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アクティブなスタイリング、どこでも扱いやすいボディサイズ
新型クロストレックの持ち味は、街中でも扱いやすいコンパクトなボディとSUVに求められる高い走破性の融合にある。SUVとしては低いスタイリングは、軽快な走りを連想させるだけでなく、親しみやすいキャラクターにも繋がるもの。
そのボディサイズは、伝統の扱いやすさを受け継ぐべく、全長4480mm×全幅1800mm×全高1575mmとほぼ前モデル(SUBARU XV)からキープされている。
(下の写真はクロストレック「リミテッド」)
注目すべきは、全高だ。従来型となるSUBARU XVでは、全高を1550mmとしていたが、これはルーフレールレスの標準アンテナ装着車のもの。実は、新型クロストレックも、標準アンテナが基本となる「ツーリング」のルーフレールレス仕様車ならば1550mmを維持しており、機械式駐車場の普通車スペースに収まる。これも誰もが使いやすいSUVとしての心遣いのひとつなのだ。
見えないところまでこだわったメカニズムは安心・安全のため
■進化した「スバル・グローバル・プラットフォーム」と電動パワーステアリング
スバルのエントリーSUVといっても、メカニズムへの拘りが強いスバルだけに妥協はない。スバルレヴォーグなどに取り入れられた最新技術が惜しみなく投入される。
代表的なものが、最新プラットフォーム「SGP×フルインナーフレーム構造」と「2ピニオン電動パワーステアリング」だ。
プラットフォームの進化が生む堅牢なボディは、安全性の向上だけでなく、オン・オフロード共に走りの良さが要求されるSUVにとって大切な性能だ。さらに意のままに走りに繋がるステアリングの応答性の良さにも、新しい電動パワーステアリングと共に貢献してくれる。
■完全新設計のフロントシート
もちろん、クロストレック初採用となる技術もある。
それが新構造のフロントシートだ。医学的知見を取り入れた骨盤を支えるシート構造とし、車体の揺れが頭部に伝わることを防ぎ、快適性を高め、ロングドライブでも疲れにくいものとしている。実際に運転してみると、身体に伝わる走行振動が抑えられるだけでなく、クルマとの一体感も増し、より運転もし易くなるのだ。
■広角単眼カメラを追加して”三つ目”になったアイサイト
またスバル独自の先進安全運転支援機能である「アイサイト」では、要となるステレオカメラを進化。さらに広角単眼カメラを追加することで、より広く遠い範囲まで検知が可能に。
特に単眼カメラは、低速走行時に、よりセンシング範囲を広角化させることで、二輪車と歩行者の認識性能を高めている。
アウトドアライフを楽しむための工夫もアソビゴコロも満載
もちろん、SUVのギアとしての機能も高められている。
ルーフラインとリヤゲートを先代のSUBARU XVよりも傾斜させてよりスポーティなスタイリングとしながらも、積載能力は同等をキープ。さらにルーフ部へのアクセス性を高めるステップを後部ドア開口部に新設した。これによりキャリアやルーフボックスなどの装着時の積載物へのアクセス性を高めるだけでなく、洗車時のルーフ部の拭き上げも楽になった。
コンパクトハッチバックを基本とするスタイルは、使いやすいラゲッジスペースの構築にも一役買う。フロア高も抑えられるので、ラゲッジの奥まで手が届きやすい上、テールゲート内部にあるハンドルの位置も低いので、小柄な人でも使いやすい。
また上級の「リミテッド」には、LEDリヤゲートランプを標準化。暗所でテールゲート下を照らしてくれるので、作業や荷物の検索がし易い。また「ツーリング」にも、ディーラーオプションでLEDリヤゲートライトを追加することができる。
「X-MODE」がもたらす、アクティブライフに欠かせぬ走破性
そんなクロストレックで、恋人や家族、仲間などと共に出かけたくなるのは、やはりアウトドアだ。
意外かもしれないが、アウトドアフィールドへのアクセスにはコンパクトな全幅が強みとなる。より自然に近いフィールドの施設では、時にアクセス路がタイトなことがあるからだ。狭く道幅と路面の凹凸、木々などの障害物のあるオフロード走行は、想像以上にストレスとなる。
そんなシーンでも、200mmの最低地上高とスリムな全幅のクロストレックならば、楽々と進むことが出来る。その身軽さはドライバーの気持ちの余裕にも繋がり、疲労も軽減してくれる。最低地上高は、前輪駆動車でも同じなので、週末のキャンプなどのアウトドア施設中心の使い方ならば、FWD車でも必要十分と言えるだろう。
