メルセデス・ベンツ新型Eクラス・オールテレインを公開! 専用サス&駆動系のオフロード特化型モデルの追加により新型Eクラス・ファミリーが完成!

メルセデス・ベンツは、新型Eクラス・オールテレインを発表した。「オールテレイン」とは未舗装道路などのオフロードでも快適性を重視したモデルとなっており、新型Eクラス・オールテレインでは、4MATIC全輪駆動とAIRMATICエアサスペンションを標準装備することにより最低地上高を向上させ、オフロード走行プログラムを搭載したモデルとなっている。独特のフロントグリル、専用バンパーなど、デザイン面でもオフロードテイストを感じさせる演出となっており、電動モーターを組み込んだマイルドハイブリッドにより爽快な走行性能を発揮する。新型Eクラス・オールテレインは、ミュンヘンで開催される「IAAモビリティ」で世界初公開され、2024年第1四半期から販売店に導入される予定とされている。

後部座席とラゲッジルームの空間も十分に確保!

新型Eクラス・オールテレインでは、従来のEクラス・エステートと比較すると全高だけが大きくなっている。全長はほぼ同じで、全長は4950mm、全幅は1904mm、全高は1497mmというサイズ。
標準タイヤサイズは235/55R18で、ホイールサイズは8J×18インチだが、オプションで20インチまでのホイールも用意されている。

新型Eクラス・オールテレインの全幅は、従来モデルより28mm広くなっている。これにより、後部座席の乗員は1519mmのひじ掛けスペースが確保され、より快適な旅を楽しむことができる。
ホイールベースは22mm伸びて2961mmとなり、後席の膝足元のスペースが拡大した。

スポーティなリヤエンドには、615〜1830L(プラグイン・ハイブリッド・モデル:460〜1675L)の荷室容量が用意されている。シートバックは40:20:40の分割可倒式となっており、後席背もたれの左右にある2つのプッシュボタンで操作することができる。
イージー・パック・テールゲートを標準装備しており、イグニッションキー、運転席ドアのスイッチ、またはテールゲートのロック解除ハンドルを使用することで、ボタンを押すだけで簡単に開閉することが可能だ。

オフロードキャラクターを魅せるアグレッシブなルックス

印象的なフロントで最も目を引くのは、SUVスタイルのイリジウムシルバー・ツインルーバーグリルで、中央にはスリーポインテッドスターが組み込まれ、メルセデス・ベンツのブランドをアピール。特徴的なフロントバンパーとハイグロス・クロームのアンダーライドガード風パネルも、力強い外観を演出している。

サイドビューでは、特徴的なダークグレーのホイールアーチカバーがオールテレーンらしさを強調。ハイグロス・クローム・ストリップを備えたシルも同様だ。リヤでは、Eクラス・オールテレイン専用のバンパーが、ハイグロス・クローム仕上げのアンダーライド・ガードを模して丸みを帯びている。さらに、ステンレススチール製の頑丈なロードシルガードも装備されている。

マイルドハイブリッド仕様による3種のパワートレイン

パワートレインはディーゼル、ガソリン、プラグインハイブリッドの3種類を設定。内燃機関モデルには、メルセデス・ベンツのモジュラーエンジン・ファミリーの4気筒および6気筒エンジンが搭載される。ターボチャージャーを備えるインテリジェント・ブースト・テクノロジーとISGを組み合わせ、ディーゼルとガソリンはマイルド・ハイブリッドとなっている。新しいバッテリーの採用により、モーターの出力は15kWから17kWに、ブーストトルクは205Nmに向上した。

モーター出力を129馬力と航続距離100km(WLTP値)を実現した、プラグインハイブリッドモデルは、たとえ舗装されていない道路でのオフロード・モードであっても、エンジンを使用せずに走行することができる。
440Nmのピークトルクを発生するモーターは、発進直後から素早く加速。ダイナミックな走行性能とともに、発進時の高い俊敏性をもたらす。この電動フルパワーは140km/hまで利用可能で、その後は速度が緩やかに制限される。

新型Eクラス・オールテレインには、AIRMATICエアサスペンションが全車に標準装備されている。このシステムは、エアサスペンションベローズとアダプティブADS+ダンパーを組み合わせ、最高の応答性を実現。オールラウンド・レベル・コントロールにより、AIRMATICは必要に応じて状況に適応しながら、車両の荷重に関係なく一定の最低地上高を維持している。
また、空気抵抗を減らして燃費を向上させるため、COMFORTドライビング・プログラムで作動している場合、速度が120km/hに達すると自動的に車高を15mm下がる仕様になっている。

グレードE220d 4MATIC
(ディーゼル)
E450d 4MATIC
(ガソリン)
E300de 4MATIC
(ディーゼルハイブリッド)
排気量1993cc2999cc1993cc
エンジン最高出力197ps/3600rpm381ps/5800-6100rpm197ps/5000rpm
モーター最高出力23ps23ps129ps
エンジン最大トルク(※)440Nm(44.86kgm)500Nm(50.98kgm)440Nm(44.86kgm)
モーター最大トルク(※)205Nm(20.9kgm)205Nm(20.9kgm)440Nm(44.86kgm)
システム最高出力230ps
システム最大トルク(※)700Nm(71.37kgm)
最高速度220km/h250km/h213km/h
0-100km/h加速8.1秒4.7秒6.9秒
(※)トルク・kgmは編集部換算値

ラグジュアリーと安全性能を両立させたEクラス式のインテリア

インテリアでは、Eクラスならではのラグジュアリースタイルが採用されており、MBUXスーパースクリーンの大きなガラス面が中央のディスプレイまで広がっている。オフロード・モードに移行すると、ドライバー・ディスプレイとセンター・ディスプレイは、データ、コントロール・オプション、主要機能が見やすいオフロード・スクリーンに切り替わる。エンターテインメント性にも優れており、臨場感あふれるドルビーアトモス音響システムや、助手席のエンタメ視聴可能なディスプレイも搭載されている。

Eクラス・オールテレインの安全コンセプトは、高剛性パッセンジャーセルと特殊な変形パターンを持つ衝突構造を持つボディに基づいている。運転席・助手席エアバッグに加え、運転席側ニーバッグも標準装備。深刻な前面衝突の際には、ステアリング・コラムやインストルメント・パネルとの接触からドライバーの足を守ることができる。

標準装備のウィンドウバッグは、頭部への傷害のリスクを軽減することができる。深刻な側面衝突の場合、衝撃を受けた側のウィンドウ・エアバッグがAピラーからCピラーまで、フロントとリアのサイド・ウィンドウを覆うカーテンのように広がる。横転を検知した場合は、左右のウィンドウエアバッグを作動させることができる。頭部保護システムに加えて、サイドエアバッグは激しい側面衝突の際に胸部もカバーすることができる。

もちろん、アクティブ・クルーズコントロール、警報アシスト、ブレーキアシスト、レーンキープ・アシスト、バック時カメラアシストなどを備えた運転支援システム類も標準装備されている。

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