に設けられたコクピットに座り、「エアスピーダー Mk3 EXA」をコントロールし、電子制御された拡張現実(AR)対応のスカイトラックで迫力のレースを展開してきた。今回、有人操縦型eVTOLの「エアスピーダー Mk4」が完成し、いよいよ実際にパイロットが搭乗・操縦するレースが開催されることになる。

アラウダ・エアロノーティクスを立ち上げたマット・ピアソンCEOは、有人操縦型eVTOLの実現に興奮を隠さない。

「私たちは、パイロットが操縦する有人操縦型eVTOL『エアスピーダー Mk4』によるレースの準備を整えてきました。我々は機体を開発し、レースフォーマットを整え、会場を確保しています。そして、スポンサーとテクニカル・パートナーを集めました。今こそ、世界で最も先進的で革新的、かつ野心的な自動車ブランド、様々なメーカー、モータースポーツチームが、革命的な新しいモータースポーツに参加する時なのです」

「サウススタート・イノベーション・フェスティバルにおける『エアスピーダー Mk4』の発表会では、各分野で最も高い技術を持つパイロットが搭乗し、ブレード・トゥ・ブレードのレースで戦う機体を紹介します」

水素ターボジェネレーターを搭載

サンダーストライク製水素ターボジェネレーターをリヤに搭載し、4基の水力電動偏向ローターを備えた、eVTOL「エアスピーダー Mk4」。
エアスピーダー Mk4は機体後部にサンダーストライク製水素ターボジェネレーターを搭載。水素エネルギーにより電力でモーターを駆動する。

南オーストラリア州アデレードで設計されたエアスピーダー Mk4は、世界最速の電動垂直離着陸機(eVTOL機)として開発。スタートからわずか30秒で、最高速度の360km/hにまで到達。高度な電動推進システム、最高レベルのエアロダイナミクス、わずか950kgの離陸重量により、ほぼゼロエミッションを実現しながら最大航続距離300kmを実現した。

エアスピーダー Mk4は、すでに350回以上の試験飛行に成功しており、2022年に南オーストラリア州で開催された2回のデモンストレーションレースで使用された、遠隔操縦型エアスピーダー Mk3の発展型となる。

機体後部に1000kW(1360PS)を発揮する水素ターボジェネレーターを搭載し、バッテリーとモーターに電力を供給。この革新的な技術により、グリーン水素を燃料として使用することが可能となり、長距離・長時間飛行においても安全で信頼性の高い、持続可能な電力の供給が可能になった。

水素は、将来の航空機、特に都市部での短距離移動に理想的な燃料と考えられている。エネルギー密度が高く、軽量コンパクトに貯蔵できるため、小型航空機に適しているという。また、水以外の排出物を出さないため、大気汚染の心配もない。水素ガスは空気より軽いため、万が一漏れた場合でも上昇し大気中に拡散するだけで、火災や爆発の危険性も低くなるという。

アラウダ・エアロノーティクスは、世界初となる有人操縦型eVTOL「エアスピーダー Mk4」の発表にともない、現在エアスピーダー EXA シリーズに参加する、OEMパートナーを募集している。また、将来的にはエアスピーダー Mk4をベースとした、自家用eVTOLの実現も目指している。

エアスピーダー Mk4を動画でチェック!

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ゲンロクWeb編集部

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