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新型BMW5シリーズは、初のフル電動モデル「i5」を導入。
BMW 5シリーズは同社の中核をなすミドルクラスセダンだ。1972年のデビューから数えて第8世代目へのフルモデルチェンジとなる。新型モデルの大きな特徴はフル電動モデルである「i5」が設定された点だ。
エクステリアはBMW伝統のキドニーグリルを垂直方向に拡大し、現代的な解釈によるツイン・ヘッドライト装備する。キドニーグリル周辺にはLEDが仕込まれていれ夜間走行時にライトアップされる。
インテリアは、12.3インチのメーターパメルと14.9インチのセンターディスプレイで構成される「BMWカーブド・ディスプレイ」を搭載する。
内燃機関モデルは2.0L直列4気筒ガソリンターボの「523i」と2.0L直列4気筒ディーゼルターボの「523d xDrive」をラインナップ。ともにマイルドハイブリッドを搭載する。電気自動車のi5シリーズは、後輪駆動モデルで最高出力340PSの「i5 eDrive40」と、4輪駆動のMパフォーマンスモデルで最高出力は601PSの「i5 M60 xDrive」の2つのグレードをランアップする。
比較対象となる、メルセデス・ベンツEクラスは、2023年5月に6代目となる新型モデルが欧州で発表された。プロポーションはロング・ノーズ、ショート・デッキで、キャビンを比較的後ろに配置するスポーティな後輪駆動モデルだ。Cピラーを緩やかに傾斜さることで、ルーフ先端からトランクまでが一直線で続くような形状となり、Cd値は0.23という優れた空力効率を実現している。
パワートレーンは2.0L直4ターボの「E200」、2.0L直4ディーゼルターボのの「E220d」ともにマイルドハイブリッドを搭載する。2.0L直4ターボ+PHEVの「E300e」と「E400e」となる。新型Eクラスの欧州での発売は2023年夏以降となり、日本導入時期は未定だ。
アウディA6は現行5代目モデルが2018年3月に欧州で発表され、日本導入は2019年となる。低くワイドなシングルフレームグリルやフラットなヘッドライトなどが特徴的。メリハリのあるショルダーラインや張り出したホイールアーチなどスポーティなボディが印象的だ。エンジンは3.0L V6ターボと2.0L直4ターボ、2.0L直4ディーゼルターボをラインアップ。ともにマイルドハイブリッドを搭載する。
【エクステリア比較】新型5シリーズは全長5m超で一番大柄なボディ
まずはボディサイズを比較してみよう。
新型5シリーズは全長が5mを超えるなど、この3台のなかでは一番ボディサイズが大きい。
新型BMW5シリーズ
全長×全幅×全高:5060mm×1900mm×1515mm
ホイールベース:2995mm
メルセデス・ベンツEクラス
全長×全幅×全高:4940mm×1850mm×1455mm
ホイールベース:2940mm
アウディA6
全長×全幅×全高:4940mm×1885mm×1430mm
ホイールベース:2925mm
全長はEクラスより+120mm、A6より+120mm長い。
全幅はEクラスより+50mm、A6より+15mm広い。
全高はEクラスより+60mm、A6より+85mm高い。
ホイールベースは、Eクラスより+55mm、A6より+70mm長い。
フロントマスクは、巨大化したキドニーグリルはLEDの「アイコニック・グロー」に縁取られいて、夜間走行時にライトアップされる。
リアのランプはクロームストリップでフラットに分割しつつも L 字型で表情豊かに仕上げている。リバースライトはリヤバンパー内に配置されている。
【インテリア比較】2つの大型ディスプレイを搭載
新型5シリーズの運転席は、先代モデルに比べてボタン類が大幅に削減され、無駄を省いた洗練された印象だ。BMWカーブド・ディスプレイは、12.3インチのメーターパネルと、14.9インチのセンターディスプレイで構成されている。
インパネ中央からドアトリムを立体的なクリスタル面が貫くBMWインタラクションバーを標準装備し、ドライバーの好みの走行モードに応じて室内空間を演出する。ステアリングホイールも再設計され、下部セクションが平らになり、ステアリング周りに空間を与えられている。コントロールパネルとセンターコンソールのセレクターレバーには、操作時のフィードバックが追加されている。
【パワートレーン比較】5シリーズはICEとEVを同じボディでラインアップ
新型5シリーズは内燃機関(ICE)の5シリーズと、電気自動車のi5シリーズが同じボディでラインアップされている。
2.0L直列4気筒ガソリンターボは、従来モデルに対してより高精度なターボシステム&バルブ制御に加え、ツインインジェクションを搭載したミラーサイクルエンジンに進化させることで、より低燃費かつダイナミックな走りを実現。2.0L直列4気筒ディーゼルターボはピストンの軽量化などの改善に加え、低速側を可変ウィングとしたシーケンシャルツインターボの電子制御精度を向上している。
大幅に進化を遂げた第5世代のBMW eDrive テクノロジーが搭載された電気自動車 BMW i5 は2つのグレードをランナップする。「i5 M60 xDrive」は前後にモーターを搭載する4輪駆動のMパフォーマンスモデルで、システムトータルでの最高出力は442kW(601PS)を発揮する。「i5 eDrive40」は後輪駆動モデルで最高出力250kW(340PS)となっている。
「523i」
2.0L直列4気筒ガソリンターボ
システト最高出力190PS(140kW)、システム最大トルク310Nm
「523d xDrive」
2.0L直列4気筒ディーゼルターボ+48Vマイルドハイブリッドシステム
システム最高出力197PS(145kW)、システム最大トルク400Nm
「i5 eDrive40」
バッテリー容量81.2kWh(リチウムイオン/ 一充電での走行可能距離477km – 582km)
最高出力340PS(250kW)、最大トルク430Nm
「i5 M60 xDrive」
バッテリー容量81.2kWh(リチウムイオン/ 一充電での走行可能距離は455km – 516km)
最高出力601PS(442kW)、最大トルク820Nm
メルセデス・ベンツEクラスは、欧州ではガソリンエンジンの「E 200」、ディーゼルの「E 220 d/E 220 d 4MATIC」、PHEVの「E 300 e/E 300 e 4MATIC」と「E 400 e 4MATIC」がランナップする
「E 200」
2.0L直列4気筒ガソリンターボ+マイルドハイブリッド
エンジン最高出力204PS(150kW)、エンジン最大トルク320Nm
「E 220 d/E 220 d 4MATIC」
2.0L直列4気筒ディーゼルターボ+マイルドハイブリッド
エンジン最高出力197PS(145kW)、エンジン最大トルク440Nm
「E 300 e/E 300 e 4MATIC」
2.0L直列4気筒ガソリンターボ+モーター
システム最高出力313PS(230kW)、最大トルク550Nm
「E 400 e 4MATIC」
2.0L直列4気筒ガソリンターボ+モーター
システム最高出力380PS(280kW)、最大トルク650Nm
アウディA6は1.8L直4ターボ、3.0L V6ターボを搭載する。トランスミッションは全車にデュアルクラッチ式の7段“Sトロニック”を採用する。
「A6 40 TDI quattro sport」
2.0L直列4気筒ディーゼルターボ+マイルドハイブリッド
エンジン最高出力204PS(150kW)、エンジン最大トルク400Nm
「A6 45 TFSI quattro sport」
2.0L直列4気筒ガソリンターボ+マイルドハイブリッド
エンジン最高出力265PS(195kW)、エンジン最大トルク370Nm
「A6 55 TFSI quattro S line 」
3.0L V型6気筒ターボ+マイルドハイブリッド
エンジン最高出力340PS(250kW)、エンジン最大トルク500Nm