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2022年7月に新型のクラウンが公開され、その第一弾であるクラウンクロスオーバーは同年9月に発売された。そして2023年10月、第2弾のクラウンスポーツが正式に発表。発売は11月ごろになる見通しだ。
先発のクラウンクロスオーバーが、セダンとSUVを融合させたようなパッケージングであるのに対し、クラウンスポーツはスポーティなシルエットを持つSUVとなった。
これまでのクラウンシリーズにはなかった流麗な造形で、Dピラーから大きく張り出したリヤフェンダーは特に特徴的だ。また、ハンマーヘッドフェイスと称されるフロントマスクは、クラウンクロスオーバーとは異なる処理がなされてシャープで精悍な顔立ちとなり、よりスポーティな雰囲気を醸し出している。
ボディサイズ比較
ボディの寸法としては、クラウンスポーツが全長4,720mm、全幅1,880mm、全高1,565mmであるのに対し、クラウンクロスオーバーは全長4,930mm、全幅1,840mm、全高1,540mm。クラウンスポーツのほうが210mm短い一方で、40mm幅広く、25mm背が高い。
ホイールベースはクラウンスポーツが2770mm、クラウンクロスオーバーが2850mmとなっており、クラウンスポーツのほうが80mm短い格好だ。
ちなみに最小回転半径は5.4mでどちらも同じ数値である。
インテリアデザインはどちらもメーターやディスプレイを同じ高さに集約させた水平基調。視線移動を少なくさせ、運転により集中できる工夫がなされている。
室内寸法としてはクラウンスポーツが130mm短いが、5mmだけ高さがある。
現在公開されている画像を見比べると、後部座席のフットスペースはクラウンクロスオーバーのほうが余裕がありそう。また、リヤシートそのものも、クラウンクロスオーバーのもののほうが上半身を包み込む形にされており、サポート性も高そうだ。
クラウンスポーツ&クラウンクロスオーバー ボディサイズ比較表
クラウンスポーツ | クラウンクロスオーバー | |
全長×全幅×全高 | 4,720mm×1,880mm×1,565mm | 4,930mm×1,840mm×1,540mm |
ホイールベース | 2770mm | 2850mm |
最低地上高 | 160mm | 145mm |
室内長/幅/高 | 1,850mm/1,540mm/1,175mm | 1,980mm/1,540mm/1,170mm |
乗車定員 | 5名 | 5名 |
車両重量 | 1810kg | 1,750kg~ |
車両総重量 | 2085kg | 2,025kg~ |
最小回転半径 | 5.4m | 5.4m |
パワートレイン比較
先日のクラウンスポーツ発表時に明らかになったラインナップは、2.5L直列4気筒エンジンを搭載したハイブリッドの1種類のみ(2023年12月ごろにプラグインハイブリッドモデルが追加予定)。これはクラウンクロスオーバーにも設定されているシリーズパラレルハイブリッドシステムと共通のようで、エンジンとモーターの出力などのスペックはまったく同じだ。駆動方式も後輪をモーターで駆動する「E-Four」となっている。
その一方、クラウンクロスオーバーには2.4L直列4気筒ターボエンジンと6速AT、モーターを組み合わせたよりパワフルなグレードであるRSが設定されている。「デュアルブーストハイブリッドシステム」を採用したRSもリヤにモーターを持つ4輪駆動だが、システムはより進化した「E-Four Advanced」を持つ。
クラウンスポーツ&クラウンクロスオーバー パワートレイン比較表
スポーツ – 2.5L HEV | クロスオーバー – 2.5L HEV | クロスオーバー – 2.4Lターボ HEV | |
エンジン型式 | A25A-FXS | A25A-FXS | T24A-FTS |
排気量 | 2,487cc | 2,487cc | 2,393cc |
種類 | 直列4気筒 | 直列4気筒 | 直列4気筒 |
燃料 | 無鉛レギュラーガソリン | 無鉛レギュラーガソリン | 無鉛プレミアムガソリン |
