息子に負けじと親父も奮起! 親子でハマったスバル・レオーネ!

親父は2代目、息子は3代目。親子で楽しむスバル道。80年代車再発見 1983年式・スバル・レオーネ4WDハードトップ1.8RX(1983/SUBARU LEONE 4WD HARDTOP 1.8RX)

80年代は名車だけじゃなく
珍車や希少車も数多く作られた
バリエーション豊かな時代。
レオーネに2ドアハードトップも
あったのだ。

息子に感化されより古いものを探す

茨城県の旧車クラブ、『バックヤードつくば』は、基本的にノーマルなクルマばかりが集まる。そこにシトロエンBXと、周囲とは趣が違うクルマに乗っていたのが、この車のオーナー。オーナーの実家では、初めてのマイカーがスバル。だからかもしれないが、息子さんが免許を取って初めて買ったのがサンバートライ。これでスバルにハマると次には3代目レオーネの2ドアRXを手に入れる。


親子で角張ったRXを楽しむうち、父であるオーナーまでレオーネに感化された。そこでレオーネのクラブに頼んで出物を探すことになる。とはいえ息子と同じクルマではない。それより古い2代目レオーネの、しかも2ドアRXを探した。2代目レオーネは排ガス規制後の1979年から1984年まで生産されたが、今となっては完全な希少車。売り物など、そうそう見つかるわけもなかった。


ところがクラブから連絡が入る。調子が悪いため手放すオーナーがいるという。この話に乗らなければ後悔すると思ったのだ。

外観

1971年(昭和46年)に初代が発売されたレオーネは1979年に2代目へフルチェンジ。セダンと2ドアHT、スイングバック、バンをラインナップ。基本はFFモデルで4WDも用意された。ツインキャブのRXは1.8エンジンと4WDの組み合わせでセダンとワゴンにはターボも追加された。

角目4灯式ヘッドランプは下向きが外側、上向きが内側の片側しか点灯しない。顔つきはセダンと共通。
ラジオアンテナは右フロントフェンダーの上にある。意外に操作しやすい位置。
フロントにはなくリヤフェンダーにだけガードモールが装着されている。
Cピラーには固定式のオペラウィンドゥが装備されている。その前は開閉可能。

エンジンルーム

EA81エンジンは最高出力110ps。

水平対向4気筒OHVのEA81型は1781ccの排気量で、ボア×ストロークが92㎜×67㎜の超ショートストローク仕様だ。

燃料供給はインジェクションではなく、まだキャブレター方式。RXにはツインキャブが採用された。
燃料ポンプがエンジンルームにあるためか、時々調子を崩すことが多いらしい。叩けば復活するが消耗部品だ。
ミッションは4WDだと4速までしかない。ただデュアルレンジ副変速機があるので8段変速になる。

部品取りが必要になりどんどん不動車が増えた

話を聞けばクラッチとミッションの調子が悪く自走できないという。そこで本橋さんの住む茨城県から静岡県まで積載車で引き取りに行った。

どうしようと悩んでいると、部品取りのミッションが手に入ったのでクラッチを交換して載せ換えることにした。実にスポーツグレードのRXはギヤ比が専用のため、同じRX用のミッションがなければ載せ換えもできない。だが、交換したら見事に調子を取り戻すことができた。

「重心が低いから高速道路とかは気持ち良いんです。それに結構なクロスミッションなので、パワーバンドを保った走りができて楽しいです」

ボディ外観はなんと手に入れた時のまま。前オーナーが大切に乗っていたから状態が良かったのだ。ただ、内装のセンターコンソールパネルが欠品だった。
「同じレオーネのバンから移植しようとしたんですが、ちょっとだけサイズが合わないんです。仕方ないので自分でカットしてサイズを合わせました」

ミッションやコンソールなどこの手の希少車には部品取り車が欠かせないようだ。

室内

車庫保管されていたようでダッシュにひび割れすらないインテリア。オーディオ以外純正だ。
フロントシートは左右が盛り上がったセミバケット形状を採用。中央はモケットだ。
リヤシートは中央にシートベルトを収納できるよう設計されている。
このスバル・レオーネ4WDハードトップ1.8RXの記事は、令和に残るクルマ改造雑誌『G-ワークス』(毎月21日発売)掲載記事より引用・転載されたものです。

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