Honda燃料電池モジュールのプロトタイプは、燃料電池車「クラリティ・フューエルセル(2019年モデル)」に搭載していた燃料電池システムに対して、コストを3分の1、耐久性を2倍に向上
ホンダは、2050年にホンダの関わるすべての製品と企業活動を通じて、カーボンニュートラル実現を目指している。製品だけでなく、企業活動を含めたライフサイクルでの環境負荷ゼロの実現に向けて、「カーボンニュートラル」「クリーンエネルギー」「リソースサーキュレーション」の3つを柱に取り組んでいる。そのなかでホンダは、水素を電気とともに有望なエネルギーキャリアとして位置づけている。
今回のFC EXPOでは、コア技術であり2020年代半ばに社外への販売開始を予定しているHonda燃料電池モジュールのプロトタイプを展示。また、その主な適用先として、自社の燃料電池自動車(FCEV)に商用車、定置電源、建設機械を加えた4つのコアドメインでの活用を提案する。
Honda燃料電池モジュール プロトタイプ
GMと共同開発している次世代燃料電池をベースとした、最大出力80kWを有する外販用モジュール。燃料電池車「クラリティ・フューエルセル(2019年モデル)」に搭載していた燃料電池システムに対して、コストを3分の1、耐久性を2倍に向上させるとともに、耐低温性も大幅に向上させている。
定置電源 設置イメージモデル(1/24スケール)
ホンダは、米国現地法人アメリカン・ホンダモーターの敷地内に、「クラリティ・フューエルセル」の燃料電池システムを再利用した約500kWの定置電源を設置し、今月よりデータセンター用の非常用電源として実証運用を開始するなど、クリーンで静かな非常用電源から、発電領域における燃料電池システムの適用の提案を進めている。FC EXPOでは、その定置電源の設置イメージとして、3メガワット規模の定置電源を模したモデル(1/24スケール)を展示する。
燃料電池大型トラックの取り組み
いすゞ自動車との共同研究による、燃料電池大型トラックのモニター車両がナンバーを取得し、公道での実証実験が2023年度中に開始される予定。その共同研究の進捗状況を映像で紹介する。