Gクラスの名に恥じない高い悪路走破性
ジャパンモビリティショー2023に参加した数少ない輸入車ブランドのひとつがメルセデス・ベンツ。話題はジャパンプレミアとなった2台「コンセプトEQG」と「メルセデスAMG C63 S Eパフォーマンス」だ。
コンセプトEQGはあのGクラスを電気自動車、すなわちバッテリーEV化したモデルで、もともと2021年にドイツで開かれたIAAモビリティショーで発表されたもの。デビュー以来およそ40年間ほぼ変わらないクラシカルな外観に、最新のBEVテクノロジーが詰め込まれたモデルで、頑強なラダーフレームの間にバッテリーを統合、さらに4つのモーターで4輪を個別制御できるなど、Gクラスの名に恥じない高い悪路走破性を備えているという。
メルセデス・ベンツ日本の上野金太郎社長は「市販車は2024年に発表、日本へも早期に導入できるよう努力したい」とコメント。また今回はドイツ本国からGクラスのプロダクトマネージャーであるトニ・メンテル氏が来日、プレゼンテーションを行うなど、世界でも高いGクラス人気を誇る日本への力の入れようが窺われた。
またメルセデスAMG C63 S Eパフォーマンス(セダン)は、このモーターショーでのお披露目をもって発売が開始。価格は1660万円と発表された。注目はパワートレイン。エンジンは4.0リッターV型8気筒ツインターボから2.0リッター直列4気筒ターボに、いろいろな意味で半分にダウンサイジング。だがリヤに配置されたモーターとのコンビネーションにより、システム最高出力680PS、システム最大トルク1020Nmという途方もないパフォーマンスを発揮するという。また外部充電装置を搭載しており、EV走行は最高速度125km/h、航続距離は15kmとなっている。駆動方式は前後のトルク配分を連続可変できる最新の4WD「4マティック+」となる。
ほかにもメルセデスAMG S63 S Eパフォーマンスなど、今回は500㎡という比較的コンパクトなブースに5台を展示。ただ、モビリティショー会場と東京・六本木のショールームを無料シャトル(なんとEQS SUV!)で結ぶなど、従来の枠組みにとらわれない、新しいモーターショー像も提案したメルセデスだった。