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全幅とホイールベースを拡大し、広い後席スペースを確保
新型Eクラス・エステートは、先代モデルと比べて全幅が28mm拡大され、後席空間がさらにワイドスペースに。また、ホイールベースが2,961mm(+22mm)に拡大されたことによって、後席の膝前空間も1,519mmにまで広くなっている。サイドシルエットは、先代モデルと比べてもルーフラインがダイナミックにデザインされているが、機能性とラゲッジスペースにも抜かりはない。ラゲッジルームは、通常モデルで 615L(後席を倒すと最大1,830L)、プラグインハイブリッドモデルでは 460L(1,675L)が確保されている。
カーシェアやサードパーティサプリにも対応する柔軟なコネクテッド機能
新型Eクラス・エステートでは、オプションで助手席用スクリーンが用意されており、装着するとMBUXスーパースクリーンの大きなガラスがダッシュボードを覆う。また、従来別々の領域だったコンピュータ機能が、MBUXシステムに統合されたことによって、データストリームの性能は飛躍的に向上・高速化している。また、コネクテッド機能のハイライトがデジタルビークルキーだ。デジタルビークルキーは、連携させたデバイスから車両の始動やロック/アンロックができる機能だ。デバイスはiPhoneとApple Watchに対応。車両の所有者は、車両へのアクセスのみを許可したり、運転も許可したりと、さまざまな権利を最大16人に割り当てることができる。
メルセデス・ベンツのソフトウェアの専門家は、サードパーティ製アプリのインストールを可能にする新しい互換性レイヤーを新型Eクラス・エステートに導入している。市場導入時には、ビデオ会議アプリの「Zoom」、「Webex」や、ソーシャルネットサービスの「TikTok」、ゲーム「Angry Birds」、ポッドキャストアプリ「Pocket Casts」など、様々なアプリをセンターディスプレイで利用することができる。
また、メルセデス・ベンツは、AIを用いた「ルーティン」機能の開発も進めている。この機能は、ドライバーが乗車時に繰り返し利用するエアコンの温度設定、シートポジションの設定などの車載機能をAIが自動で学習し、自動的に機能させるシステムだ。ルーティンは自分で作成することもでき、発売時には標準的なルーティンのテンプレートが利用できる。
140km/hまで電動走行可能なPHEVは、発売時からラインアップ
新型Eクラス・エステートには、発売時からプラグインハイブリッド(PHEV)モデルがラインアップされている。出力機にはインターナルローター付きの永久磁石式同期モーターが搭載され、440Nmのピークトルクによって140km/hまでフル電動走行することができる。電動航続距離も100km以上が確保され日常使いも卒なくこなす。改良されたエネルギー回生機能は最大100kWを回収。これにより、油圧ブレーキの使用を最小限に抑えたワンペダルドライブを体感することもできる。自社開発された第4世代の高電圧バッテリーは、パウチ型の96個のセルで構成され、25.4kWhのエネルギー容量を誇る。オプションの55kW直流充電器を使えば、約30分で0-100%のフル充電を完了させることができる。
内燃機関を軸にしたマイルドハイブリッドモデルには、4気筒/6気筒のガソリンエンジン、4気筒のディーゼルエンジンがラインアップされている。いずれもターボチャージャーに加えて、ISG(インテグレート・スタータージェネレーター)が備えられている。ISGは、48Vの車載電気系統を使用し、滑走、ブースト、エネルギー回収などの機能を確保し、大幅な燃料節約を実現している。これにより、エンジンが苦手とする非常に速く快適な発進が実現されている。
SAEレベル4相当の自動パーキングにオプション対応
新型Eクラス・エステートには、自動バレーパーキング(SAEレベル4)が可能なインテリジェント・パーキング・パイロットがオプションで搭載される。リモートパーキング機能付きパーキングパッケージ(PHEVはオプション)と、Mercedes me コネクトサービスを利用すれば、新型Eクラスはドライバーなしで完全自動駐車・駐車解除できるということだ。