冷却水は水道水でOK! 気化熱の冷却効果を最大限に活用した新スタイルのサンエス『水冷ベスト』の効果は!?【CarGoodsMagazine】

一昨年あたりから注目を集め、今や真夏のあらゆる“現場”で着用している人を多く見かけるファン付きウェア。服の内部に空気を送り込むことで汗が気化し、清涼感が得られるというものだが、気温が体温以上の猛暑日では、ファンが熱風を取り込んでしまい気化熱の効果が薄れるというウィークポイントがあった。それを見事に解決したのが、この『サンエス 水冷ベスト』。服の内部に直接水を送り込み、その気化熱によって清涼感が得られるという仕組みなのだ。体温以上の気温でも気化熱を促進でき、猛暑日でも清涼感が得られるという。その実力を体感してみた。

気化熱を利用して清涼感を得るので水は常温でOK

サンエス『水冷ベスト 200mlパウチパックセット(価格:2万9700円/税込)』

この水冷ベストの仕組みを簡単に説明すると、パウチ内の水をポンプコントローラーで少しずつ送り込み、気化熱を発生させるというもの。水そのもので冷やすのではなく気化熱を利用するので、使用する水は常温でOK。またファン付きウエアとは異なり、スイッチを入れればすぐ涼しくなるわけではなく、ジワジワと涼しくなるという感じだ。肌面には濡れにくい特殊生地を採用し、ドライで快適な着心地感を実現している。

水冷ベストの表面を触ってみると、少し濡れているのが分かる。これが気化して熱を発散させるという仕組みだ。

ジワジワと涼しくなるファン式とは異なる清涼感

右のポケットに収納する付属のポンプコントローラーは単3形乾電池2本(充電池も使用可能)で駆動。ファン式に比べて省電力で、音が静かな点もメリットといえよう。水を入れるパウチパックの容量は約200mlで、こちらは左ポケットに収納。ちなみに水は目詰まり防止のため、必ず塩素が含まれた水道水を使用すること。送り出す水の量は6段階に切り替えられるが、多くても少なすぎても効果が薄れるため、真ん中の3段階目で開始し、調節する。素肌に着るのがもっとも効果的だが、水はベストの外側から気化するので、インナーウェアの上に着ても十分な気化熱効果が得られる。

ポンプコントローラーをベストに装着して右ポケットに収納。

テストした日は猛暑日にはならなかったものの、最高気温は35℃に迫る蒸し暑さ。生地はかなり薄手で着用することでの暑さはほとんど感じないが、スイッチを入れてもほとんど涼しさは感じられなかった。ところが20分ほど着用していると、ジワジワと涼しさを体感できた。また直接肌が濡れないので、着心地も実に快適だった。

水を入れたパウチパックは左ポケットに収納。

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