パワートレインはPHEV(2種)のほか、48Vマイルドハイブリッド、ガソリンターボ(2種)、ディーゼルターボ(3種)をラインアップ
パサート・シリーズは世界で累計3400万台以上が販売されており、その台数はビートルを上回り、フォルクスワーゲンの中でゴルフに次いで売れているモデル。新型には、新しいプラグインハイブリッドおよびマイルドハイブリッドと、計5種類のターボ付きガソリンおよびディーゼルエンジンを設定。静かで広々とした室内は、高レベルの走行快適性を提供し、オプションで新しいアダプティブ シャシーコントロール(DCC Pro)と新しい「ergoActive(エルゴアクティブ)」シート(空気圧によるポイントマッサージ機能付き)を選択することが可能だ。完全に新開発され、デジタル化されたランドスケープ ディスプレイは、直感的に操作することができる。新型パサートは、オプションで自動駐車機能を利用したり、運転支援モードを有効にして長距離を走行したりすることもできる。フォルクスワーゲン ブランド技術開発担当取締役のカイ・グリュニッツ氏は、次のように紹介している。
「9代目パサートの革新的なテクノロジーは、最新の進化を遂げたモジュラー トランスバース マトリックス(MQB evo)をベースにしています。MQB evoのスケールメリットにより、フォルクスワーゲンは再び数多くのハイテク技術を民主化し、何十万人ものドライバーがそれらを利用できるようにしました」
新たに採用されたプラグインハイブリッドシステム「eHybrid」は、1.5ℓターボエンジンを組み合わせ、システム総合で204psまたは272psを発生。バッテリー容量は19.7kWで、約100kmのEVモード走行が可能だ。
一方、48Vマイルドハイブリッドシステム「eTSI」は150psを発揮。運動エネルギーを電気エネルギーに変換し、内燃エンジンを作動させずに「コースティング(惰性走行)」することが可能となっている。
これらのほか、パワーユニットとしては、204psまたは265psを発する2種類のガソリンターボエンジン「2.0 TSI」に加え、122ps、150ps、193psの3種類のディーゼルターボエンジン「2.0 TDI」をラインアップ。いずれもDCTと組み合わされる。265psガソリン仕様と193psディーゼル仕様には4輪駆動システム「4MOTION」が標準となり、それ以外は前輪駆動モデルとなる。
走りの面では、アダプティブシャシーコントロール「DCC Pro」の採用がニュース。ダイナミクスを最大化すると同時に、最高レベルの快適性を提供するこのシステムは、ミッドサイズクラスの新たなスタンダードとなるもの。この機能は、フォルクスワーゲンで初めて採用された2バルブ技術によって可能になった技術だ。
運転支援システムでは、「パークアシスト システム」に新機能を採用。これは、オプションの「Park Assist Plus」「Park Assist Pro」および「Park Assist Pro」のメモリー機能から構成される。「Park Assist Pro」を搭載した新型パサート・バリアントは、スマートフォンを使用した遠隔操作で駐車スペースへの駐車/出庫が可能。メモリー機能の付いた「Park Assist Pro」が搭載されている場合、システムはリクエストに応じて最後に走行した50mを記録して保存することができる。車両が再び同じ位置、たとえば自宅の車庫の入り口に到達すると、駐車操作を自動で行うことをドライバーに提案する。また、駐車スペースから自動で出庫させることも可能だ。
インテリアでは大型のランドスケープ(横長)ディスプレイが目を引く。最新世代の「モジュラー インフォテインメント マトリックス」により、このディスプレイはドライバーのニーズを完璧に反映した、直感的な操作が可能になっている。10個のチャンバーを空気圧で制御するポイントマッサージ機能を備えた「ergoActive Plus」シートの採用も、優れた走行快適性に貢献する新型の特色だ。
新型はホイーベースが50mm拡大。拡大分それは後席足元スペースに充てられている。荷室容量は最大1920ℓを実現。フラットでスクエアな荷室は、従来型から受け継がれたパサート・バリアントの美点といえる。