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9月22〜24日に三重県、鈴鹿サーキットで開催されたF1世界選手権第17戦日本グランプリが開催。その大事な予選日である23日土曜日、F1のオフィシャルパートナーであるFERRARI(フェッラーリ)にご招待いただき、フォーミュラ1パドッククラブにお邪魔してきました。
きっと誰もが一度は目にしたことがあるであろう表彰式ですが、“シャンパンファイト”の歴史は長く1950年に遡ります。
当時、F1フランスGPにて勝者に贈られたのが始まりと言われており、それ以来、モータースポーツとシャンパンは強く結びついてきました。長きにわたってフランス産のシャンパーニュが表彰式で使用されてきましたが、2021年にフェッラーリがイタリアの生産者として史上初となるF1オフィシャルパートナーに就任。以来、もっともアイコニックな瞬間に華を添えています。
しかもこのフェッラーリ社のスプマンテは、世界最高峰のコンペティション「シャンパン&スパークリングワイン・ワールド・チャンピオンシップ」にて最優秀生産者賞を6度も受賞しているという代物。フォーミュラ1パドッククラブではそんなスペシャルなスパークリングワインを味わいながら、F1観戦ができるということで心を躍らせながらいざ鈴鹿へ。
実に「至れり尽くせり」な空間
パドッククラブはピットガレージの2階に作られていて、専用のパスを持っている人のみが入れるエリアです。
専用の入り口に到着すると綺麗なお姉さんがお出迎えしてくれました。
リストバンドをつけてもらい、中に入ってまず目に入るのは広々としたラウンジエリア。大型ビジョンの観戦スペース周辺にはDJブースにドライビングシミュレーター、グッズショップ、バーカウンターと一日中ここでも楽しめると思えるほどの充実空間です。
もちろん食事は食べ放題、お酒も飲み放題! F1のグローバルパートナーでもあるハイネケンのカウンターでは、日本では発売前のハイネケンゼロもありました。
パドッククラブはいくつかの部屋に分かれていますが、今回はフォーミュラ1パドッククラブにお邪魔しました。
パドッククラブパスは一般の方も購入が可能で、今回の日本グランプリでは78万円という価格で販売されていました。少しお高いのではと感じていましたが、これが体験すると納得の価格かもしれないと思えるのです。
部屋の中だけでなく、いたるところにコンシェルジュがいて至れり尽くせり。セキュリティもしっかりしていて最高級のホスピタリティを体験できます。
案内された席に着くと、早速登場しましたF1の表彰台で使用される「1」マーク入りの3Lのダブルマグナムボトル、FERRARI TRENTO(フェッラーリ・トレント)。このボトル、空の状態でも約3kgもあるんですよ。ドライバーが軽々と振っているので見ている側には分かりにくいですが、なかなかの重量です。
スパークリングワインを片手に、テラスへ出るとマシンはもちろん、エンジンサウンドがとても近く、パドッククラブだけの体験に気持ちが高揚します。
ランチタイムはさながらホテルビュッフェといった感じ。コース料理もいいですが、自分の食べたいものを食べたい分だけ得られるのはいいですよね。食事自体のクオリティもとても高くフェッラーリ・トレントが次々と注がれ、食事もお酒も進みます(笑)。
フェッラーリ・トレントはシャルドネ100%で“山のスパークリングワイン”と呼ばれ、フレッシュな果実の香りが食事にとても合います。あまりにも優雅な時間の流れを感じて、サーキットに来ている感覚を忘れそうになりました。
実はアクティビティで結構忙しい……!
パドッククラブではさまざまなアクティビティがあるのも魅力のひとつ。専用の時間が用意されているピットウォークや、トラックツアーに参加できます。
今回は特別にアルファロメオF1チームのピット内へ入れてもらうことができました。
マシンがとても近い! 予選前だったので少しピリピリとした空気の中、メカニックも忙しそうです。撮影は禁止だったのですが、チーム関係者以外は一切立ち入ることのできないエリアにもお邪魔して、エンジンやタイヤ、マシンのフロアなど貴重なものをたくさん見せてもらいました。ありがとうアルファロメオF1チーム!
肝心の予選はテラス席の一番前で、と意気込んでいましたが、なんとここでさらなるサプライズがありました。クルマで移動すること約1分……連れてこられたのは至近距離でレースの迫力を感じられる「激感エリア」。F1では許可されたメディアやカメラマンしか入れない場所です。
1コーナーの飛び込みから2コーナーの立ち上がり、S字まで広々と見渡すことができます。F1ドライバーの多くが賞賛する鈴鹿のセクター1の走りをこんなに間近で見ることができるとは思いませんでした。ただし、誰もが行けるわけではなく、タイミングと運が良ければということらしく、短時間でしたが貴重な体験をすることができました。
予選終了後にトラックツアーでつい先ほどまでF1マシンが走っていた鈴鹿サーキットのコース上を走行して、これにてパドッククラブ体験終了。あっという間の一日でしたが、とても高い充実感を得ることができました。
クオリティが高く、少し敷居が高いように感じますが、若い方や外国人も多く、それぞれが好きなかたちでF1を楽しむことができる空間です。外国人スタッフが多いので、少し戸惑いもありますが、英語が話せなくてもとても親切に対応してくれます。
そして何より、F1という世界最高峰のモータースポーツをあの近さで体験できるのが最大のポイント。決して手頃とは言えない価格ですが、それでも一度はパドッククラブでの観戦をおすすめします。