横浜ゴムがEV専用タイヤ「アドバンスポーツEV」等を自社太陽光発電システムや調達する再生可能エネルギーの電力で生産開始

横浜ゴム新城南工場内の屋根に設置した太陽光発電システム
9月6日、横浜ゴムは新城南工場(愛知県新城市)において、8月に正式稼働した自社太陽光発電システムによる電力や、4月から導入している再生可能エネルギー由来の電力(以下、再エネ電力)を使用し、プレミアムEV専用のウルトラハイパフォーマンスサマータイヤ「ADVAN Sport EV(アドバン・スポーツ・イーブイ)」やその他のハイパフォーマンスタイヤの生産を開始したことを発表した。

年間予測発電量は約1469MWhで、年間で約599トンのCO2排出量を削減できる見込み

今回正式稼働した太陽光発電システムの出力規模は約1.1MW、年間予測発電量は約1469MWhで、年間で約599トンのCO2排出量を削減できる見込み。なお、本件は「令和3年度二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金[PPA 活用等による地域の再エネ主力化・レジリエンス強化促進加速化事業(ストレージパリティの達成に向けた太陽光発電設備等の価格低減促進事業)]※」の交付を受けて実施している。
※本補助事業はストレージパリティの達成に向けて、オンサイト PPA モデル等による自家消費型太陽光発電や蓄電池等の導入を行う事業に要する経費の一部を補助する制度。

また、導入した再エネ電力は中部電力ミライズが調達するトラッキング付きFIT非化石証書(※1)と再エネ指定の非FIT非化石証書(※2)が付与されたもので、使用電力は実質的に100%再生可能エネルギー由来かつCO2排出量ゼロとみなされる。切り替えにより削減できるCO2排出量は年間で約570トンを見込んでいる。
※1:FIT非化石証書はFIT(固定価格買い取り制度)の適用を受ける太陽光、風力、小水力、バイオマスなどの再生可能エネルギー由来の証書で、トラッキング付きFIT非化石証書は電源の特定や産地と紐付けされた電源種別などの情報を付与した証書。事業活動のエネルギーを100%再生可能エネルギーでまかなうことを目指す国際イニシアチブ「RE100」、持続可能な経済の実現を目指す国際的な環境非営利団体「CDP」、気候関連財務情報開示タスクフォース「TCFD」への報告に活用できる。
※2:FITの適用を受けない再生可能エネルギー由来の証書で大型水力発電などがある。

横浜ゴムグループは、2021年度から2023年度までの中期経営計画「Yokohama Transformation 2023(YX2023)」(ヨコハマ・トランスフォーメーション・ニーゼロニーサン)のサステナビリティ経営において「未来への思いやり」をスローガンに掲げ、事業活動を通じた社会課題への貢献を持続的な企業価値向上に繋げていく活動を推進中だ。カーボンニュートラルの実現に向けては「2050年にCO2排出量ネットゼロ」が目標となっている。その一環として、乗用車用ハイパフォーマンスタイヤを生産する主力工場である新城南工場を2030年までにCO2排出量がゼロの「カーボンニュートラルモデル工場」にすることを目指しており、太陽光発電システムや再エネ電力の活用、ボイラー燃料の天然ガスへの転換などを進めている。また、カーボンニュートラルに貢献するタイヤの生産を本格的に開始。2030年以降は同工場で培ったノウハウを国内外の生産拠点に展開し、2050年までに全生産拠点のカーボンニュートラル化を計画している。

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