間もなく新型登場か?「トヨタ・ランドクルーザー プラド」を詳細チェック!【最新国産&輸入SUV 車種別解説 TOYOTA LAND CRUISER PRADO】

SUV界でも特別枠とも言えるのが「トヨタ・ランドクルーザー プラド」。後輪駆動で走破性を極めて高めたオフローダーは、激しい悪路でも接地感を伝えてくれ、安心感は抜群だ。一方舗装路の安定性を犠牲にすることなく基本設計の確かさも見せる。インテリアも高い質感を備え、計器操作の使い勝手も良く、安全機能も歩行者探知の緊急自動ブレーキなども装備され、今でもプレミアムSUVオフローダーとしての価値は十分に高いと言えるだろう。
REPORT:渡辺陽一郎(本文)/塚田勝弘(写真解説) PHOTO:井上 誠 MODEL:月城まゆ

舗装路での安定感も抜群 ディーゼルの秀逸な走りも◎

今のSUVの多くは、乗用車系のプラットフォームを使うシティ派だ。居住性や取りまわし性に優れ、価格は割安だが、悪路の走破力はあまり追求していない。

エクステリア

2017年9月の改良でリヤコンビランプの飛び出し感を抑制し、洗練された外観に変身。「TZ-G」は265/55R19サイズが標準で、力強い足まわりを印象付けている。最小回転半径は5.8m。

しかしランドクルーザープラドは、走破性能を高めたオフロードSUVになるので、耐久性の優れた後輪駆動のプラットフォームを備え、常に四輪を駆動できるセンターデフ式4WDを搭載する。悪路で駆動力を高める副変速機も内蔵した。サスペンションは前後輪ともに伸縮性が優れ、激しい悪路でも四輪を接地させて駆動力の伝達を保てる。最低地上高は220㎜に達し、走破力は総合的に高められている。

インストルメントパネル

やや古さを感じさせるものの、高級SUVらしい高い質感を備えている。メーターは高級感のあるオプティトロンで、「T-Connect」対応SDナビをオプションで設定する。エアコンは、全車に左右独立式フルオートを標準装備する。

悪路を重視すると舗装路の安定性が下がりやすいが、ランドクルーザープラドは、後輪駆動をベースにした国産オフロードSUVの中では最も安定している。基本設計が比較的新しく、舗装路の走りを開発のテーマにも加えたからだ。左右に素早く切り返す場面でも、あおられる挙動が生じにくい。

居住性

エンジンは2.8ℓのクリーンディーゼルターボが注目される。発進直後から高い駆動力が発揮され、アイドリングに近い1200rpm前後でも落ち込まない。高回転域は鈍いが、粘り強さを満喫できてディーゼルを好むユーザーに適する。

うれしい装備

横開き式リヤゲートに加えて、ガラスハッチも装備し、バッグなどの出し入れが可能。スマートエントリー機能はガラスハッチも対象になる。
上のダイヤルがクロールコントロール用、下のダイヤルはフルタイム4WDの切り替え用。左下にエアサスペンションのスイッチを用意する。
月間販売台数     1713台(18年5月〜18年10月平均値)
現行型発表      09年9月(マイナーチェンジ17年9月)
JOC08モード燃費   11.8km/l ※「TX」系のディーゼル車

ラゲッジルーム

実用面では床が高く乗降性は良くない。後席も床と座面の間隔が不足して膝が持ち上がるが、ファミリーカーに必要な機能は備わる。歩行者を検知できる緊急自動ブレーキも装着され、選ぶ価値を高めた。

※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.112「2019年 国産&輸入SUVのすべて」の再構成です。

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