新型BMW5シリーズをライバルと比較!ベンツEクラス、アウディA6との違いは?

2023年7月13日、新型「BMW 5シリーズ」の国内導入が発表された。7年ぶりのフルモデルチェンジで第8世代目となる。それでは、ライバルとなるドイツ御三家のEセグメントセダンの、メルセデス・ベンツEクラス、アウディA6と比較してみよう。

新型BMW5シリーズは、初のフル電動モデル「i5」を導入。

BMW 5シリーズは同社の中核をなすミドルクラスセダンだ。1972年のデビューから数えて第8世代目へのフルモデルチェンジとなる。新型モデルの大きな特徴はフル電動モデルである「i5」が設定された点だ。
エクステリアはBMW伝統のキドニーグリルを垂直方向に拡大し、現代的な解釈によるツイン・ヘッドライト装備する。キドニーグリル周辺にはLEDが仕込まれていれ夜間走行時にライトアップされる。
インテリアは、12.3インチのメーターパメルと14.9インチのセンターディスプレイで構成される「BMWカーブド・ディスプレイ」を搭載する。
内燃機関モデルは2.0L直列4気筒ガソリンターボの「523i」と2.0L直列4気筒ディーゼルターボの「523d xDrive」をラインナップ。ともにマイルドハイブリッドを搭載する。電気自動車のi5シリーズは、後輪駆動モデルで最高出力340PSの「i5 eDrive40」と、4輪駆動のMパフォーマンスモデルで最高出力は601PSの「i5 M60 xDrive」の2つのグレードをランアップする。

新型5シリーズのフロントは、やや前方に突き出たシャークノーズ&ロングボンネットになっている。

比較対象となる、メルセデス・ベンツEクラスは、2023年5月に6代目となる新型モデルが欧州で発表された。プロポーションはロング・ノーズ、ショート・デッキで、キャビンを比較的後ろに配置するスポーティな後輪駆動モデルだ。Cピラーを緩やかに傾斜さることで、ルーフ先端からトランクまでが一直線で続くような形状となり、Cd値は0.23という優れた空力効率を実現している。
パワートレーンは2.0L直4ターボの「E200」、2.0L直4ディーゼルターボのの「E220d」ともにマイルドハイブリッドを搭載する。2.0L直4ターボ+PHEVの「E300e」と「E400e」となる。新型Eクラスの欧州での発売は2023年夏以降となり、日本導入時期は未定だ。

アウディA6は現行5代目モデルが2018年3月に欧州で発表され、日本導入は2019年となる。低くワイドなシングルフレームグリルやフラットなヘッドライトなどが特徴的。メリハリのあるショルダーラインや張り出したホイールアーチなどスポーティなボディが印象的だ。エンジンは3.0L V6ターボと2.0L直4ターボ、2.0L直4ディーゼルターボをラインアップ。ともにマイルドハイブリッドを搭載する。

新型5シリーズのサイドデザインは、高いショルダーライン、金属を削り出したような塊感が強いドアパネルとフェンダーの造形、正確にトレースされた2本のキャラクターラインで躍動感を創出している。ブラックのサイドスカートがサイドビューをスポーティに引き締める。

【エクステリア比較】新型5シリーズは全長5m超で一番大柄なボディ

まずはボディサイズを比較してみよう。
新型5シリーズは全長が5mを超えるなど、この3台のなかでは一番ボディサイズが大きい。

新型7シリーズと同じくエッジを利かせたショルダーラインや各部のディテールなど、先代モデルより高級感を増してエレガントなプロポーションとなった。

新型BMW5シリーズ
全長×全幅×全高:5060mm×1900mm×1515mm
ホイールベース:2995mm

メルセデス・ベンツEクラス
全長×全幅×全高:4940mm×1850mm×1455mm
ホイールベース:2940mm

アウディA6
全長×全幅×全高:4940mm×1885mm×1430mm
ホイールベース:2925mm

全長はEクラスより+120mm、A6より+120mm長い。
全幅はEクラスより+50mm、A6より+15mm広い。
全高はEクラスより+60mm、A6より+85mm高い。
ホイールベースは、Eクラスより+55mm、A6より+70mm長い。

新型5シリーズのフロントデザインは現代的な解釈によるツインヘッドライトを採用し、BMW伝統のキドニーグリルを垂直方向に拡大。

フロントマスクは、巨大化したキドニーグリルはLEDの「アイコニック・グロー」に縁取られいて、夜間走行時にライトアップされる。

リバースライトをリアバンパー内に配置して斬新かつエレガントなデザインとしている。

リアのランプはクロームストリップでフラットに分割しつつも L 字型で表情豊かに仕上げている。リバースライトはリヤバンパー内に配置されている。

【インテリア比較】2つの大型ディスプレイを搭載

新型BMW5シリーズは地球環境に配慮して、内装に植物を主原料とした持続可能な素材を活用。上質なレザーと同等の柔らかさと風合い、耐久性を実現したビーガンインテリア仕様を一部モデルに標準装備した。

新型5シリーズの運転席は、先代モデルに比べてボタン類が大幅に削減され、無駄を省いた洗練された印象だ。BMWカーブド・ディスプレイは、12.3インチのメーターパネルと、14.9インチのセンターディスプレイで構成されている。

