ウッディで温かみのある室内空間も魅力のキャンピングカー
キャンピングカーは欲しいけど、別に車内で料理や洗顔はしないないし、寝るベッドがあるだけでいいというユーザーも少なくない。いわゆる「車中泊仕様」と呼ばれるタイプがそれで、ギャレーなどの家具を廃したシンプルなキャンピングカーになる。
車中泊仕様の良さは、何と言っても日常生活の親和性だ。シートなどはノーマルではないものの、車内は極めてノーマル状態に近いため、買い物、家族の送り迎えといった生活の中でのシーンにも対応しやすいのである。
それでいて完全にフラットになるシートのおかげで、快眠度はノーマルシートの比でない。まるで家のベッドのように寝ることができるのだ。
昨今、日産NV200バネットをベースにした車中泊仕様モデルが続々と発表されているが、ダイレクトカーズ「リトリートNV200II」は中でも注目のニューモデルだ。
このモデルの特徴は、バタフライタイプのセカンドシートと2つのテーブル、そして後部両サイドに設置されたベンチで構成されたシンプルな装備だ。これらを様々に組み合わせることで、室内空間のバリエーションを可能にしたのである。
まずセカンドシートを倒して、テーブルを2つ車内に置くと、大人2名分の就寝スペースができる。ルーフ上に2名分のポップアップテント(オプション)が装備できるので、それと併せると4名就寝になる。
セカンドシートは操作にコツのいらないシンプルなバタフライ構造なので、買って直後からスムーズに展開や収納が可能だ。前向き、後ろ向き、フルフラットだけでなく、縦に折り畳んで最前部にスライドも可能だ。
車内後部の空間バリエーションも面白い。セカンドシートを前向きにして、コの字形にテーブル、横ベンチを組み合わせば、床に座ってくつろぐダイネットに。セカンドシートを後ろ向きにすれば、シートに座ってテーブルは物置として使うレイアウトにできる。テーブルは車外に出せば、キャンピングテーブルとして活用することも可能だ。巷に車中泊仕様車は多いが、このように空間レイアウトが変えられるモデルは意外と珍しい。
同モデルは天然木を活かしたウッディな内装で、バンライフ的な雰囲気も特徴のひとつだ。ルーフやドアトリム、床にもウッドが張られており、テーブル同様に温かみのある手触りを実現している。
ちなみに価格はポップアップテントなしで、416万9000円(税込)から。ポップアップテントはオプションで、ルーフ加工込みで88万円(税込)となっている。二人旅なら、ポップアップテントなしでもいいが、ポップアップテントがあると、車内での移動のしやすさや開放感といったメリットもある。
まずは気軽にキャンピングカーを楽しみたい…という人には、うってつけのモデルなのではないだろうか。