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追加されたスライドドアの開閉スイッチ
8年振りのフルモデルチェンジを行って4代目へと進化したアルファード&ヴェルファイア(アルヴェル)。日本のミニバンのフラッグシップとして高い人気を誇るアルヴェルですが、新型も早くも予約が殺到しているようです。実際に実車を見てみると豪華なだけでなく細かな心遣いも盛りだくさんで、「こりゃ確かに売れるよな」と納得してしまう仕上がりです。
それを象徴するのがスライドドアの開閉スイッチ。新型アルヴェルの運転席には、リヤのスライドドア開閉スイッチがなんと2つあるのです。ひとつは先代と同じくオーバーヘッドコンソールですが、新型ではドアのアームレストにも開閉スイッチが追加されました。
その理由を聞くと「オーバーヘッドのスイッチは、ホテルなどでドライバーが操作しようと手を挙げると、ベルボーイが呼ばれたと勘違いしてしまうことがあった」というのです。そこでドライバーがさりげなくスライドドアを操作できるように、ドアアームレストにスイッチを追加した、ということなのですね。
それならオーバーヘッドコンソールのスイッチは廃止してもよかったのでは、と言うと「助手席の方が操作する時のためにオーバーヘッドのスイッチも必要なんです」とのこと。うーん、なるほど。
世界一のスライドアスイッチ数?
それだけではありません。新型アルヴェルの特徴のひとつに、ルーフの中央に設けられたスーパーロングオーバーヘッドコンソールがありますが、ここには左右スライドドアの開閉スイッチやウインドウとサンシェードの開閉スイッチが集約されています。これによってどの席に座っていてもドアとウインドウの開閉操作がやりやすくなりました。
また後席用の空調吹き出し口も、このスーパーロングオーバーヘッドコンソールに内蔵されています。そのため空調関連のダクトをルーフの両端に通す必要がなくなり、その空いたスペースを利用して下降タイプのサンシェードを設けることができたのです。この下降タイプのサンシェードは上から差し込む陽射しだけを遮りたい、という目的にも便利な合理的な方式。使い勝手と実用性を高いレベルで実現している、それが新型アルヴェルなのです。
つまり新型アルヴェルのリヤドア開閉スイッチは前席のオーバーヘッドコンソールとドアアームレスト、さらにスーパーロングオーバーヘッドコンソールとリヤドア本体のグリップの合計4カ所にあるのです。おそらくスライドアスイッチの数では世界一でしょう。これぞトヨタ流の「おもてなし」ですね。
SPECIFICATIONS
トヨタ・アルファード・エグゼクティブラウンジ2WD
ボディサイズ:全長:4995×全幅1850×全高1935mm
ホイールベース:3000mm
車両重量:2230kg
エンジン:直列4気筒DOHC
総排気量:2487cc
最高出力:140kW(190PS)/6000rpm
最大トルク:236Nm(24.1kgm)/4300〜4500rpm
モーター最高出力:134kW(182PS)
モーター最大トルク:270Nm(27.5kgm)
トランスミッション:電気式無断変速
駆動方式:FWD
サスペンション形式:Fマクファーソンストラット Rダブルウイッシュボーン
ブレーキ:FRベンチレーテッドディスク
タイヤサイズ:FR275/65R17
パフォーマンス:燃費17.5km/L(WLTC)
価格:850万円