車中泊やアウトドア遊びに最適なパッケージ「ダイハツ・アトレー」【最新軽自動車 車種別解説 DAIHATSU ATRAI】

21年に登場した現行モデルから商用車4ナンバーとしてリリースされた「ダイハツ・アトレー」。後席のシンプル化で床はフラットになり、車中泊にはもってこいでパーソナルユースとしても大いに魅力的。走行性も全車ターボでパワフルな加速力に不満はない。安全装備も高速道路から日常走行までをカバーする機能が標準装備されている。
REPORT:青山尚暉(本文)/工藤貴宏(写真解説) PHOTO:神村 聖 MODEL:大須賀あみ

全車ターボの走りに不満なし 趣味使いにうれしい装備満載

空前のアウトドア、車中泊ブームの今、俄然、注目されているのが軽キャンパーのベース車にもなっている軽商用車。そのパイオニアたるアトレーの6代目は全高1890㎜、荷室高1215㎜を誇り、全車64㎰、9.3㎏mのターボエンジンを搭載。

エクステリア

現行型からアトレーは4ナンバーの商用登録となった。理由は格納時の床のフラット化で、後席をシンプルな構造とし、維持費が安い4ナンバーとする方がユーザーにメリットがあると判断したためだ。最小回転半径は4.2m。

9.3㎏mのターボエンジンを搭載。特に一般ユーザーのアウトドア、車中泊ユースに適する「RS」グレードは両側パワースライドドアや前席オーバーヘッドシェルフを完備し、大型センターディスプレイを用意するほか、後席はクラスベストな掛け心地、スペースがあり、後席用ヒーターファンまで備わる。

インストルメントパネル

全車ともインパネシフトでウォークスルーも楽にできる。全グレードに6.8インチもしくは9インチ画面のディスプレイオーディオが用意されていて、スマートフォンを接続すればナビアプリを画面に映してカーナビとして利用可能だ。

ホビーユースとしても不可欠な大容量の荷室の使い勝手はそのままでもOKだが、ディーラーオプションで布張りのラゲッジボード2枚セットを用意。後席格納時の荷室奥行きは1820〜1920㎜に達し、車中泊も余裕でこなす。

居住性

走行性能は全車ターボで加速力に不満はないが、ドラポジはトラック的で、全域でエンジンノイズが車内に充満。操縦感覚は商用タイヤ装着もあってあいまいで、カーブでは外側に膨らみがち。荒れた路面、段差乗り越えでのボディのガタピシ感も気になるところ。

うれしい装備

月間販売台数    2398台(23年7月~12月平均値)
現行型発表     21年12月
WLTCモード燃費   14.7 ㎞/ℓ  

ラゲッジルーム

つまり、乗用軽ベースのスペーシアベースなどのライバルと比べ、走行性能面で軽商用車感が最も強いのがこのアトレーということになる。だが、先代と比較すれば乗り心地などは改善され、ホビーユースのベース車と割り切れば大きな不満は出ないはずだ。

※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.157「2024 軽自動車のすべて」の再構成です。

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