『悪魔のいけにえ』に登場する車といえば?

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トビー・フーパー監督が手がけた『悪魔のいけにえ』(1974年)は、低予算ながらホラー映画の金字塔となった名作。テキサスを訪れた5人の男女が“人間の皮膚で作ったマスク”を装着した大男レザーフェイスとその狂気的な一家に遭遇し、一人ずつ惨殺されていく恐怖を描いています。実在の殺人鬼エド・ゲインをモデルにしたレザーフェイスはフィクションにおける殺人鬼のアイコンとなり、現代に至るまで世界中の観客を震え上がらせてきました。のちのホラー/スラッシャー映画に多大な影響を与え、現在もカルト的な人気を誇るホラーの古典です。

そんな『悪魔のいけにえ』の製作50周年を記念し、同作がなぜ50年を経てもなお語り継がれるのか、その核心に迫ったドキュメンタリー『チェイン・リアクションズ』が3月28日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国順次公開中。“ホラーの帝王”こと巨匠スティーヴン・キングを筆頭に、映画監督・三池崇史やカリン・クサマ、コメディアンのパットン・オズワルトなど錚々たるアーティストたちが、その革新性と巨大な影響について語ります。

『悪魔のいけにえ』と聞いてまず思い浮かべるのは、ツギハギされたレザーフェイスのマスクや、ヌラりとあやしく光る数々の凶器でしょう。しかしよく思い出してみると、重要なシーンでは必ず車が印象的に登場していました。まず冒頭、不穏なラジオニュースをBGMに登場する若者たちが乗るのは、70年代フォードのクラブワゴン。とても地味なバンですが、その無骨さはいま見ると非常にクールです。しかも、このクラブワゴンは中盤過ぎまで出ずっぱりです。

Chevy 3100 Series(1955)

そして殺人一家の愛車は、50年代シボレーの3100。カスタムベースとしても人気のピックアップトラックですが、本作では無惨にボロボロ・ボコボコな“多目的”トラックとして恐怖を上乗せします。そしてクライマックス、まるで救世主のように(?)登場する、いかにもアメリカ的な2台の車。巨大な50年代ピータービルト351と、70年代シボレーのCシリーズは、ホラー映画史上もっとも印象的に使用された車と言えるかもしれません。その理由はぜひ、あまりにも恐ろしい本編でご確認あれ。


『チェイン・リアクションズ』公式サイト