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Ferrari 499P
2台のフェラーリ 499Pが快走を披露
2023年シーズンのWECのトップカテゴリーに、フェラーリはル・マン・ハイパーカー(LMH)規定で開発された2台のプロトタイプレーシングカー「499P」を投入。
デビュー戦となったセブリング1000マイルにおいて、50号車はアントニオ・フォコ、ミゲル・モリーナ、ニクラス・ニールセン、51号車はアレッサンドロ・ピエール・グイディ、ジェームス・カラド、アントニオ・ジョヴィナッツィがドライブする。
迎えた16日夕方の予選。今シーズンからWECは規則変更があり、予選においてタイヤウォーマーであらかじめタイヤの温度を上げておくことができなくなった。これにより、これまでのシーズンのように、新品タイヤで走りだしてすぐに最速ラップを刻むことが不可能に。ドライバーは数周にわたってタイヤを暖める必要があり、本格的なアタックが開始されたのは、15分間の予選セッション後半に入ってからとなった。
トヨタの2台を上回ったフオコのアタック
太陽が西に傾いたセッションが後半、ブレンドン・ハートレードライブするトヨタ GR010 HYBRID 8号車がまず1分45秒台に入れる好タイムでトップに浮上。トヨタの7号車をドライブする小林可夢偉も、同じく1分45秒台に入り、チャンピオンチームのトヨタ勢が1-2を形成する。
しかし、その直後、アントニオ・フオコが駆るフェラーリ 499P 50号車が、トヨタの2台を上回るタイムを叩き出してトップへ躍り出る。フオコは1分45秒067のタイムを叩き出し、トヨタの8号車に0秒214の僅差をつけて、デビュー戦でポールポジションを獲得した。
歴史的なポールポジションを獲得したフオコは、次のように喜びを語った。
「ポールポジションを獲得したなんて、本当に信じられません。この8ヵ月間、並外れた努力を続けてくれたチームメンバー、そしてマラネロのスタッフ全員に感謝したいです。明日(17日)はポールポジションからスタートし、ベストを尽くします。レースは長く、セブリングは非常にマシンに厳しいコースです。午後は特に気温が高いので、タイヤマネジメントが重要なファクターになるでしょう」
アレッサンドロ・ピエール・グイディがアタックを担当した51号車も、1分45秒874の4番手タイムを記録。2列目からのスタートを確保している。