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BMW xDriveを搭載した新しいSAVは、現在6つのモデル・バリエーションがラインナップされている。ニューBMW X1の最もパワフルなガソリン・エンジン車とディーゼル・エンジン車は、いつでも必要に応じて4輪に駆動力を伝達する機能をそのまま具現化している。48Vマイルド・ハイブリッドテクノロジーにより、これらのモデルには電力供給が成され、効率が最適化されるとともに、最も顕著な点として、出力特性がよりシャープになっている。
BMW独自の豊富な駆動システム
新型BMW X1 xDrive23iでは総合出力は218PS。新型BMW X1 xDrive23dでは211PSを発揮する。いずれも内燃機関と電気モーターの組み合わせで発生した駆動力は、ベベルギアと電動油圧制御のハングオンクラッチを介して前輪と後輪に分配される。DSC(ダイナミック・スタビリティ・コントロール)と連動したこのシステムは、瞬時の状況変化に対応しパワー伝達を行う。
新型BMW X1 xDrive30eは、PHEVオプションのうち、最もパワフルなモデルだ。前輪を駆動する3気筒ガソリン・エンジンと、後輪に動力を送る電気モーターにより、システム出力は326PSに達する。エンジンと電気モーターの相互作用が精密に制御されることで、ハイブリッド専用の全輪駆動を実現。ソールデンで行われた冬季テストでは、発進時の瞬時のパワー供給と雪道での確実なトラクションが、この効果が顕著に表れている。
フロント・アクスルとリア・アクスルにそれぞれ1つずつ電気モーターを搭載したニューBMW iX1 xDrive30は、4輪への動力伝達を設計の基本要素とした駆動コンセプトを発揮。電気モーターは最大出力313PSを発生し、冬季試験場の雪道では効果的なトルクにより、ドライバーにドライビングプレジャーを与えてくれる。
正確なトラクションをサポートする制御システム
SAVの電動化バージョンでは、世界的にもユニークな駆動トルク制御システム、ニアアクチュエーター・ホイールスリップリミッター(ARB-X)をAWDに特化させることで、見事なトラクションが実現されている。これにより、パワーをより正確に配分し、ニューBMW iX1 xDrive30とニューBMW X1 Drive30eのトラクションと方向安定性だけでなく、俊敏性と走行性能も最適化することが可能になっている。滑りやすい路面での発進時や、コーナーでのダイナミックな走行時には、必要に応じて後輪に送る駆動量を増やして前輪の空転を防ぎ、車の敏捷性を向上させることができる。
一方、安全性を向上させ、困難な路面でのドライビングを可能にするのが、ニューBMW X1が属するセグメントで初めて採用されたドライバー・アシスタンス機能だ。ヒルディセント・コントロールとドライブオフ・アシスタントシステムの使用時には、カメラの映像がコントロール・ディスプレイに表示され、トリッキーな山道や氷雪の路面での走行をサポート。雪が降り始めて道路が凍結したときに本領を発揮するそして、オーストリアの氷河で行われた冬季トレーニングでは、4輪への完全可変パワー・トランスファーの利点があらためて実証され、コンパクトなスポーツ・アクティビティ・ビークルのニュー・エディションも登場した。