FIAフォーミュラ1世界選手権(F1)は10月7日、2023年シーズン第18戦カタールGPのスプリントを開催。マクラーレンのオスカー・ピアストリが優勝を飾った。また、レッドブルのマックス・フェルスタッペンはこのレースで2位となり、3年連続のドライバーズ選手権制覇を決めた。
2023年シーズンのF1は6グランプリにおいて、レース距離およそ100kmのスプリントレースを実施。その4戦目となるカタールGPでは7日の午前にスプリントでのスターティンググリッドを決める『スプリント・シュートアウト』、そして19周で争われる『スプリント』が行われた。
スプリント・シュートアウトでトップタイムをマークしたのは、今季マクラーレンからデビューを果たしたオーストラリア出身のピアストリ。1分24秒454というタイムでスプリントのポールポジションを獲得した。2番手には同じくマクラーレンのランド・ノリスが入り、名門チームの復調を強調した。
以下、3番手にポイントリーダーのフェルスタッペン、4番手にメルセデスのジョージ・ラッセル、5番手にフェラーリのカルロス・サインツが入った。
アルファタウリの角田裕毅はこのセッションでは振るわず、スプリントを18番グリッドからスタートすることになった。
カタールGPのスプリントは、決勝と同様にナイトレースとして開催された。
スタートではピアストリが好発進を決めて1コーナーをトップで抜けた一方、3番グリッドのフェルスタッペンが出遅れ、5番手まで後退した。また、オープニングラップではアルファタウリのリアム・ローソンがスピンし、グラベルにスタック。これでセーフティカー(SC)が導入された。
3周目にレースが再開されると、ミディアムタイヤを履くピアストリをソフトタイヤでスタートしたラッセルがオーバーテイク。レースリーダーが入れ替わるかたちとなった。隊列の後方ではウィリアムズの新人、ローガン・サージェントがスピン。グラベルにマシンがハマったことで、再びSCが出動する事態となった。
2度目のリスタートは7周目。ピアストリは10周から11周へと切り替わるホームストレート上でラッセルをパスし、再びレースをリードし始める。そしてその直後、中団で順位を争っていたレッドブルのセルジオ・ペレス、アルピーヌのエステバン・オコン、ハースのニコ・ヒュルケンベルグの3者が絡むクラッシュが発生。ペレスとオコンのマシンがストップしたことで、このレース3度目のSC導入となった。
2度目の再スタートが切られたのは15周目となったが、その後ピアストリを脅かすライバルは現れず、そのままトップでチェッカーを受けた。
2位にはレース中盤以降に順位を挽回したフェルスタッペン、3位にはノリスが入った。
角田11位でフィニッシュした。
また、フェルスタッペンは2位の7ポイントを加算し、スプリント終了時点でドライバーズタイトル獲得が確定。フェルスタッペンは初戴冠を果たした2021年から3年連続3度目の選手権制覇となった。
決勝レースは8日20時(日本時間9日2時)にスタート。
予選は6日に行われており、ポールポジションはフェルスタッペンが獲得。角田は11番グリッドから決勝を戦う。
2023年FIAフォーミュラ1世界選手権 第18戦カタールGP スプリント結果
Pos. | No. | Driver | Team | Laps | Time / Delay | Grid |
1 | 81 | O.ピアストリ | マクラーレン | 19 | 35’01″297 | 1 |
2 | 1 | M.フェルスタッペン | レッドブル | 19 | 1″871 | 3 |
3 | 4 | L.ノリス | マクラーレン | 19 | 8″497 | 2 |
4 | 63 | G.ラッセル | メルセデス | 19 | 11″036 | 4 |
5 | 44 | L.ハミルトン | メルセデス | 19 | 17″314 | 12 |
6 | 55 | C.サインツ | フェラーリ | 19 | 18″806 | 5 |
7 | 23 | A.アルボン | ウィリアムズ | 19 | 19″864 | 17 |
8 | 14 | F.アロンソ | アストンマーティン | 19 | 21″180 | 9 |
9 | 10 | P.ガスリー | アルピーヌ | 19 | 21″742 | 11 |
10 | 77 | V.ボッタス | アルファロメオ | 19 | 22″208 | 13 |
