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ホンダは9月21日、11代目となる新型アコードを2024年春に発売する予定であると発表した。先行予約の受け付けは今年12月に始まるという。
この度の発表では、新型アコードの詳しいスペックなどは明かされなかった。しかし、同車はすでに北米で販売されており、日本国内向けモデルはほぼ北米と同等という話だから、ここでは北米仕様(Googleビルトインが搭載されるTouringに準拠)の諸元を用いながら、すでに“先代”となった10代目アコードと比較していく。
ボディサイズ比較
ボディサイズとしては、新型アコードは全長が70mm長くなっている一方で、全幅1860mmと全高1450mmは不変。ホイールベースも2830mmと変わらない。全長こそわずかに拡大しているものの、サイズ感としては新旧で差はほとんどなさそうに思える。
エクステリアとしては、長いノーズから後方へ引いたキャビンを組み合わせた、力強さを感じさせながらも流れるようなクーペフォルムは新型にも引き継がれている。
その一方で、ヘッドライトとフロントグリルは先代と比較して薄く造形され、フロントマスクの精悍さが増している。リヤコンビランプも同様のデザインがなされ、ワイド感と先進性が強調されている。
新型アコード(北米版Touringに準拠) 全長×全幅×全高:4970mm×1860mm×1450mm ホイールベース:2830mm トレッド 前 / 後:1590mm×1613mm 最低地上高:135mm 車両重量:1602kg 乗車定員:5名 先代アコード 全長×全幅×全高:4900×1860×1450 ホイールベース:2830mm トレッド 前 / 後:1590mm / 1605mm 最低地上高:130mm 車両重量:1560kg 乗車定員:5名
パワートレイン比較
新型アコードはもちろん、先代同様にe:HEVが設定されている。
諸元の上では2.0L直列4気筒エンジンとハイブリッドの組み合わせは引き継がれているが、先代に搭載されていたエンジンはポート噴射だったのに対し、新型のエンジンは直噴化されている。
また、2モーター内蔵電気式CVTも新設計。先代では同軸モーターだったのが平行軸モーターとされた。
これらの変更により新型アコードは先代と比べ、加速感と静粛性が向上しているという。
燃費も気になるところだが、発表時点で数字は明らかにされていない。
しかし、北米のハイブリッドグレードでは市街地で19.6km/L、高速道路で17.4km/L、総合で18.7km/Lというカタログスペックになっているので、これが参考になりそうだ。
ちなみに、北米で展開されている1.5L直列4気筒ターボ+CVTというパッケージは、現時点では日本市場では導入されない見通しだ。
新型アコード(北米版Touringに準拠) エンジン種類:2L直列4気筒 エンジン最高出力:146HP/6100rpm エンジン最大トルク:181.7N・m(18.5kgf・m)/4500rpm モーター最高出力:181HP/5000-8000rpm モーター最大トルク:247N・m(25.2kgf・m)/0-2000rpm 使用燃料:無鉛レギュラーガソリン 燃料タンク容量:48.5L トランスミッション:2モーター内蔵電気式CVT 先代アコード エンジン種類:2L直列4気筒 エンジン最高出力:107kW(145PS)/6200rpm エンジン最大トルク:175N・m(17.8kgf・m)/3500rpm モーター最高出力:135kW(184PS)/5000-6000rpm モーター最大トルク:315N・m(32.1kgf・m)/0-2000rpm 使用燃料:無鉛レギュラーガソリン 燃料タンク容量:48L トランスミッション:2モーター内蔵電気式CVT
コネクテッドや先進安全装備が強化
その他、サスペンション形式(フロント:マクファーソン式/リヤ:マルチリンク式)や、ブレーキ形式(フロント:ベンチレーテッドディスク/リヤ:ディスク)は先代と同じだ。
インテリアでは水平基調のデザイン。インターフェースは大幅に刷新されており、12.3インチHonda CONNECTディスプレー、10.2インチフルグラフィックのバイザレス液晶メーター、11.5インチ相当の大型ヘッドアップディスプレーが奢られ、先代よりも使いやすさと見やすさを向上させている。
コネクテッド方面も強化され、ホンダの国内向けモデルでは初めて『Googleビルトイン』を搭載。これにより車内でGoogleマップはもちろん、GoogleアシスタントとGoogle Playが操作できるようになった。ちなみにGoogleマップはメーターパネルに表示することも可能だ。
先進安全機能もより強化されており、日本国内向けのモデルとしては初めて『Honda SENSING 360』が搭載された。これはホンダにおける最新の全方位安全運転支援システムで、約100度の有効水平画角を持つフロントセンサーカメラのほか、車体前部と各コーナーに合計5大のミリ波レーダーを用いて、全方位の状況をキャッチし、ドライバーを支援するもの。また、従来の機能に加え、前方交差車両警報、車線変更時衝突抑制機能、車線変更支援機能が備わった。
さらに2025年にはハンズオフ機能の追加などが施された次世代のHonda SENSING 360も搭載される予定だという。