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安全装備や運転支援機能充実 快適&気持ちいい走りで魅了
欧州Bセグメントに属する、マツダの市販車の中で最もコンパクトなモデルがこのマツダ2。現在の車名が与えられたのは2019年7月のことで、さらに遡れば14年に4代目のデミオとして登場したのが最初のモデルとなり、そこから数えて今年で10年目、息の長いクルマということになる。
エクステリア
最新の改良は23年9月にCX-3とともに実施。このときの内容はコネクティッドサービスの〝マツダコネクト〞を標準装備(センターディスプレイは8インチまたは8.8インチ)もしくはメーカーオプションで設定したほか、用品架装パッケージ車のSCI-FIを追加設定。そのほかにグレード体系の見直しなども実施。ガソリン車の15BDおよびディーゼルの「XD(クロスディーと読む)BD」では、同グレード専用のコンプリートキットが用意され、仕様ごとにグリル、ドアミラーガーニッシュ、ボディデカールやアクセントが施されたフルホイールキャップなど、独自のコーディネーションを楽しめるようになっている。そのほかに「XD」で要望が多かったという〝ユーティリティパッケージ〞を標準装備化。これはリヤシート6対4分割可倒式シートバック、ダークティンテッドガラス(リヤドア、リヤゲート)を内容とするものだ。
乗降性
搭載エンジンは1.5ℓのガソリンまたはディーゼルターボに大別されるが、ガソリンではハイオク仕様の6速MT車「15MB」を設定。またガソリン、ディーゼルターボともにFFのほかに4WDも用意がある。機能面ではGベクタリング・コントロール・プラス(GVCPlus)に代表される、マツダ独自の車両挙動を最適に制御する技術をこのマツダ2にも投入。セーフティ関連ではアドバンスト・スマート・シティ・ブレーキ・サポート(夜間歩行者検知機能付き)、ブラインド・スポット・モニタリング(リヤ・クロス・トラフィック・アラート機能付き)、車線逸脱警報システムなどは全車標準装備となっている。
インストルメントパネル
実車はとにかく運転のしやすいクルマだ。ドライビングポジションにこだわるマツダ車らしく、シートとステアリングを自分のポジションに一度セットすれば、まさに自分の手足のようにクルマを操作できる環境が整う。メーター類の視認性もまったく問題なく、今どきのクルマでは貴重な中央に備わる空調操作の3つの物理ダイヤルも、やや大きめな上、クリック感も上質で直感的な操作は実にしやすい。
居住性
直近ではディーゼルターボ搭載の「XD SPORT+」の6速MT車に試乗したが、このクルマの自然体の身のこなしはなかなか気持ちのいいものだった。ステアリングの反応は思いどおりだし、コンパクトなクルマながら乗り心地も十分に「快適性が高い」といえる仕上がり。また1.5ℓのディーゼルターボ(105㎰/250Nm)は、アイドリング直後から厚みのあるトルクを発揮してくれ、街中を流す場合などは低めのエンジン回転を使えば十分だし、そのまま加速していく場合にもストレスなくスムーズに回転(スピード)を乗せてくれる。
うれしい装備
月間販売台数 1504台(23年11月~24年4月平均
現行型発表 19年7月(商品改良 23年9月)
WLTCモード燃費 25.2 ㎞/ℓ※「XD SPORT+」のFF/6速MT車
ラゲッジルーム
クルージング中の振動、ノイズの小ささも快適に思える大きな要因のひとつだ。
※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.159「2024-2025 コンパクトカーのすべて」の再構成です。