GR86、一部改良で走りの味わいが「深化」同時に200台数限定でRZ ”Ridge Green Limited”も発表

左が改良型GR86、右が特別仕様車・RZ ”Ridge Green Limited”。
7月12日、TOYOTA GAZOO RacingがGR86の一部改良モデルを発表した。同日より全国のトヨタ車両販売店にて受注開始し、8月1日から発売するという。同時に台数限定の特別仕様車「RZ ”Ridge Green Limited”」も販売も発表した。
(PHOTO:トヨタ自動車)

やや大きめ規模の一部改良

2021年10月の発売以来、現行GR86は数度の改良を受けているが、今回の一部改良は、旋回性能や限界域での扱いやすさなどを向上させ、「GRらしい走りの味」に磨きをかけることを狙いにしていることから、ショックアブソーバーやハンドリングのみならず、エンジンのトルク制御やトランスミッションにまで手が入れられている。過去に比べ、今回の一部改良はやや規模が大きい印象だ。

改良されたGR86。といっても外観に変更点は見当たらず、中身の熟成というほうが正しい。
後ろ姿もデザイン変更はないようだ。

シリーズ全体の改良点

主な改良点は次のとおりだ。
1.走行性能
【MT車/AT車共通】
・ショックアブソーバーの減衰特性を変え、スポーツカーらしいダイレクトなハンドリングレスポンスはそのままに、タイヤの接地感を向上させた。
・より意のままに「ドライバーと対話できるクルマ」をめざし、EPS(電動パワーステアリング)特性を改良。さまざまなモータースポーツでの使われ方を想定し、俊敏なレスポンスと操舵安定性を両立させ、限界域に於けるステアリングフィールを向上させた。

ステアリングフィールと接地感向上のため、EPS特性に手が加えられた。

【MT車】
・モータースポーツで要求されるブリッピング操作のしやすさに着目し、エンジントルク制御を変更。アクセル操作に対してよりダイレクトなレスポンスが得られるスロットル制御を採用し、限界域での扱いやすさを向上させた。

MT車は、ブリッピング操作のしやすさ向上を目的に、エンジンのトルク制御が変更された。

【AT車】
・ATでモータースポーツに参戦するユーザー要望に応え、ダウンシフト操作時におけるエンジン回転数の許容領域を拡大し、より広いトルクバンドを活用したスポーツ走行を楽しめるようにした。

AT車はダウンシフト操作時のエンジン回転数の許容範囲を拡大。

いっぽう、これら走りの性能向上とは別に、一部機種に次の機能装備の追加が行なわれている。

2.機能
・タイヤ空気圧警報システムを追加設定(RZ、SZに標準装備)。
・デイタイムランニングライトを追加設定(RZに標準装備)。

タイヤ空気圧警報システムをRZ、SZに標準化。

なお、改良はユニットや機能装備面にとどまり、内外装にデザイン変更した部分は見られないが、全7色のボディカラーは、バリエーション数はそのままに、これまでの「ブライトブルーII」が「リッジグリーン」に置き換えられている。

スパークレッド(5万5000円高)。
クリスタルホワイトパール(3万3000円高)。
クリスタルブラックシリカ。
従来のブライトブルーIIを廃止した代わりに投入されたリッジグリーン。
マグネタイトグレーメタリック。
アイスシルバーメタリック。
サファイアブルー。

車両本体価格は表のとおり。

改良型GR86 価格表

グレードMT車AT車販売方法
RC293万6000円全国のトヨタ車両販売店にて販売
SZ319万5000円329万3000円全国のトヨタ車両販売店にて販売
RZ351万8000円361万6000円全国のトヨタ車両販売店にて販売
今回の一部改良で全機種値上げされた。

改良型は価格が上昇しており、最廉価RCは2万円、SZ、RZはMT、AT問わず全機種4万2000円の値上げ。GR86全体では平均3万7600円の値上げとなっている。

特別仕様車「RZ ”Ridge Green Limited”」

RZ ”Ridge Green Limited”は、RZをベースに、先述した新ボディカラー「リッジグリーン」を専用にまとい、内外に施した専用パーツや飾りでプレミアム感を与えた特別仕様車だ。

特別仕様車「RZ ”Ridge Green Limited”」

RZと異なる特別仕様箇所については次の表と各部の写真をごらんいただきたい。

ベース車 RZに対するRZ ”Ridge Green Limited”の変更点。
カラー名称がそのままネーミングなだけに、車体色はリッジブルーだけ。
特別設定色で塗られたブロンズカラーのアルミホイール。
ブラック×タンカラーの専用内装。フロントシート(ブラック&タン)、インストルメントパネルモール(キャストブラック塗装(助手席側))、タンステッチ(ステアリング、シフトブーツ、パーキングブレーキレバー&ブーツ、フロントシート、ドアアームレスト)。
ウルトラスエード(ブラックパーフォレーション付・タンアクセント)×本革のシート。「ウルトラスエード」は東レの登録商標だ。
センターコンソール加飾(ダイヤル式ヒータースイッチ+ピアノタッチスイッチ+オーナメント(キャストブラック塗装)、VSC OFFスイッチ+走行制御モードスイッチ(AT車)+TRACKスイッチ(ブラック))。
運転席、助手席シートショルダーパッド部の専用刺繍。

RZ ”Ridge Green Limited”は台数限定で、販売台数は200台。本日7月12日から28日まで抽選受付を行い、10月頃からの販売となる。

特別仕様車 RZ “Ridge Green Limited”

グレードMTAT販売方法
特別仕様車 RZ “Ridge Green Limited”389万7000円399万5000円GR Garageにて200台限定抽選受付
抽選受付期間:2024年7月12日(金)〜28日(日)
限定台数が200台だとあっという間に受付終了の可能性がある。興味ある方は大急ぎで販売店へ。

他とはちょっと違う、シックな内装のGR86にほれ込んだ方は販売店に急げ!

キーワードで検索する

著者プロフィール

MotorFan編集部 近影

MotorFan編集部