0-100km/h加速タイムは3.4秒。48Vマイルドハイブリッドやエンジンの気筒休止システム、8速ATの組み合わせは効率性の追求にも寄与
アウディのレーシングモデル、および究極のスポーツグレードを開発・製造・販売するアウディスポーツGmbHによる「RS 6」は、ハイパフォーマンスと日常走行における優れた利便性を兼ね備えたモデルとして、過去20年間、4世代にわたって進化を続け、世界中のファンを魅了してきた。日本では2003年に初代モデルRS 6が登場して以来、ツインターボエンジンとクワトロ四輪駆動システムの搭載が、すべての世代のRS 6に貫かれ、現在のモデルは第4世代目となる。そして日本では2013年に、プレミアムアッパーミディアム4ドアクーペとして「RS 7スポーツバック」がラインナップされた。今回、RS 6アバント/RS 7スポーツバックに代わり、両モデルにRSモデル史上最高のパワーと加速性能をもつRSパフォーマンスを設定。RSの後につけられる「パフォーマンス」という名称は、RSモデルをさらにパワーアップしていることを意味している。
両車に搭載される4.0ℓV型8気筒TFSIツインターボエンジンは、ターボチャージャーの大型化に加えて、ブースト圧を2.4barから2.6barに引き上げることにより、これまでのRS 6アバント/RS 7スポーツバックと比べて30ps/50Nm上乗せとなる630ps/850Nmを発揮。このスペックアップによって、0-100km/h加速タイムは0.2秒短縮した3.4秒に向上している。また、48Vマイルドハイブリッドや、エンジンの低負荷時に8つのシリンダーのうち4つのシリンダーを休止させるcod(シリンダーオンデマンド)を8速AT(ティプトロニック)と組み合わせることで、高性能と高効率を両立している。ちなみにWLTCモード燃費は両車ともに8.2km/ℓ。
両車にはRSダイナミックパッケージを標準装備。これには、ダイナミックオールホイールステアリング、リヤスポーツディファレンシャルが含まれ、最高速度が250km/hから280 km / hに引き上げられている。クワトロ四輪駆動システムに採用するメカニカルセルフロッキングセンターディファレンシャルは、エンジンの駆動力を通常フロント40%、リヤ60%の比率でリヤアクスル寄りに配分。路面状況に合わせて、より多くのトルクを自動的に適切なアクスルに伝える。フロントには最大70%、リヤには最大85%を配分することで、ドライビングダイナミクスが向上し、卓越したトラクションと優れた推進力を実現する。さらにリヤスポーツディファレンシャルが理想的なトルク配分を計算して、リヤホイールにアグレッシブかつ可変的に分配することで、コーナリングのハンドリング限界で、アンダーステアを軽減することができる。
究極のスポーツグレードにふさわしい、より高いチューニングを施したRSアダプティブエアサスペンション スポーツ、そして、低速では前輪と逆位相に後輪を切ることで回転半径が縮小して取り回し性が向上する一方、高速では前輪と後輪を同位相に切ることで安定感のあるハンドリングを実現する4輪操舵システム「ダイナミックオールホイールステアリング」は、ダイナミックな走りと快適性を両立。また、コイルスプリングとダンピングコントロールサスペンションにダイナミックライドコントロール(DRC)を組み合わせたRSスポーツサスペンションプラスがオプションで選択可能だ。
エクステリアは、ともにグロスブラックの3Dハニカム構造のシングルフレームグリルを採用。ボディカラーはRSパフォーマンス専用色としてアスカリブルーメタリックが追加設定されている。なおフェンダーはA6アバント/A7スポーツバックに対して約40mm拡大されている。これらをはじめ、フロントドア、ルーフ、テールゲートなどを除いて、ボディ外板はRSモデル専用のデザインだ。また、フロントスポイラー、エクステリアミラーハウジング、フロントサイド フラップ、サイドシル インサート、フロントウインドウモールディング、ディフューザートリム、さらにRS 6アバント パフォーマンスはルーフレールがマットグレー仕上げとなる。また両モデルともに、アウディスポーツ製21インチ 10スポークスターデザインと275/35 ZR 21タイヤを組み合わせることにより、スポーティなイメージを高めている。
インテリアには、大型のアルミニウム製パドルシフトやヒーター機能付き3スポークステアリングホイールがスポーティさを強調。RSロゴが刻まれたバルコナレザー仕立てのSスポーツシートは、コーナリング時にも身体をしっかりとホールドする機能性と、上質なマテリアルが醸し出す質感を両立している。高解像度液晶画面を備えた12.3インチバーチャルコックピットのRSモデル専用の表示メニューでは、中央にタコメーター/スピードメーターを配し、左右にパフォーマンスに関する情報を配するレイアウトに変更することが可能となっている。
そのほか、速度、アシスタンスシステム、ナビゲーションや警告といった情報を、ドライバーの直接視野に入るフロントウインドウ上に、マルチカラーで投影するヘッドアップディスプレイや、16個のスピーカーを搭載するBang & Olufsen 3D サウンドシステムを標準装備するなど、パフォーマンスと共にあらゆる装備において、究極のスポーツグレードモデルにふさわしい仕様となっている。
●アウディ公式サイト「RS 6アバント パフォーマンス」
●アウディ公式サイト「RS 7スポーツバック パフォーマンス」