北米ホンダ・BMWなどをはじめとする自動車メーカー7社が、北米でのEV普及加速を目指す合弁会社の設立に合意。北米におけるEV高出力充電網を構築する充電ステーション構築を目指す

2023 Honda HR-V Sport
Hondaの米国現地法人であるアメリカン・ホンダモーターと、BMWグループ、ゼネラルモーターズ、ヒョンデ、キア、メルセデス・ベンツグループ、ステランティスN.V.の計7社は、北米でのEVの普及加速を目指し、米国とカナダでEV用高出力充電網を新たに構築する合弁会社の設立に合意したことを発表した。7社は、関係当局の承認を経て年内の会社設立を目指す。

合弁会社が目指すEV充電サービス

米国では、2030年にはEVの販売比率が50%を超えると見られており、EVの普及拡大には、信頼性の高い充電インフラの整備が大きな課題となっている。

この合弁会社は、2024年の夏に米国で最初の充電ステーションを開設し、大都市圏や主要幹線道路沿いから順次充電網を拡大していく。ステーション内には高出力のDC充電器が複数設置され、充電規格であるCCS※1やNACS※2に対応した、あらゆる自動車メーカーのEVが充電可能となる。また消費電力は、環境に配慮し再生可能エネルギーのみでまかなう予定とされている。今後、米国とカナダで少なくとも3万基の充電器が設置されることで、EVユーザーが利用しやすい高出力充電網の展開が目指されている。

※1 CCS:Combined Charging System
※2 NACS:North American Charging Standard

待ち時間も充実した充電ステーション

合弁会社の目指す充電ステーションは、利用客にとって利便性の高い立地と信頼性の高い充電サービスの提供を目指している。各ステーションには、日除けの屋根やトイレを設置し、飲食、物販サービスが販売されるほか、より充実したサービスを提供するフラッグシップ型の充電ステーションも一部展開される。また、充電ステーションの予約や決済などは、この合弁会社に参画する自動車メーカーの車載システムやアプリを通じてシームレスに利用できるようになるという。さらに、プラグ&チャージ※3技術も活用するなど顧客にとって質の高いEV充電サービスの提供が目指されている。

※3 プラグ&チャージ:車両に充電ケーブルのプラグを差し込むだけで、自動で認証・充電・課金が行なわれる機能

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