11 | 22 | 角田裕毅 | アルファタウリ | 19 | 22″863 | 18 |
12 | 16 | C.ルクレール | フェラーリ | 19 | 24″860 | 6 |
13 | 20 | K.マグヌッセン | ハース | 19 | 24″970 | 19 |
14 | 24 | 周冠宇 | アルファロメオ | 19 | 26″868 | 15 |
15 | 18 | L.ストロール | アストンマーティン | 19 | 29″523 | 16 |
NC | 27 | N.ヒュルケンベルグ | ハース | 11 | DNF | 7 |
NC | 31 | E.オコン | アルピーヌ | 10 | DNF | 10 |
NC | 11 | S.ペレス | レッドブル | 10 | DNF | 8 |
NC | 2 | L.サージェント | ウィリアムズ | 2 | DNF | 20 |
NC | 40 | L.ローソン | アルファタウリ | 0 | DNF | 14 |
2023FIAフォーミュラ1世界選手権 ドライバーズランキング(第18戦カタールGPスプリント終了時点)
Rank. | No. | Driver | Team | Pts. |
1 | 1 | M.フェルスタッペン | レッドブル | 407 |
2 | 11 | S.ペレス | レッドブル | 223 |
3 | 44 | L.ハミルトン | メルセデス | 194 |
4 | 14 | F.アロンソ | アストンマーティン | 175 |
5 | 55 | C.サインツ | フェラーリ | 153 |
6 | 16 | C.ルクレール | フェラーリ | 135 |
7 | 4 | L.ノリス | マクラーレン | 121 |
8 | 63 | G.ラッセル | メルセデス | 120 |
9 | 81 | O.ピアストリ | マクラーレン | 65 |
10 | 18 | L.ストロール | アストンマーティン | 47 |
11 | 10 | P.ガスリー | アルピーヌ | 46 |
12 | 31 | E.オコン | アルピーヌ | 38 |
13 | 23 | A.アルボン | ウィリアムズ | 23 |
14 | 27 | N.ヒュルケンベルグ | ハース | 9 |
15 | 77 | V.ボッタス | アルファロメオ | 6 |
16 | 24 | 周冠宇 | アルファロメオ | 4 |
17 | 22 | 角田裕毅 | アルファタウリ | 3 |
18 | 20 | K.マグヌッセン | ハース | 3 |
19 | 40 | L.ローソン | アルファタウリ | 2 |
20 | 2 | L.サージェント | ウィリアムズ | 0 |
21 | 21 | N.デ・フリース | アルファタウリ | 0 |
22 | 3 | D.リカルド | アルファタウリ | 0 |
決勝……1位:25点、2位:18点、3位:15点、4位:12点、5位:10点、6位:8点、7位:6点、8位:4点、9位:2点、10位:1点
スプリント……1位:8点、2位:7点、3位:6点、4位:5点、5位:4点、6位:3点、7位:2点、8位:1点
2023FIAフォーミュラ1世界選手権 コンストラクターズランキング(第18戦カタールGPスプリント終了時点)
Rank. | Constructor | Pts. |
1 | レッドブルレーシング・ホンダRBPT | 630 |
2 | メルセデス | 314 |
3 | フェラーリ | 288 |
4 | アストンマーティン・アラムコ・メルセデス | 222 |
5 | マクラーレン・メルセデス | 186 |
6 | アルピーヌ・ルノー | 84 |
7 | ウィリアムズ・メルセデス | 23 |
8 | ハース・フェラーリ | 12 |
9 | アルファロメオ・フェラーリ | 10 |
10 | アルファタウリ・ホンダRBPT | 5 |
決勝……1位:25点、2位:18点、3位:15点、4位:12点、5位:10点、6位:8点、7位:6点、8位:4点、9位:2点、10位:1点
スプリント……1位:8点、2位:7点、3位:6点、4位:5点、5位:4点、6位:3点、7位:2点、8位:1点
※コンストラクターズ選手権においては、各コンストラクターズが走らせるマシンの両方が得点対象となる。