10月25日に開幕を迎えたジャパンモビリティショー(旧:東京モーターショー)では、主要自動車メーカーが発売を間近に控えた次期モデルや野心的なコンセプトモデルを次々と発表した。
その一方で、イベントの名称とコンセプトが変更された今回、比較的小規模な企業も多数参加。その一社であるaidea株式会社(アイディア)は、小型の電動バイク2車種を世界初披露した。
アイディアは物流の“ラストワンマイル問題”に取り組んでいるベンチャー企業。2019年の東京モーターサイクルショーを機に設立され、電動スクーターなど小型ZEV(ゼロエミッションビークル)の開発と販売を行い、この分野におけるパイオニアとなった。同社はまた、電動バイク以外にも搬送ロボットの開発も行っている。
ジャパンモビリティショーではアイディアブースでは、3車種、5バリエーションの電動バイクを展示。そのうち3輪モデルのAAカート(荷台水平タイプ)と屋根がついたAAクーペは、公の場に出てくるのは初めてのモデルだ。
AAカートは、車体後部に設けられた荷台が車体ごとバンクする荷台傾斜タイプと、車両前部と荷台の傾きが連動しない構造の荷台水平タイプの2バリエーションのラインナップ。
旋回時にライダーと荷物も含めた車体全部が傾く荷台傾斜タイプは、中高速域でも2輪車に近い自然なライドフィールを実現する。
一方、荷台が独立して水平を保つ荷台水平タイプは、飲料などの重量物を積載しているとき、低速であっても高い安定性が確保される。
AAクーペは、荷台と屋根がついた3輪EVであるAAカーゴの派生モデル。AAクーペで荷台となっていた部分には大型のボックスが配置されているほか、二人乗りもできるようになり、アーバンコミューターとしての実用性が高められた。
東棟屋外駐車場で実施される「ZEV二輪試乗会」では、50ccクラスの3輪電動バイクAAカーゴα4と、電動2輪バイクのAAウィズαの乗り味を実際に体験できる。ジャパンモビリティショーの公式ページから事前予約が必要となるが、予約は試乗3時間前から受け付けている。