メルセデス・ベンツ「コンセプトCLAクラス」を発表!次世代「MMA」電動プラットフォームを使用した4種類の新モデルを公開!

メルセデス・ベンツ「コンセプトCLAクラス」
メルセデス・ベンツは、「IAAモビリティ 2023」 に、フル電動セグメントシリーズ「コンセプト CLA クラス」を展示することで、バリューチェーン全体にわたる、持続可能な生産体制へ加速する意向を示している。量産モデルに近い新型コンセプト車両は、メルセデスベンツ・モジュラー・アーキテクチャ (MMA) とその社内オペレーティング システム MB.OS に基づく先進的装備を搭載しており、今後の車両ファミリーを定義づけるモデルとなっている。これは、メルセデス・ベンツが脱炭素化を目指す「アンビション2039」プロジェクトを踏襲して公道向けにゼロから設計した最初のモデルであり、2039年に自社の新車フリートのバリューチェーン全体に沿ってネットカーボンニュートラルを達成することを目指している。コンセプト CLA クラスも、同社の「環境に配慮したデザイン」と「循環性を考慮したデザイン」として公開されている。

次世代モデルを定義づける「MMA」電動プラットフォーム

コンセプトCLAクラスは、メルセデス・ベンツのエントリーレベル車両のまったく新しいフル電動セグメントを先駆けるモデルだ。このシリーズは、4ドアクーペ、シューティングブレーク、2種のSUVの合計4台の新しいモデルが展開され、より多くの機能、さらに優れた快適性と安全性、そして最先端のテクノロジーを備えている。

優れたテクノロジー群を先進するのが、メルセデス・ベンツの電動車用プラットフォーム「メルセデス・ベンツ・モジュラー・アーキテクチャ(MMA)」だ。VISION EQXX からインスピレーションを得た画期的なプラットフォームは、展開された4種のコンセプトCLAクラスすべてで利用されており、さまざまなボディスタイルをカバーするために設計された電動車用プラットフォームとなっている。

自然の原理を応用した、受賞歴のあるこのデジタルエンジニアリング手法は、材料の使用を最適化することで資源の節約にも貢献している。リアアクスルコンソール、バッテリーコンソール、サスペンションコンポーネントなど、MMAプラットフォームの多くのコンポーネントがこれらの技術を使用して最適化されている。コンセプトCLAクラスのフロアマットは竹繊維で織られており、ドアポケットはバイオテクノロジーベースの高強度で耐久性のあるシルクのような生地で縁取られている。シートはサステナブルな手法で生産および加工された革で張り付けられている。

並外れたエネルギー密度を持つ高効率800V電動パワートレイン

VISION EQXXから直接派生した革新的なドライブトレインは、エネルギーロスを低減させた800Vの電動駆動システムを搭載することで効率を最大化。高度な機能統合とセルのパッケージ化を備えた高電圧バッテリーにより全体の重量が軽減され、走行効率が向上している。これにより、航続距離は750kmを超え、エネルギー消費量はわずか12kWh/100kmと公表されている。

新しいオペレーションシステム「MB.OS」は、高度なリアルタイム グラフィックスを組み込んだ VISION EQXX の革新的なディスプレイから派生した MBUX スーパースクリーンを介して、比類のないユーザー インターフェイスとユーザー エクスペリエンス (UI/UX) の基礎を創出している。

サプライチェーンも巻き込んだ脱炭素化プロジェクト「アンビション 2039」

メルセデス・ベンツは、自動車生産の脱炭素化を目指すプロジェクトとして「アンビション 2039」を掲げている。これに基づき、電池、鉄鋼、アルミニウムがEV生産の二酸化炭素排出量の主な原因となっているため、ブランドは重点材料の脱炭素化、リサイクル含有量の増加、再生可能エネルギーの利用を通じて明確な排出削減目標を設定している。

その成果が功を奏し、メルセデス・ベンツでは、以前の自動車ラインナップと比較して、MMAプラットフォーム・フリート全体での二酸化炭素排出量がバリューチェーン全体で40%以上削減されている。また、バッテリーセル生産にとどまらず、正極生産もカーボンニュートラルで行われているため、セル生産プロセスにおいても。二酸化炭素排出量を約40%削減。

リサイクル素材や再生可能エネルギーの使用を含む鉄鋼とアルミニウムのサプライチェーンの進歩により、車両1台あたり約400kgの CO₂削減が目標とされている。この目標に基づき、ブランドは25%の使用済みスクラップを含む構造コンポーネント用のアルミニウム鋳物の実装をマイルストーンとしている。

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