アクティブトップの搭載の最強2シーター!「ダイハツ・コペン」【最新軽自動車 車種別解説 DAIHATSU COPEN】

軽自動車唯一のオープンカーとして変わらない支持を受ける「ダイハツ・コペン」。19年に登場した「GRスポーツ」は10グレードの中でも4割近い販売台数を占め、軽自動車+オープンカー+スポーティな走りのパッケージングがいかに人々を惹きつけているかわかるだろう。21年の一部改良では後方視界の確保のためサイドミラーが拡大され、オートライトを全車に標準装備。窮屈さを感じさせないコクピットや使い勝手の良いトランクも、大きな魅力だ。
REPORT:岡本幸一郎(本文)/工藤貴宏(写真解説) PHOTO:中野孝次 MODEL:菅原樹里

軽自動車唯一のオープンカー スポーツ走行向けの装備満載

登場から時間が経過しても一定の層に支持されて、多くはないものの安定した売れ行きを見せているダイハツ・コペン。

エクステリア

ホンダS660が生産を終えたいま、軽自動車で唯一のオープンカーであると同時に唯一の2シータースポーツカー。ルーフは電動開閉式だからシートに座ったままで気軽に動かせる。最小回転半径は4.6m。

2022年はコロナ禍ながら、ここ数年で最も多い販売台数を達成したことには恐れ入る。注目すべきは、19年に第4のコペンとして加わった「GRスポーツ」である。やや特別な位置づけながら販売比率は全体の4割近くを占めるほどで、最量販の「セロ」に迫る勢いを見せている。実際にドライブしても、しなやかさを極めることで実現したという意のままの走りは、なかなか妙味な仕上がりだ。

インストルメントパネル

センターコンソールで運転席と助手席エリアを明確に分けるレイアウト。フロア式シフトレバーにレバー式駐車ブレーキと、トラディショナルな操作系。オーディオやナビが不要なら取り付けスペースのない仕様も選べる。

コペン自体が長らく支持されているのは、アクティブトップの魅力はもちろん、乗り込んでしまえばそれほど窮屈さを感じさせないコクピットや、意外と広く使い勝手に優れるトランクなど、2シーターオープンとしては利便性にも優れるところも秘訣に違いない。

居住性

クローズド時の室内はタイトだが、それが一般的なユーティリティ系の軽自動車との差別化でもありスポーツカーらしさの演出にもなっている。シートはサイズも形状も申し分なし。

強力な3気筒ターボエンジンに対し、MTも選択できるもののCVTの販売比率が約8割と高いあたりも、コペンの親しみやすいキャラクターの表れといえそうだ。

うれしい装備

キャビン後方の透明な板は、オープン時の風の流れを整えて車内への走行風の巻き込みを抑える快適装備。
トランクリッドを“半ドア”状態まで閉じればあとは電動で引き込んでくれるクローザーを搭載。
月間販売台数    416台(22年7月〜12月平均値)
現行型発表      14年6月(「ローブ」14年6月「エクスプレイ」14年11月「セロ」15年6月 「GR SPORT」19年10月 一部改良 21年4月)
WLTCモード燃費    19.2km/l ※CVT

ラゲッジルーム

21年4月の一部改良で、より広い後方視界を確保するためサイドミラーを拡大したほか、オートライトを全車に標準装備するなど新法規への対応が図られた。コペンを今後どうするかについてダイハツからは特にアナウンスされていないが、このことからも、当面は現役を続行するものと考えてよさそうだ。

※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.148「2023 軽自動車のすべて」の再構成です。http://motorfan-newmodel.com/integration/148/

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