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ガーミンの誇るゴルファー用スマートウォッチ
近年のガーミンは過去に例のない新しいシリーズを創出し続けてきた。10年ほど前はガーミンのスポーツウォッチが素晴らしいと人に話すと「もっと名前の通ったブランドはないのか?」と言われたものだ。ところがどうだろう。歴史ある高級腕時計の世界にガーミンはしっかりと食い込んでいるどころか、独自の輝きを見せている。スマートウォッチ市場にはApple Watchという巨人が存在しているが、ガーミンはスポーツ向けウォッチを突き詰めることで、その存在意義を示してきた。
かつて多くの腕時計メーカーが、様々なジャンルでの機能性を突き詰めたことでブランドを作り上げたが、それも昔の話。様々なデバイスが電子化される中で、“スポーツウォッチならガーミン”というブランドに成長したのは驚きだ。中でも「MARQシリーズ」は、単なるスポーツウォッチとしての機能に留まらず、高級腕時計としての機能性と美しさを追求している。そのMARQが最近、第2世代へとグレードアップされたが、その中でも本誌読者に紹介しておきたいのがMARQ Golferである。
スマートウォッチが自動的にスコアを記録
軽量かつ高い堅牢性を誇るグレード5のチタン合金をケースに採用、87gと美しく軽量な仕上げは前モデル比で約2倍以上の強度を持つ。ディスプレイ表面はドーム型サファイアガラスだが、最も大きな違いはディスプレイにAMOLEDを採用した。従来は屋外での視認性およびバッテリー持続時間を重視し、サイドライト付きの反射型液晶パネルを用いていたが、省電力化と高輝度化を達成したことで、日常的なシーンで使いやすく発色も美しいAMOLEDに切り替わったことは、多くのガーミンファンにとって素晴らしいことだ。
ランナーやサーファーなどにも人気のガーミン製ウォッチだが、中でもゴルファー向けを紹介するのは、自動的にスコアを記録してくれるからに他ならない。日本全国どころか世界中の4万3000を超えるゴルフコースが収録され、GPS信号から残りの距離を把握。ゴルフクラブのインパクトをGセンサーが検知し、ショットを打った瞬間を位置とともに記録してくれる。オプションでクラブに装着するトラッキングセンサーも用意されるので、手持ちのクラブに装着、登録することでクラブの番手を自動記録する小技も。クラブごとの平均飛距離から、次に持つべきクラブまでアドバイスしてくれる。
自分自身の拘りを主張できるスマートウォッチ
ベゼルにはセラミックが埋め込まれ、18番までのホール番号が記されている。これは新搭載のホールインジケーターと連動したデザインで、ラウンド中のスコアやステータスを一目で把握できるのも、MARQ Golferならではの価値だ。元々、GPSを用いた航空ナビゲーターのメーカーだけあって、マルチバンド対応のGPS感度は良好。ヘルスモニタリングや100種類以上の計測に対応する運動記録、通知機能やSuicaにも対応する決済機能、音楽再生機能もある。
南フランスの職人によるジャカード織のナイロンバンドは、高級感と装着感のバランスがよく、汗をかきやすい夏のラウンドも快適に回れるはず。これほど、自分自身の拘りを主張できるスマートウォッチは他にはない。
REPORT/本田雅一(Masakazu HONDA)
PHOTO/小林邦寿(Kunihisa KOBAYASHI)
MAGAZINE/GENROQ 2023年10月号
評価
機能だけならばepixシリーズという選択肢もあるが、高品位なチタンケースとセラミックベゼルの質感はMARQならでは。ゴルフ用途に特化したベゼルデザインはMARQ Golferの特権だ。
GPS精度:5
機能性:4
コストパフォーマンス:2
質感:5
視認性:5
PRICE
33万円
【問い合わせ】
ガーミンジャパン
TEL 0570-049530(カスタマーサポート)
https://www.garmin.co.jp