電動開閉ルーフ搭載のコンパクトスポーツは世界でも希少「ダイハツ・コペン」【最新軽自動車 車種別解説 DAIHATSU COPEN】

初代のデビューが2002年。実に20年以上オープン・スポーツ軽自動車として注目を集め続けている「ダイハツ・コペン」。小さなボディには電動開閉のルーフが装備され、アウトドアでもレーシーな場面でも十二分に楽しめるグレードが多数用意されている。ドライバーの楽しさと爽快さを抽出した世界的にも稀有な存在のコンパクトカーなのは間違いない。
REPORT:竹岡 圭(本文)/工藤貴宏(写真解説) PHOTO:中野幸次 MODEL:菅原樹里亜

走りを追求したスポーツ設計 4つのスタイルから選択可能

全長3.5mに満たないサイズの電動オープンルーフのクルマなんて、世界広しと言えど、きっとコペンしかないのではないだろうか。それくらい希少価値の高いクルマである。

エクステリア

「ローブ」「エクスプレイ」「セロ」そして「GR スポーツ」と4タイプのエクステリアから好みの一台を選択可能。撮影車両の「GR スポーツ」は最もスポーティな雰囲気だ。最小回転半径は4.6m。

そこに加えて、着せ替えができると言われたら! もう驚くしかない。外板をほぼ樹脂パーツとすることで、着せ替え=パーツを取り換えることができるため、個性際立つ4つのモデル、基本となるクーペスタイルの「ローブ」、アウトドアシーンもアクティブに楽しめそうな「エクスプレイ」、コペンはやはり丸目だという声に応えて追加された「セロ」、とにかく走り味に磨きを掛けた「GRスポーツ」の中で、ある程度のパーツを、自由に組み合わせるなんてこともできてしまうのだ。というより、この4つのスタイルが生み出せたということだけでも、凄いことである。

インストルメントパネル

フロアシフトやサイドレバー式のパーキングブレーキを組み合わせる、昨今では珍しいトラディショナルなレイアウト。ダッシュボード上のナビ取り付けスペースは“なし”も選択可能だ。

エンジンは1種類のみだが、トランスミッションは7速CVTか5速MTが全モデルでチョイス可能というのも、うれしい話。基本的にスポーツカーとして設計されているため、発売した後も、走りに磨きが掛けられ続けているのも美点である。

居住性

軽自動車というよりもスポーツカー。低い着座位置に腰を下ろし、足は下ではなく前へ伸ばす感覚だ。仕様によっては名門シートメーカー「レカロ」のシートが備わる。

特に「GRスポーツ」は、ダイハツ車の中で唯一この名前が冠せられたモデルであり、またそのネーミングどおりの爽快な走り味を楽しませてくれる。

うれしい装備

月間販売台数     319台(23年7月~12月平均値)
現行型発表      14年6月(「ローブ」14年6月 /「エクスプレイ」14年11月 /「セロ」15年6月 /「GR SPORT」19年10月 一部改良 21年4月)
WLTCモード燃費    19.2 ㎞/ℓ ※CVT車 

ラゲッジルーム

最高出力こそ64㎰ではあるものの、小さな体躯でワインディングロードをものともせずに雄大に走る姿は、もはや痛快。世界に誇れるものに仕上がっている。

※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.157「2024 軽自動車のすべて」の再構成です。

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