それでも、積極的にオフロードやウィンターシーズンを楽しみたいアクティブなユーザーには、やはりAWD車を勧めたい。スバルが伝統とする悪路走破にも長けたシンメトリカルAWDには、滑りやすい路面の走りをサポートする「X-MODE」も加わる。雪上やぬかるみなどの脱出にも威力を発揮するほか、不安定な路面の下り坂で、常に一定の車速を維持してくれ、ドライバーがステアリング操作に集中できる「ヒルディセントコントロール」も含まれる。まさにクロストレックに金棒といったところだ。FWD車とAWD車の価格差も20万円に留まるので、迷ったらAWD車を選んでおけば間違いない。
エコだけじゃないスポーティなハイブリッド「e-BOXER」
全車ハイブリッド「e-BOXER」となったクロストレックは、単に燃費向上を図っただけでなく、モーターとエンジンを上手に使い分けることで、スペックから想像するよりもずっとパワフルかつ軽快な走りを楽しませてくれる。
その強みは、目的地までの高速道路やワインディングなどのオンロード走行でのスポーティなドライビングにも繋がる。走りのスバルの伝統が、この小さなSUVにも息づいていることを実感させる瞬間だ。
SUVとコンパクトカーの魅力を併せ持つクロストレック。SUVブームの真っ只中の今でも、これほど日本に適したオールラウンダーは他にないかもしれない。アクティブライフを楽しむ相棒として、スバル・クロストレックはきっと、日常から飛び出し、ワクワクドキドキの冒険に出かけるきっかけを与えてくれるはずだ。
AWDでも300万円未満で買える! 価格&仕様をチェック
■価格
クロストレックは「ツーリング」ならFWD車で約266万円、AWD車でも約288万円からと非常にお買い得感のある価格設定。装備が充実した「リミテッド」でもAWD車が約329万円だ。
グレード | 駆動方式 | ホイール/タイヤ | 税込価格 |
Touring | FWD | 17インチ/225/60R17 | 2,662,000円〜 |
Touring | AWD | 17インチ/225/60R17 | 2,882,000円〜 |
Limited | FWD | 18インチ/225/55R18 | 3,069,000円〜 |
Limited | AWD | 18インチ/225/55R18 | 3,289,000円〜 |
■仕様
AWDとFWDという駆動方式の違い以外は、エンジンやトランスミッションなどのメカニズムは基本的に全車共通となっている。ドライブトレーンはハイブリッドのe-BOXER、トランスミッションはCVTのリニアトロニックのみだ。
車名 | クロストレック |
全長×全幅×全高(mm) | 4480×1800×1550(1575※/1580※※) ※シャークフィンアンテナ装着車 ※※ルーフレール装着車 |
室内長×室内幅×室内高(mm) | 1930×1505×1200(1180※) ※サンルーフレール装着車 |
ホイールベース(mm) | 2670 |
トレッド前/後(mm) | 1560/1570 |
最小回転半径(m) | 5.4 |
最低地上高(mm) | 200 |
車両重量(kg) | FWD車:1540(ツーリング)/1560(リミテッド) AWD車:1590(ツーリング)/1610(リミテッド) |
エンジン | FB20型 2.0L水平対向DOHC16バルブ デュアルAVCS 直噴 |
内径×行程(mm) | 84.0×90.0 |
排気量(cc) | 1995 |
圧縮比 | 12.5:1 |
最高出力 | 145ps/6000rpm |
最大トルク | 19.2kgm/4000rpm |
燃料タンク | 48L(レギュラー) |
モーター | MA1 交流同期電動機 |
最高出力/最大トルク | 13.6ps/6.6kgm |
トランスミッション | CVT(7速マニュアルモード付きリニアトロニック) |
駆動方式 | FWD/AWD |
サスペンション(前/後) | ストラット式独立懸架/ダブルウィッシュボーン式独立懸架 |
ブレーキ(前/後) | ベンチレーテッドディスク |
タイヤサイズ・ホイール | 225/60R17(ツーリング) 225/55R18(リミテッド) |
アイサイト | 新世代アイサイト+広角単眼カメラ |