FIA世界ラリー選手権(WRC)は9月29日から10月1日にかけて、2023年シーズン第11戦ラリー・チリ・ビオビオを開催。Mスポーツ・フォードのオィット・タナック(フォードPuma Rally1 HYBRID)が総合優勝を飾った。
ラリー・チリは今年、初開催時の2019年以来となるWRCカレンダー復帰を果たした。このグラベルラリーは主に森の中を駆けるステージで構成されるが、太平洋を望む開けたセクションも含まれた合計16本のステージで争われた。
2019年の前回大会覇者であるタナックは、ラリー最初のステージであるSS1でトップタイムをマークすると、その後も快走を続け2番手のテーム・スニネン(ヒョンデi20 N Rally1 HYBRID)に4.2秒差の首位でデイ1=競技初日を終了。デイ2でもタナックの好調は続き、6本中4本のステージで優勝してスニネンに58.3秒ものギャップを築くと、デイ3の4本のステージも無難にまとめ上げ、最終的には2位に42.1秒差をつけて今シーズン2勝目を手にした。
2位にはヒョンデのティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 N Rally1 HYBRID)、3位にはトヨタのエルフィン・エバンス(トヨタGR YARIS Rally1 HYBRID)が入り、表彰台を3メーカーが分け合うリザルトとなった。
ポイントリーダーで2022年のチャンピオンであるトヨタのカッレ・ロバンペラ(トヨタGR YARIS Rally1 HYBRID)は4位、トヨタから今季のWRCにフル参戦している日本人ドライバーの勝田貴元(トヨタGR YARIS Rally1 HYBRID)は5位となった。
また、このラリーの結果、トヨタはマニュファクチャラーズ選手権のタイトル獲得が決定。3年連続、通算7度目の製造者部門制覇となった。
次の第12戦セントラル・ヨーロッパ・ラリーは、10月26日~29日に開催予定。このイベントはドイツ、オーストリア、チェコの3カ国を舞台とするターマック(舗装路)ラリーで、WRC初開催となる。
2023年 世界ラリー選手権 第11戦チリ 結果(Top10)
Pos. | No. | Driver | Car | Time / Gap |
1 | 8 | O.タナック | フォードPUMA Rally1 HYBRID | 3:06’38″1 |
2 | 11 | T.ヌービル | ヒョンデi20 N Rally1 HYBRID | +42″1 |
3 | 33 | E.エバンス | トヨタGR YARIS Rally1 HYBRID | +1’06″9 |
4 | 69 | K.ロバンペラ | トヨタGR YARIS Rally1 HYBRID | +2’11″0 |
5 | 18 | 勝田貴元 | トヨタGR YARIS Rally1 HYBRID | +4’41″5 |
6 | 22 | O.ソルベルグ(WRC2) | シュコダFabia RS Rally2 | +8’18″5 |
7 | 23 | G.グリーンスミス(WRC2) | シュコダFabia RS Rally2 | +8’44″3 |
8 | 21 | S.パヤリ(WRC2) | シュコダFabia RS Rally2 | +9’20″6 |
9 | 20 | Y.ロッセル(WRC2) | シトロエンC3 Rally2 | +9’53″9 |
10 | 26 | N.グリアジン(WRC2) | シュコダFabia RS Rally2 | +10’08″2 |
2023年世界ラリー選手権 残りの日程
Rd. | Date | Event |
12 | 10月26-29日 | セントラルヨーロッパ |
13 | 11月16-19日 | 日本 |