FIAフォーミュラ1世界選手権(F1)は10月8日、2023年シーズン第18戦カタールGPの決勝レースを開催。この週末に3年連続のチャンピオンを決めたレッドブルのマックス・フェルスタッペンが優勝を飾った。
この週末はスプリントレースが開催されたことで、通常土曜日に行われる予選は金曜日(6日)に行われた。予選でトップタイムをマークしたのはフェルスタッペン。1分23秒778をマークし、決勝のポールポジションを獲得した。予選2番手はメルセデスのジョージ・ラッセル、3番手には同じくメルセデスのルイス・ハミルトンが続いた。アルファタウリの角田裕毅は予選11番手となった。
8日の決勝では開催地となっているロサイル・インターナショナル・サーキットの縁石がタイヤのサイドウォールにダメージを与えるという懸念から、各セットの最大周回数を18に制限。決勝は57周が規定周回数となっているため、実質的に3回タイヤ交換を強いられるという特殊な条件のもとで行われるレースとなった。
そして迎えた決勝の開始直後、無難に発進したポールシッターのフェルスタッペンの後方で2台のメルセデスが好スタート。3台でポジションを争うかたちで1コーナーに進入した。インを抑えたフェルスタッペンがトップのままコーナーを抜けた一方、ラッセルとハミルトンはターンインで接触。ラッセルはスピンしながらもレースを続行したが、ハミルトンは右リヤタイヤを失い、ここでリタイアとなった。
このアクシデントによりセーフティカー(SC)が導入。この時点でトップにフェルスタッペン、2番手に混乱に乗じて順位を上げてきたマクラーレンのオスカー・ピアストリ、3番手にアストンマーティンのフェルナンド・アロンソというトップ3の顔ぶれとなった。
レースが再開したのは5周目。その後は各所で接近戦が展開されたものの、概ね滞りなくレースは進行した。
タイヤの最大周回数の制限によりピットインが多くなったことで、順位は目まぐるしく変動するレースとなったが、フェルスタッペンを脅かす存在は現れず、圧倒的な強さを誇る王者がそのままフィニッシュ。完勝で今季14勝目を手にした。
2位にはピアストリ、3位には同じくマクラーレンのランド・ノリスが入り、前戦の日本GPから2戦連続となるダブル表彰台を獲得した。
なお、角田は15位でレースを終えた。
次ラウンドとなる2023年シーズン第19戦アメリカGPは10月20日~22日、サーキット・オブ・ジ・アメリカズで行われる。
2023年FIAフォーミュラ1世界選手権 第18戦カタールGP 決勝結果
Pos. | No. | Driver | Team | Laps | Time / Delay | Grid |
1 | 1 | M.フェルスタッペン | レッドブル | 57 | 1:27’39″168 | 1 |
2 | 81 | O.ピアストリ | マクラーレン | 57 | 4″833 | 6 |
3 | 4 | L.ノリス | マクラーレン | 57 | 5″969 | 10 |
4 | 63 | G.ラッセル | メルセデス | 57 | 34″119 | 2 |
5 | 16 | C.ルクレール | フェラーリ | 57 | 38″976 | 5 |
6 | 14 | F.アロンソ | アストンマーティン | 57 | 49″032 | 4 |
7 | 31 | E.オコン | アルピーヌ | 57 | 62″390 | 8 |
8 | 77 | V.ボッタス | アルファロメオ | 57 | 66″563 | 9 |
9 | 24 | 周冠宇 | アルファロメオ | 57 | 76″127 | 19 |
10 | 11 | S.ペレス | レッドブル | 57 | 80″181 | 20 |
11 | 18 | L.ストロール | アストンマーティン | 57 | 81″652 | 16 |
12 | 10 | P.ガスリー | アルピーヌ | 57 | 82″300 | 7 |
13 | 23 | A.アルボン | ウィリアムズ | 57 | 91″014 | 13 |
14 | 20 | K.マグヌッセン | ハース | 56 | 1 lap | 18 |
15 | 22 | 角田裕毅 | アルファタウリ | 56 | 1 lap | 11 |
