ついに走り出したCX-60!とにかく伝えたいのは「燃費が良い」ということ!3.3Lの大排気量でも地球に優しいぞ!【工藤貴宏のCX-60オーナーレポート:Vol.6】

自動車ライターの工藤貴宏氏が愛車をCX-5からCX-60へ買い替えるということでスタートした連載企画の第6回目。これまで、ディーゼルの煤問題や税金に対する心の叫びなどをお伝えしてきましたが、ついに公道でのインプレッションがスタート。まずは「燃費番長」といわれているCX-60のリアルな燃費のお話をお届けします。

TEXT&PHOTO:工藤貴宏(KUDO Takahiro)

「ディーゼル車の燃料代はハイブリッドカー並み」という定説は本当か?

愛車のCX-60は3.3L直6ディーゼルターボを搭載する「XD Exclusive Mode(2WD)」

「そろそろ愛車のCX-60で走った話が聞きたいですね!」
編集担当からの原稿催促メール(いつも遅くてすみません……)には、そんなメッセージが書かれていた。CX-60を愛車として購入したことではじまったこの連載も6回目を迎えるけれど、そういえば購入した愛車で実際に走った話はまだ一度も書いていなかったっけ。
というかですね、愛車インプレの前に書きたいことがいろいろあったんですよ。ディーゼルエンジンのネガティブな噂に関する自分の考えとか、税金に対する心の叫びとか。そんなわけで、愛車の公道デビューまで話が進まなかったのでした(単なる言い訳です、すみません)。

高速道路&一般道を350km走行したリアルな燃費はこちら

高速道路&一般道を350kmほど走ったリアルな燃費は、メーターの燃費計では20.5km/Lだった。大柄なSUVにしては優秀な数値。

もちろん、納車された愛車は何の問題もなく走っている。先日は自宅のある東京から栃木県の「モビリティリゾートもてぎ」まで往復350キロほどの移動をしてきたところだ。
CX-60といえば燃費番長なのでまず燃費から報告すると、だいたい一般道2割、高速道路8割の割合で走っての往復での燃費はメーター上で20.5km/L。「XD Exclusive Mode(2WD)」のWLTCモード燃費値は19.6km/Lなので、まずはそこには到達となる。ただ。WLTCの高速モード燃費値は21.8km/Lなので、そこには届かなかったけれど(涙)。
いずれにせよ、このクラスのSUVとしては望外の燃費を叩き出せる実力だということは間違いないわけです。
それにしたって、300km走っても燃料を15Lしか使わなかったってスゴくないですか? しかも燃料は軽油だから、ガソリンに比べて安いのがいい。「ディーゼル車の燃料代はハイブリッドカー並み」という定説は、CX-60のディーゼルに関しては間違っていないと判断していいでしょう。

燃費だけでなく高速走行時の安定感もバツグン

帰宅した時のトリップメーターの数値は354.5kmで、残りの航続可能距離は650kmもありました。

……という話をすると、こう思う人もいるかもしれません。
「その燃費はエコランをして出したものなのでは??」
結論から言えば、そんなことはまるでなし。高速道路は一番左をトラックよりも遅く……なんてことはなく、往路は追い越し車線を流れに乗って走り、復路は3車線のうち中央車線の流れの速度域がメイン。ACCを使って走ってこの数字です。
ちなみに常磐自動車道は一部に最高速度110km/hになっていますが、CX-60の何が素晴らしいかって高速走行時の疲労の少なさ。路面がフラットであれば、高速域になっても落ち着きがよく、ハンドルの微修正も少ないから疲れないのを改めて感じます。
「CX-60はサスペンションのチューニングが硬い」とよく言われるけれど(そしてその評価は間違っていないとも思うけれど)、この速度域になると操縦安定性としてメリットを実感しますね。

ACCの制御プログラムは今後のアップデートに期待

ただ思ったのは、先進運転補助機能はもう少し煮詰めを期待したいかな、ってこと。たとえばACCは、その発生率が低いものの車線の前方に車がいないのに隣車線の車両を検知してかアクセルをオフにすることが稀にあるし、車線維持をするステアリングアシストはハンドルに触れているにもかかわらず「ハンドルを持ってください」という警告が出ること多数。前者は頻度が少ないのでまだいいとしても、後者はできるだけ早く改善して欲しいなと思うわけで……。制御プログラムのアップデートに期待しています。

ちなみに、100km/h巡航時のエンジン回転数は1500回転でした。先日試乗したガソリン車(25S)は約2000回転だったのでギヤ比(トランスミッション自体のギヤリングは同じでファイナルギヤ比が異なる)はディーゼルとガソリンでずいぶん違います。これもディーゼルの燃費向上に貢献しているのは言うまでもないでしょう。

というわけでまた次回。次は、また別のステージでの走りの印象をお伝えしましょう。

自動車税

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著者プロフィール

工藤 貴宏 近影

工藤 貴宏

自動車ライターとして生計を立てて暮らしている、単なるクルマ好き。

大学在学中の自動車雑誌編集部ア…