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フォード・マスタングやダッジチャージャーが正規で輸入されなくなった現在、カマロは日本で正規に手に入る貴重な伝統のFRアメリカンマッスルクーペである。現行カマロは2017年に日本上陸した通算六代目で、二度の小変更を受けて現在のフェイスデザインとなっている。キャデラックのセダン系と共有するアルファアーキテクチャーに、コルベットと基本的に共通の6.2l V8自然吸気か、現代的な2.0l 直4直噴ターボを積む。
エクステリア
アメリカンクーペと聞いて、やけに大きくて大味なクルマと錯覚してしまうだろうが、最近二世代のダウンサイジングされたカマロは大きいクルマではない。4785mmという全長は日産スカイラインより短く、1900mmの全幅はレクサスESより35mm広いだけだ。それでいて、2810mmという長めのホイールベースもあって、後席は日本人が広々と感じられるくらいなのがいい。
インテリア
表面的には上下動を許容する大陸的な乗り心地や、いかにもマッスルに吠えるエンジン音のチューニングが施されるが、それは確信犯的な演出である。実際のハンドリングは接出である。実際のハンドリングは接地感豊かで正確だし、V8もターボも中低速からパンチがあり、高回転まで緻密に回り切る。これで4気筒なら600〜700万円台、V8でも800万円台半ばという価格なのだから、クルマの実力では拮抗するジャーマンスリーのDセグメントと比較すると割安というほかない。
Country United States of America Debut 2018年11月(商品改良:20年12月) 車両本体価格 630万円〜810万円
※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.143「2022-2023 スポーツカーのすべて」の再構成です。
http://motorfan-newmodel.com/integration/143/