特許出願済「スプリングホールド」炸裂!?
純正装備にはない隙間をついたアイデア品こそカー用品の十八番。今でこそ、ドリンクホルダーや多様な収納ポケットが当たり前のように新型車には備えられるものの、それでも人によっては不十分。リビングの収納上手よろしく、スペース活用アイデアに終わりはない。
なかでも、いまカー用品界がこぞって注目するスペースのひとつがシートバック部分。後席乗員のくつろぎ空間として、増設モニターやタブレットホルダーを始めとするエンタメ用品はもとより、テーブルや収納ポケットなどを増設することで、その人なりの空間アレンジをとることができる。
そこに、新たな視点を持ち込んだのが本製品。かつてシートバックポケットといえば、大型のドライブマップや雑誌等を挟む用途に使われることが多かったが、ナビやタブレットの拡充により、その存在意義は失われがちだった。
いわゆるデッドスペースにもなりつつあったこの隙間を埋めるアイデアとして、持ち込まれた用途こそがティッシュケースだ。使用頻度は高くとも、限られた車内空間ではどうしても場所を取りがちだったが、デッドスペースを活用できれば一石二鳥。
ティッシュケースのポイントとなるのが、1枚ずつキレイに取り出せる機構だ。市販のティッシュボックスがそうなっているように、置き型状態で使うなら特に困らない取り出しも、スペースアレンジで向きを変えて使おうと思えば、収納状態のティッシュの積層を保持する工夫が必要になる。
それこそが本製品のキモで、特許出願済のスプリングホールド機構をもってはじめて成立する薄型タイプとなった。既存品に比べ、半分ほどのスリム化を果たせたブレークスルーの主要因はまさにここにある。
設置にあたっては、付属フックを使って引っ掛けるだけ。言葉にするのは簡単だが、そうするためにはケースそのものの重量を抑える必要がある。そして、構成パーツ点数を減らす工夫は価格上昇を抑えることにもつながる。まさに、これぞカー用品という面目躍如のアイデア品だ。