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『ワイルド・スピード』シリーズは第1作目からトヨタ・スープラや日産スカイラインGT-R、ホンダ・シビックなど多くの日本車が登場している。これはシリーズ通して”必ず”と言っていいほどで、自分の愛車が出演することでテンションが上がるオーナーも多い。もちろん登場するモデルはストリートレース仕様が多くかなりのチューニングが施されているのが特徴だ。
劇中に登場するインプレッサWRX STIの型式は「GR”F”」!!
第4作目となる『ワイルド・スピードMAX』も日本車は数多く登場する。なかでも今回紹介するインプレッサWRX STIはシリーズの中でも初めて主役級の活躍をしたスバル車として注目を集めた。
ストーリー上では故ポール・ウォーカー演じるブライアン・オコナーが冒頭から中盤まで使用していたR34GT-Rがヴィン・ディーゼル演じるドミニク・トレットによって爆破されてしまったことにより、代わりのマシンとしてFBIの押収車駐車場で調達したのが3代目インプレッサWRX STIだ。
2代目までは4ドアセダンが主力のWRXシリーズも3代目にフルモデルチェンジする際にWRC(世界ラリー選手権)での戦闘力を高めるためにリヤオーバーハングを短くした5ドアハッチバックとして登場した。国内ではEJ20型2.0L水平対向4気筒DOHCターボエンジンを搭載した6速MTモデルがGRBという形式名で親しまれているが、実は北米仕様をはじめ輸出仕様のほとんどがEJ25型2.5L水平対向4気筒DOHCターボを搭載したモデルで形式名もGRFとなる。
国内仕様でも5速AT専用グレードとしてWRX STI A-LINEというモデルが存在し、エンジンはEJ25を搭載。こちらの形式もGRFと呼ばれる。
EJ20搭載のGRBは等長等爆エキゾーストを採用していたが、EJ25を搭載するGRFは不等長エキゾーストだったこともあり、劇中のエンジンサウンドも不等長ならではの排気音を聞くことができる。
劇中車のカスタム内容&装備をチェック!
とはいえ国内で親しまれているGRBの見た目と大きく変わらず何より人気の『ワイスピ』にスバル車が登場したことで多くのスバルファンは歓喜した。
劇中のインプレッサはシルバーとブラックのツートーンカラーが特徴的でカーボンボンネットやルーフベンチレーターなどが追加され、リヤスポイラーも大型の物へと交換されている。
インテリアではヴェルサイド製ステアリングを装着するほか、シートもヴェルサイドのD1-Rフルバケットシートを2脚設置。後席は撤去しロールケージが張り巡らされている。もちろんステアリングもヴェルサイドのコンバットを装着し、シフトノブまでもヴェルサイドのタイプRIIを装着するほど徹底的に統一されている。
これらのチューニングは『ワイルド・スピード』シリーズで長きにわたりカーコーディネートを担当するデニス・マッカーシー氏によるセレクトだ。
実際にステアリングを握ったポール・ウォーカーもメイキングで「1台欲しい!」というほど扱いやすくバランスの良い仕上がりになっていたそうだ。
これだけのチューニングが施されているインプレッサだが、クライマックスともいえる国境を超える廃坑のようなトンネルを走行するシーンでナビゲーションの画面が一瞬映るが、画面上に3つの円グラフが表示されていた。これは国内仕様のGRBにも設定されていた純正メーカーオプションのHDDナビで、国内仕様でもマルチインフォメーション機能としてアクセル開度や瞬間燃費などを円グラフとして表示できる機能を備えていた。他にもアンサーバック機能を始めとしたさまざまな設定をナビ上で行える機能も搭載していた。
ちなみに国内仕様では今は無きG-BOOK alphaにも対応していたが、もちろん輸出仕様にはそんな機能は装備されているはずもない。
ジョン・オーティス演じるアルトゥーロ・ブラガをインプレッサで連れ去るシーンでは、追手の迫る中に「道はわかっているか? 俺のGPSを貸そうか?」と皮肉たっぷりにブラガに言われるのだが、G-BOOK alphaが搭載されていたらブライアンはオペレーターにルートを聞くことができたかもしれない(笑)
劇中車の元のカラーは「ライトニングレッド」?
物語の終盤はラズ・アロンソ演じるブラガの右腕、フェニックス・カルデロンの駆るフォード・トリノと壮絶なカーチェイスの上クラッシュし横転。ボロボロになってしまうインプレッサだが、横転した拍子にあらわになる車体の下側を見ると、なんとベースの車体色はライトニング・レッドだったことに驚かされる。
国内仕様車でも比較的流通が少ないレアな赤いインプレッサの結末は少々もったない気もするが、その活躍ぶりはストーリーのクライマックスを華やかに飾ってくれた。
『ワイルド・スピードMAX』 Blu-ray: 2,075 円 (税込) DVD: 1,572 円 (税込) 発売元: NBCユニバーサル・エンターテイメント (C) 2009 Universal Studios. All Right Reserved. ※2023年2月の情報です
『ワイルド・スピード』の新作にスバル車は登場するのか!?
『ワイルド・スピード』の10作目となる新作が発表された。公開は2023年5月予定となっており、東京オートサロン2023でもブースの出展やチケットの先行販売が行われ、再び大きな盛り上がりを見せている。
新作には果たしてスバル車は登場するのだろうか?