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「グローバルイノベーションセンターとして、当社の勢いをさらに加速させ、先進の製造技術およびデータ分析における能力を高めていきます」（ハビエル・ヴァレラCOO兼副CEO）
この新しいテック・ハブは、2030年までに新しいテクノロジーのリーダーとなり、完全な電気自動車メーカーになるというボルボ・カーズの高い目標に向け、データ分析、ソフトウェア、先進の製造技術開発のための重要な拠点。このシンガポールの施設では、まずはボルボ・カーズの主要戦略分野である先進の製造技術開発に加えて、テクノロジーとソフトウェア開発、データ分析の能力構築に重点が置かれる。
モノづくりにおいては、ますます新しい技術が必要とされており、AI、ロボット工学、自動化、機械学習、ナノテクノロジーなど、さまざまな可能性をもたらすテクノロジーの集約が進む分野になっている。ボルボ・カーズの最高執行責任者（COO）兼副CEOのハビエル・ヴァレラ氏は、「シンガポールにおけるこの新しい拠点は、社内のテクノロジーとソフトウェア開発能力をサポートするものです。グローバルイノベーションセンターとして、当社の勢いをさらに加速させ、先進の製造技術およびデータ分析における能力を高めていきます」と述べている。
シンガポールはポーランドに続くグローバル戦略拠点に
シンガポールのテック・ハブの発表は、今年はじめのポーランドのクラクフにおけるテック・ハブの開設に続くもの。両ハブとも、同社のグローバル拠点戦略をさらに最適化し、主要技術分野で優位性を確保するとともに、世界中の優秀なテック系人材を惹きつけることを目的としている。これらのテック・ハブは、既存のテック・ハブ・ネットワークや世界各地の中核エンジニアリングセンターと密接に連携している。
シンガポールは近年、世界有数の技術能力とイノベーションの中心地となっている。一流の大学や幅広い教育エコシステムを擁するシンガポールは、今や世界中の多くのテクノロジー企業、投資先、人材に選ばれている場所だ。
ボルボ・カーズは、シンガポール経済開発庁（EDB）の支援を受けながら、この新しいハブを設立した。シンガポールの現地ネットワークと人材を活用する能力をさらに高めながら、同社は次世代テクノロジーや自動車の開発に取り組んでいく。EDBのシンディ・コー上級副総裁はこのように述べている。
「ボルボ・カーズがシンガポールにテック・ハブを設立するという決定を歓迎します。これは、世界的なモビリティ企業が地域および世界市場向けのソリューションを開発するためのイノベーション・ハブとしてのシンガポールの魅力を証明するものです。また、シンガポール国民にとって魅力的な雇用機会を創出し、新しいテクノロジーや次世代自動車の開発において、公的研究機関と地元企業とのパートナーシップの機会も創出することでしょう」
この新拠点で指揮を執る新たなリーダーとは？
新しいテック・ハブは9月初旬にオープンし、9月1日に入社したイヴォンヌ・タン氏が指揮を執る。シンガポール工科デザイン大学で工学博士号を取得し、ウェールズ大学でビジネスITの理学修士号を取得しているイヴォンヌ氏は、エンジニアリング開発と実行を通じてビジネスを成功裏に導いた実績のあるベテランであり、先見性のあるリーダー。ボルボ・カーズ入社以前は、テクノロジーサービスの世界的大手プロバイダーであるVenture International社で、R&Dディレクターとして先進のライフサイエンス機器およびシステム提供を指揮してきた。さらに、Dyson Operations社では、シニアエンジニアリングマネージャーとして8年間にわたって研究設計開発を指揮した経験を持つ。
ボルボ・カーズは現在、スウェーデンのストックホルムとルンド、ポーランドのクラクフ、インドのバンガロールでボルボ・カーズ・テック・ハブを運営している。また、中国・上海とスウェーデン・イェーテボリにも大規模なエンジニアリングセンターがある。これらの拠点はそれぞれ重点分野を持っているが、それと共に世界中に戦略的に広がるイノベーションセンターの重要なネットワークを構成している。