水弾き性能は最強!! カーメイトの新型ガラスコーティング剤『ゼロワイパー』を使ってみた! ただし施工が難しく耐久性は低い【CarGoodsMagazine】

雨の中での視界。停車時は多少水滴がつくが、走行するとほぼ吹き飛び、ワイパーはまったく使う必要がない。
“ワイパー不要”を実現する、夢のようなコーティング剤である。ただし、施工はデリケートで、耐久性も極端に短い。撥水剤の一種と考えていいのだろうが、通常のガラス撥水剤とはまったく性質が異なるものと考えたほうがいい。その性質を理解して使うのであれば非常に有用だが、理解していないと大きく裏切られる。かなり先鋭的なアイテムを、いざ試す!

撥水力は驚異的だが、長くても数日しかもたない

“超撥水ガラスコート”と称するこのコーティング剤は、水滴をガラス表面に付着させず、雨の中でもつねにクリアな視界を保つ。この効果はどれほどかというと、走行中は雨がガラスに当たらずに避けて行っているのではないかと感じるほどだ。

ただし欠点もある。まず耐久性が極端に低いことだ。ちょっとさわっただけでコーティングが落ちてしまう。このコーティングを施したら、効いているあいだはワイパーの使用はご法度だ。一度でもワイパーをかけたら折角のコーティングはダメになってしまう。たとえ直接触れなかったとしても、効果は約10時間〜数日というところなので、日常的に使うものではない。

Carmate『ゼロワイパー フルセットC200(実勢価格:2280円前後)』
フロントガラス3回分の液剤と、施工用のワイパーがセットになっている。

もうひとつの欠点は施工に手間がかかったことだ。2011年に発売された初代は24時間以上の乾燥が必要で、2014年に発売された進化版でも、二段階の工程が必要だった。
しかし、2023年に発売された『ゼロワイパー フルセット(C200)』では、ついに二段階の工程が不要になり、1種類のコーティング液だけで施工できるようになった。
これによって、施工の手間は圧倒的に減り、その時間も3分以内に短縮された。

専用のクロスをワイパーにつけ、それに液剤を染み込ませてフロントウインドウに塗布する。

施工は、ホコリや水分を除去したあと、付属のツールを使ってコーティング剤を塗るだけ。すでに撥水剤がコーティングされているガラスにも、されていないガラスにも使える。
ただ、施工はややデリケートで、重ね塗りをすると失敗することが多い。ムラになっても気にせず一発勝負で終わらせるのがおススメだ。初めてやると失敗する可能性が高いので、施工後はすぐに水をかけて確認したほうがいい。

この製品は通販サイトのレビューで低評価も目立つのだが、極端な耐久性のなさに納得できないユーザー(あるいは誤解しているユーザー)と、施工に失敗して十分な効果を体感できなかったユーザーの評価だと思われる。

大雨が予想される外出の前に施工するのがおススメ

ただ、慣れれば施工はそれほど難しいものではない。1回失敗すれば、なんとなく勝手はわかるだろう。とにかく雨天時の視界の確保という点では圧倒的な効果なので、たとえば長雨の時期の高速移動や大気が不安定な時期の外出などの際には出発前に施工おくなど、決め打ち的に使うのが効果的だろう。

これほど短い時間で施工できるなら、タイミングよくパーキングエリアなどに寄れれば、空が暗くなってきてから施工しても間に合うだろうし、屋根がある場所を見つけられれば、雨が降り始めてからでも施工できる。特に雨足が強いときや、長時間の移動のときほど威力を発揮して、安心して運転できる。

写真の左半分が施工済み。変なスジや虹色っぽい反射が見られるが、それはもはや気にしないほうがいい。

なお、超撥水コートのシリーズには、サイドウインドウやドアミラーなど、もともとワイパーがない部位用のタイプもラインアップされていて、視界の確保に貢献する。
ゲリラ豪雨が増えている昨今、ゼロワイパーは施工が簡単になり、特性を理解したひとにはおススメできるアイテムになった。

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