独自の個性で圧倒的人気を誇る本格オフローダー「ジープ・ラングラー」【最新SUV 車種別解説】

世界的に見ても“オフローダー ”と言えばまず思い浮かぶクルマのひとつが「ジープ」であるのは間違いなく、11年ぶりにフルモデルチェンジをした「ラングラー」は剛性が向上した上に、軽量化がなされた人気のモデル。悪路走破性がトップクラスでありながら、オンロードでも快適な乗り心地と、地デジやスマートフォンと連携した現代らしい性能、変わらぬ個性はいつでも際立つ存在だ。
REPORT:石井昌道(本文)/山本晋也(写真解説) PHOTO:平野 陽 MODEL:林あやの

ボディ剛性強化に軽量化着手 悪路走破性は世界トップ水準

2018年に11年ぶりのフルモデルチェンジを受けたラングラー。軍用車のジープから派生した民生用モデルだけに、本格的なオフローダーであり、キャラクターが立ちまくっているだけあって人気の高さは圧倒的。日本でも宣伝などしないでも引く手あまたなほどだ。

エクステリア

クローズドボディに見えるが、3ピース構造の「フリーダムトップ」は取り外し可能となっている。タイヤサイズは17インチと18インチ(写真)を用意。背面のスペアタイヤカバーは標準装備となる。最小回転半径は6.2m。

相変わらずラダーフレームであることがファンからも強く支持されているが、新型はそこにも手が入れられている。剛性が格段に向上し、軽量化がなされたこともあってオンロード性能に進化がみられた。もちろん、乗り心地を重視したクロスオーバーSUVとは違いはあり、いかにも本格オフローダー的な味わいはあるのだが、ゴツゴツとした突き上げ感は見事に抑えられている。

インストルメントパネル

小ぶりに感じるセンターディスプレイは8.4インチと十分な大きさで、地デジやスマートフォン連携にも対応したフルスペックと言えるもので、サイドビューカメラも標準装備する。センターコンソールはキー付きとなっている。

ステアリングを操作してからちょっとタイムラグがあった後に、グラッと曲がり始めるようなラダーフレーム車特有の古くさい感じもだいぶ払拭され、オンロードを普通に快適に走れるようになった。これならロングドライブもさほど苦にならないだろう。

居住性

エンジンは2.0lガソリンターボで400Nmもの最大トルクがあるから2t前後の車両重量に対しても十分な動力性能がある。8速ATとの組み合わせも上出来で、歴代モデルの中でも最も現代的かつオンロードで快適なパワートレーンだ。

うれしい装備

後席中央部を前に倒すと大きめのアームレストへと変身。ヘッドレスト背面がドリンクホルダーになっているのは面白いアイデアだ。
月間登録台数    NO DATA
現行型発表     18年10月(仕様変更 20年12月)
WLTCモード燃費   10.0km/l※「UNLIMITED SAHARA」

ラゲッジルーム

もちろん悪路走破性が世界トップレベルなのは間違いない。これで走れないところはどんなクルマでも無理だろう。それでいて近代化されたのが現行モデルの美点だ。

※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.141「2022-2023 国産&輸入SUVのすべて」の再構成です。http://motorfan-newmodel.com/integration/141


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