16 | 27 | N.ヒュルケンベルグ | ハース | 56 | 1 lap | 14 |
17 | 40 | L.ローソン | アルファタウリ | 56 | 1 lap | 17 |
NC | 2 | L.サージェント | ウィリアムズ | 40 | DNF | 15 |
NC | 44 | L.ハミルトン | メルセデス | 0 | DNF | 3 |
NC | 55 | C.サインツ | フェラーリ | 0 | DNS | 12 |
2023FIAフォーミュラ1世界選手権 ドライバーズランキング(第18戦カタールGP終了時点)
Rank. | No. | Driver | Team | Pts. |
1 | 1 | M.フェルスタッペン | レッドブル | 433 |
2 | 11 | S.ペレス | レッドブル | 224 |
3 | 44 | L.ハミルトン | メルセデス | 194 |
4 | 14 | F.アロンソ | アストンマーティン | 183 |
5 | 55 | C.サインツ | フェラーリ | 153 |
6 | 16 | C.ルクレール | フェラーリ | 145 |
7 | 4 | L.ノリス | マクラーレン | 136 |
8 | 63 | G.ラッセル | メルセデス | 132 |
9 | 81 | O.ピアストリ | マクラーレン | 83 |
10 | 18 | L.ストロール | アストンマーティン | 47 |
11 | 10 | P.ガスリー | アルピーヌ | 46 |
12 | 31 | E.オコン | アルピーヌ | 44 |
13 | 23 | A.アルボン | ウィリアムズ | 23 |
14 | 77 | V.ボッタス | アルファロメオ | 10 |
15 | 27 | N.ヒュルケンベルグ | ハース | 9 |
16 | 24 | 周冠宇 | アルファロメオ | 6 |
17 | 22 | 角田裕毅 | アルファタウリ | 3 |
18 | 20 | K.マグヌッセン | ハース | 3 |
19 | 40 | L.ローソン | アルファタウリ | 2 |
20 | 2 | L.サージェント | ウィリアムズ | 0 |
21 | 21 | N.デ・フリース | アルファタウリ | 0 |
22 | 3 | D.リカルド | アルファタウリ | 0 |
決勝……1位:25点、2位:18点、3位:15点、4位:12点、5位:10点、6位:8点、7位:6点、8位:4点、9位:2点、10位:1点
スプリント……1位:8点、2位:7点、3位:6点、4位:5点、5位:4点、6位:3点、7位:2点、8位:1点
2023FIAフォーミュラ1世界選手権 コンストラクターズランキング(第18戦カタールGP終了時点)
Rank. | Constructor | Pts. |
1 | レッドブルレーシング・ホンダRBPT | 657 |
2 | メルセデス | 326 |
3 | フェラーリ | 298 |
4 | アストンマーティン・アラムコ・メルセデス | 230 |
5 | マクラーレン・メルセデス | 219 |
6 | アルピーヌ・ルノー | 90 |
7 | ウィリアムズ・メルセデス | 23 |
8 | アルファロメオ・フェラーリ | 16 |
9 | ハース・フェラーリ | 12 |
10 | アルファタウリ・ホンダRBPT | 5 |
決勝……1位:25点、2位:18点、3位:15点、4位:12点、5位:10点、6位:8点、7位:6点、8位:4点、9位:2点、10位:1点
スプリント……1位:8点、2位:7点、3位:6点、4位:5点、5位:4点、6位:3点、7位:2点、8位:1点
※コンストラクターズ選手権においては、各コンストラクターズが走らせるマシンの両方が得点対象となる。
2023FIAフォーミュラ1世界選手権 残りの日程
Rd. | Date | Grand Prix |
19 | 10月20-22日 | アメリカGP |
20 | 10月27-29日 | メキシコGP |
21 | 11月3-5日 | ブラジルGP |
22 | 11月16-18日 | ラスベガスGP |
23 | 11月24-26日 | アブダビGP |