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3ナンバーのワイドボディを採用しながら1t切りを実現!
初の3ナンバー化となった現行型ではあるが、その一方で70kgもの軽量化を実現。エンジンは排気量を200ccダウンし、ターボ化されたところが特徴だ。この1.4lブースタージェットエンジンは、旧型に対してパワーアップはわずか3psながらも、トルクは70Nmも高めている。ミッションについては6速MTが残された一方で、2ペダルモデルはCVTから6速ATに改められたところがポイントだ。
エクステリア
ボディパネルはフェンダー、ドアパネル、そしてリヤクォーターパネルに至るまでベースモデルから変更することで、安定感のあるスタイルを手にしたのが見どころ。全幅は1735mmにもなる。スイフトとは思えないサイズ感だ。ただし、超高張力鋼板を従来の3倍も使うことでウエイトダウンにつなげている。また、スポット打点をベースモデルに対して12点追加。さらにアンダーカバーをボディ下部に備えるなど、高速走行時の安定性や燃費に対する考え方も改まった。
インテリア
「1tを切る車体で200km/hオーバーの世界を達成するには、色々とやる必要があった」とは開発者の言葉。欧州でのハイスピードも受け止めるための開発が行なわれたのだ。かつてのNA時代とはまるで異なる領域に突入したのは間違いない。日本の公道ではそのすべてを発揮し切れないかもしれないが、サーキットではかなりのパフォーマンスを示してくれそうだ。
安定感が格段に向上しながら軽快感も失われてない
ダウンサイジングながらターボを採用したことによって、レブリミットは6000rpmとなり、高回転まで使い切るような走りはできなくなってしまったが、その一方で低回転からのピックアップが素早く、実のある速さを手にしたところが現行型のもち味だ。わずか2500rpmで230Nmを発生するこの1.4lターボエンジンは、6速MTでももちろん面白さがあるが、実はATモデルでも十分に速い。0-100km/h加速は6速MTモデルで約20%、ATモデルで25%も旧型からタイムを向上させている。
うれしい装備
3ナンバー化されたことでコーナーリングのレベルは格段に引き上げられた感覚が強く、リヤが簡単には破綻しないつくりとなっている。それでいながら、1tを切る車重を武器に軽快さを忘れない仕上がりとなっているところは大きな魅力だ。大きくなろうとも軽量であることは外さずにつくられたことで、走りがスポイルされるようなことにはなっていない。
結果としてかなりレベルの高い本格的な走りが楽しめるようになった。コーナリングスピードが高まり、さらには低回転を得意とするエンジン特性ということもあって、かつてより1速高いギヤで走った方が結果的に速いという現象も見えてくる現行型は、これまでの世界とはまったく異なる領域に到達した。イジれば上のクラスも簡単に抜き去るパフォーマンスが最大の魅力と言っていい。
Country Japan Debut 2017年9月(商品改良:20年5月) 車両本体価格 201万7400円〜208万8900円
※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.143「2022-2023 スポーツカーのすべて」の再構成です。
http://motorfan-newmodel.com/integration/143/