インパネ中央からドアトリムを立体的なクリスタル面が貫くBMWインタラクションバーを標準装備し、ドライバーの好みの走行モードに応じて室内空間を演出する。ステアリングホイールも再設計され、下部セクションが平らになり、ステアリング周りに空間を与えられている。コントロールパネルとセンターコンソールのセレクターレバーには、操作時のフィードバックが追加されている。

メルセデス・ベンツEクラス
アウディA6

【パワートレーン比較】5シリーズはICEとEVを同じボディでラインアップ

「i5 M60 xDrive」の0-100km/h加速は3.8秒となる。ボディ床下に収納されているリチウムイオン電池の総エネルギー量は81.2kWhで、一充電での最大走行可能距離は455~516km(ヨーロッパ仕様値)

新型5シリーズは内燃機関(ICE)の5シリーズと、電気自動車のi5シリーズが同じボディでラインアップされている。
2.0L直列4気筒ガソリンターボは、従来モデルに対してより高精度なターボシステム&バルブ制御に加え、ツインインジェクションを搭載したミラーサイクルエンジンに進化させることで、より低燃費かつダイナミックな走りを実現。2.0L直列4気筒ディーゼルターボはピストンの軽量化などの改善に加え、低速側を可変ウィングとしたシーケンシャルツインターボの電子制御精度を向上している。

大幅に進化を遂げた第5世代のBMW eDrive テクノロジーが搭載された電気自動車 BMW i5 は2つのグレードをランナップする。「i5 M60 xDrive」は前後にモーターを搭載する4輪駆動のMパフォーマンスモデルで、システムトータルでの最高出力は442kW(601PS)を発揮する。「i5 eDrive40」は後輪駆動モデルで最高出力250kW(340PS)となっている。

「523i」
2.0L直列4気筒ガソリンターボ
システト最高出力190PS(140kW)、システム最大トルク310Nm

「523d xDrive」
2.0L直列4気筒ディーゼルターボ+48Vマイルドハイブリッドシステム
システム最高出力197PS(145kW)、システム最大トルク400Nm

「i5 eDrive40」
バッテリー容量81.2kWh(リチウムイオン/ 一充電での走行可能距離477km – 582km)
最高出力340PS(250kW)、最大トルク430Nm

「i5 M60 xDrive」
バッテリー容量81.2kWh(リチウムイオン/ 一充電での走行可能距離は455km – 516km)
最高出力601PS(442kW)、最大トルク820Nm

メルセデス・ベンツEクラスは、欧州ではガソリンエンジンの「E 200」、ディーゼルの「E 220 d/E 220 d 4MATIC」、PHEVの「E 300 e/E 300 e 4MATIC」と「E 400 e 4MATIC」がランナップする

「E 200」
2.0L直列4気筒ガソリンターボ+マイルドハイブリッド
エンジン最高出力204PS(150kW)、エンジン最大トルク320Nm

「E 220 d/E 220 d 4MATIC」
2.0L直列4気筒ディーゼルターボ+マイルドハイブリッド
エンジン最高出力197PS(145kW)、エンジン最大トルク440Nm

「E 300 e/E 300 e 4MATIC」
2.0L直列4気筒ガソリンターボ+モーター
システム最高出力313PS(230kW)、最大トルク550Nm

「E 400 e 4MATIC」
2.0L直列4気筒ガソリンターボ+モーター
システム最高出力380PS(280kW)、最大トルク650Nm

アウディA6は1.8L直4ターボ、3.0L V6ターボを搭載する。トランスミッションは全車にデュアルクラッチ式の7段“Sトロニック”を採用する。

「A6 40 TDI quattro sport」
2.0L直列4気筒ディーゼルターボ+マイルドハイブリッド
エンジン最高出力204PS(150kW)、エンジン最大トルク400Nm

「A6 45 TFSI quattro sport」
2.0L直列4気筒ガソリンターボ+マイルドハイブリッド
エンジン最高出力265PS(195kW)、エンジン最大トルク370Nm

「A6 55 TFSI quattro S line 」
3.0L V型6気筒ターボ+マイルドハイブリッド
エンジン最高出力340PS(250kW)、エンジン最大トルク500Nm

新型BMW5シリーズは798万円~ 2.0Lガソリン/ディーゼルと電気自動車がラインアップ

ビー・エム・ダブリュー株式会社は、8代目となるBMW5シリーズを発表・発売した。ラインアップは、2.0L直4ターボ+48V・Mマイルドハイブリッドの523iと電気自動車のi5(アイファイブ)については今年の第4四半期(10〜12月)以降を、2.0L直4ディーゼル+48V・Mハイブリッドの523dについては、2024年第1四半期(1-3月)以降を予定している。

歴代BMW5シリーズをザッと振り返る 初代E12~7代目G30まで どの5シリーズが好き?

BMW5シリーズが新型(8代目)に切り替わった。1972年の登場以来、常にプレミアムクラスのミディアムセダンの王道を歩んできたBMW5シリーズ。新型が登場したタイミングで歴代モデルをザッと振り返ってみる。

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