NEXCO各社で実施している高速道路料金の割引制度
まずは、NEXCO各社が共通で実施している高速道路の割引制度について紹介しよう。これらの割引サービスを受けるためには、ETCが搭載されていることが前提で、制度によってはETCマイレージサービスの登録が必要になるなど、さまざまな規定があるので、事前に詳しく内容を確認した方がよいだろう。
■ETC 平日朝夕割引(https://www.driveplaza.com/etc/dis/etc_dis_weekday/)
平日の一定時間内(朝6~9時、夕方17~20時)に対象区間を利用すると、1ヶ月の利用回数に応じた還元額(30%または50%)が翌月20日に付与される。ただし、利用にあたっては事前にETCマイレージサービスのご登録が必要になる。
【対象条件】 ・割引対象車種:すべての車種 ・割引対象日時:平日 朝:6時~9時 夕:17時~20時 ※平日とは、月曜日から金曜日までを指す(祝日を除く) ・割引対象道路:NEXCO東日本/中日本/西日本(NEXCO3社)が管理する地方部の高速道路(東京・大阪近郊は対象外)及び宮城県道路公社の仙台松島道路 ※割引対象路線図:https://www.driveplaza.com/assets/pdf/etc/dis/etc_dis_weekday/weekday_guidebook_01.pdf
【割引概要】 ・5回~9回まで:通行料金のうち最大100km相当分を約30%分還元 ・10回以上:通行料金のうち最大100km相当分を約50%分還元
■ETC 休日割引(https://www.driveplaza.com/etc/dis/etc_dis_weekend/)
土・日・祝日に地方部の対象区間を走行すると、通行料金が30%割引になる。
【対象条件】 ・割引対象車種:普通車と軽自動車等(二輪車)限定 ・割引対象日:土曜日・日曜日・祝日 ※GW、お盆期間、年末年始は適用されないケースがある ・割引対象道路:NEXCO東日本/中日本/西日本(NEXCO3社)が管理する地方部の高速道路(東京・大阪近郊は対象外)及び宮城県道路公社の仙台松島道路 ※割引対象路線図:https://www.driveplaza.com/assets/pdf/etc/dis/etc_dis_weekend/weekend_guidebook_01.pdf
【割引率】 ・30%
■ETC 深夜割引(https://www.driveplaza.com/etc/dis/etc_dis_night/)
毎日午前0時~午前4時の間に利用すると30%割引になる。すべての車種が対象になるので、トラックなどの営業車が、この時間を狙ってインターチェンジ前で時間待ちをしているのを見かけることもあるはずだ。
【対象条件】 ・割引対象車種:すべての車種 ・割引対象日時:毎日 0時~4時 ・割引対象道路:NEXCO東日本/中日本/西日本(NEXCO3社)が管理する全国の高速道路及び宮城県道路公社の仙台松島道路 ※京葉道路・第三京浜道路・横浜新道・横浜横須賀道路は割引の対象外 ※割引対象路線図:https://www.driveplaza.com/assets/pdf/etc/dis/etc_dis_night/night_guidebook_01.pdf
【割引率】 ・30%
■ETC2.0割引
圏央道(新湘南バイパスを含む)の環状道路としての機能の有効利用を促進するため、ETC2.0車を対象とした割引を実施している。
【対象条件】 ・割引対象車種:ETC2.0搭載車 ・割引対象道路:NEXCO東日本の圏央道(茅ヶ崎JCT~海老名JCT、海老名~木更津JCT)と新湘南バイパス(藤沢~茅ヶ崎JCT)、NEXCO中日本の東海環状自動車道
【ETC2.0とは】 ETC2.0は、自動料金収受システムとしてのETCや各種運転支援情報を提供するITSスポットサービスなど複数のサービスを、ひとつの共通基盤(プラットフォーム)として提供するシステム。カーナビのVICSと同様に高速道路とクルマが情報を連携して渋滞の迂回ルートを教えてくれたり、安全運転をサポートしたり、災害時の適切な誘導をしてくれたり、さまざまな機能が高次元で実現している。