エンジン最高出力 | 137kW(186PS)/6,000rpm | 137kW(186PS)/6,000rpm | 200kW(272PS)/6,000rpm |
エンジン最大トルク | 221N・m(22.5kgf・m)/3,600〜5,200rpm | 221N・m(22.5kgf・m)/3,600〜5,200rpm | 460N・m(46.9kgf・m)/2,000〜3,000rpm |
燃料タンク容量 | 55L | 55L | 55L |
フロントモーター最高出力 | 88kW(119.6PS) | 88kW(119.6PS) | 61kW(82.9PS) |
ター最大トルク | 202N・m(20.6kgf・m) | 202N・m(20.6kgf・m) | 292N・m(29.8kgf・m) |
リヤモーター最高出力 | 40kW(54.4PS) | 40kW(54.4PS) | 59kW(80.2PS) |
リヤモーター最大トルク | 121N・m(12.3kgf・m) | 121N・m(12.3kgf・m) | 169N・m(17.2kgf・m) |
駆動方式 | E-Four(電気式4輪駆動方式) | E-Four(電気式4輪駆動方式) | E-Four Advanced(電気式4輪駆動方式) |
トランスミッション | 電気式無段変速機 | 電気式無段変速機 | Direct Shift-6AT |
なお、燃費はWLTCモードでクラウンスポーツが21.3km/L、クラウンクロスオーバーの2.5L+ハイブリッドが22.4km/L、同2.4Lターボ+ハイブリッドが15.7km/Lという数字となっている。
クラウンスポーツ&クラウンクロスオーバー 燃料消費率比較表
スポーツ – 2.5L HEV | クロスオーバー – 2.5L HEV | クロスオーバー – 2.4Lターボ HEV | |
WLTCモード | 21.3km/L | 22.4km/L | 15.7km/L |
WLTC 市街地モード | 19.1km/L | 21.2km/L | 12.6km/L |
WLTC 郊外モード | 22.7km/L | 23.8km/L | 15.8km/L |
WLTC 高速道路モード | 21.6km/L | 22.1km/L | 17.6km/L |
充実の先進装備
また、サスペンション方式はいずれもフロントにマクファーソンストラット、リヤにマルチリンクが採用されているが、クラウンスポーツでは独自のセッティングが施される。DRS(ダイナミックリヤステアリング)も最適化され、低速域では軽快感を生みつつ、高速域では安定感もバランスされる。
先進安全装備はどちらの車両も充実しており、プリクラッシュセーフティや緊急時操舵支援などを備えた「Toyota Safety Senseを標準装備している。加えて、入庫と出庫を自動で行うなどの機能を持つ高度運転支援技術「トヨタ チームメイト」も標準装備化されている。
車両本体価格は、クラウンスポーツが590万円という設定。クラウンクロスオーバーは、2.5Lハイブリッドが435万円から、2.4Lターボハイブリッドが605万円からだ。
クラウンスポーツ&クラウンクロスオーバー メーカー小売希望価格一覧
モデル・グレード | パワートレイン | 駆動方式 | 価格 |
SPORT Z | シリーズパラレルハイブリッドシステム(A25A-FXS 2.5L) | E-Four | 5,900,000 |
CROSSOVER X CROSSOVER G CROSSOVER G“Advanced・Leather Package” CROSSOVER G“Advanced” CROSSOVER G“Leather Package” | リダクション機構付のシリーズパラレルハイブリッドシステム (A25A-FXS 2.5L) | E-Four | 4,350,000 4,750,000 5,700,000 5,100,000 5,400,000 |
CROSSOVER RS CROSSOVER RS “Advanced” | デュアルブーストハイブリッドシステム(T24A-FTS 2.4L) +Direct Shift-6AT | E-Four Advanced | 6,050,000 6,400,000 |