GRスープラとGR86の例を見ると、少なくとも海外市場では購入者の大多数がオートマチックを選択していることから、ATのオプションが成功する可能性は高い。
現在、GRカローラは6速マニュアル・トランスミッションのみを搭載している。しかし、トヨタGazoo Racing社長の高橋智也氏は、オーストラリアでの記者会見でGRカローラにオートマチック・トランスミッションが搭載される可能性について問われると、「顧客からの十分な要望があれば、GRカローラのラインナップにオートマチックトランスミッションを導入する可能性がある」と述べている。
今年1月には、6速MTだけだったGRヤリスにも8速ATであるDATが追加されており、これが流用されるものと思われる。
トヨタ・オーストラリアの販売・マーケティング責任者であるショーン・ハンリー氏も、オーストラリア『Drive』誌に対し、「(オーストラリアでもAT車が)GRスープラとGR86の販売台数の半分以上を占めており、GRカローラに“もしAT車があれば顧客はそれに惹かれる”だろう」と語っている。
GRヤリスではAT搭載により車重が40ポンド(18kg)増加しているが、直線での加速や速度は速くなっているため、AT仕様が発売されればフォルクスワーゲンのゴルフR、スバルのインプレッサWRX、ヒョンデのエラントラNなどのパフォーマンスモデルへの競争力がより高まることだろう。