■その他の割引制度
NEXCO各社では、これらの割引制度以外に「大口・多頻度割引」、「障がい者割引」も実施。また、NEXCO東日本では「ETC 外環道迂回利用割引」、「ETC 千葉外環迂回利用割引」、「関越特別区間(水上~湯沢間)のETC料金」、「ETCアクアライン割引・ETC時間帯別料金」などのほか、NEXCO西日本では「大阪都心流入割引」、「広島呉道路連続利用割引」なども実施しているので、逐次各社のHPなどで確認するとよいだろう。
首都高で実施しているETC割引制度
かつては利用する区間に関係なく、一律で利用料金が定められていた首都高は、現在では走行距離0.1kmごとに10円単位で加算する料金体系となっている。しかも、2022年4月1日からは上限額が引き上げられたので、普通車では最大1,950円とNEXCOの中距離区間並みの料金へと移行。仕事や通勤などで日常的に使うユーザーにとっては、大きな負担増になっている。
しかし、NEXCO各社と同様に割引制度が導入されており、その多くはNEXCO東日本と連携する形で実施されているので、各々の制度ついて簡単に紹介しよう。
■深夜割引
0:00~4:00の深夜帯に首都高に入った場合に料金が20%割引される。
■都心流入割引(2026年3月31日までの限定)
下表の対象出入り口と都心環状線対象出入り口の利用は、一番近い都心環状線の出入口までの料金が上限となる。
■都心流入・湾岸線誘導割引(2026年3月31日までの限定)
横浜都心部の対象出入口と都心環状線対象出入口を利用しており、かつ湾岸線の「川崎浮島JCT~大黒JCT」を経由していれば、料金の上限が普通車で950円、軽自動車(二輪車)で790円になる。
■その他の割引制度
このほか、大口・多頻度割引、外環道迂回利用割引、障がい者割引などのほか、ETC大型車・特大車を対象とした「環境ロードプライシング割引」も導入されているので、詳しくは「首都高ドライバーズサイト(https://www.shutoko.jp/)」を確認するとよいだろう。
NEXCO各社で実施している高速道路周遊パスもお得!
NEXCO各社では、決まったエリアやルートで高速道路が乗り放題になる周遊パスのほか、観光施設の入場料の割引などの特典がついた割安プランを多数実施している。
これらのプランを利用する場合は、事前に申込みが必要となるが、利用前であればキャンセル料なしで変更・解約が可能。仕事の都合や天候によってフレキシブルに利用できるところは、とても便利でありがたい。
2023年9月現在の代表的な周遊パスプランとしては、二輪車を対象としてNEXCO各社で実施している「ツーリングプラン」がもっとも多く、クルマを対象としたものも各エリアや季節ごとに数多くのプランが実施されている。
例えば、北海道で実施している「HOKKAIDO LOVE! 道トクふりーぱす(4~10月分)」は、北海道のすべての高速道路を2日間乗り放題(乗り降り自由)で普通車は8,000円(軽自動車 6,400円)となっているほか、3日~7日のプランも用意されている。
ドラぷらE-NEXCOドライブプラザの「高速道路周遊パス検索サイト(https://www.driveplaza.com/special/drivepass/)」では、エリアや利用時期ごとに周遊パスを検索できるので、出かける前に調べてみるとオトクな周遊プランが見つかるかもしれない。
今回は、高速道路の割引制度の代表例を紹介したが、このほか阪神高速道路、名古屋高速道路、本州四国連絡高速道路、広島高速道路、福岡・北九州高速道路などの高速道路各社でも同様の割引制度を実施しているので、必要に応じて調べてみるとよいだろう。
また、ETCマイレージサービスに登録しておくと、ETCでの通行料金の支払額に応じてポイントが付与され、溜まったポイント交換して通行料金の支払いに利用できるので、こちらもオトクなサービスといえる。
ガソリン価格が高騰している現在は、少しでもクルマに関する出費は抑えたいもの。これらの割引制度を上手に使って、これからやってくる絶好のドライブシーズンを思う存分楽しもう!