パーソナルにもビジネスにも応える「ニューフォーマル」という新たな価値観に挑戦し、「セダン再発見」を感じさせるクルマに仕上げられた
新型「クラウン セダン」は、クラウン クロスオーバー、クラウン スポーツに続く新世代クラウンシリーズの第三弾。ちなみに今後、第四弾として新型「クラウン エステート」の発売が予定されている。
トヨタは新型「クラウン セダン」を、快適な乗り心地と上質な走りとともに、ショーファーニーズを満たすくつろぎの空間を創出したと紹介。正統派セダンを再定義する新スタイルで、パーソナルにもビジネスにも応える「ニューフォーマル」という新たな価値観に挑戦し、「セダン再発見」を感じさせるクルマに仕上げられた。
ボディサイズは全長5030×全幅1890×全高1475mmで、ホイールベースは3000mm。エクステリアデザインは、「オーソドックスなセダンはつくりたくない」というデザイナーたちの思いのもと、ニューフォーマルセダンという新たな価値を創造。FRプラットフォームを生かした水平基調の伸びやかなプロポーションにより、かつてのセダンにはない伸びやかで美しいたたずまいを実現した。
フロントマスクは、鋭さとワイド感を強調する「ハンマーヘッド」と、縦基調のパターンを施した大型台形グリルの「アンダープライオリティ」の組み合わせにより、トヨタのフラッグシップとしての存在感を強調。リヤには、ワイド感を強調した横一文字のテールランプが採用された。
インテリアでは大型の杢目調パネルを採用し、インストルメントパネルから左右のドアに連続する配置やコンソールが浮き出て見えるようにすることで、アイランドアーキテクチャー(※)を強調。落ち着きがありながら、広がりのある室内空間を創出している。
※ディスプレイやシフトなどの各種機能をひとくくりにして、島(アイランド)のように配置するデザイン
おもてなしの心を込めた、日本ならではの光による演出を取り入れたのも特色。インストルメントパネル左右や前席足元、リヤドアトリム左右には全64色に色替え対応可能なLED照明を配置。行燈のような柔らかい灯りによる間接光が、室内に奥行きと心地よさを提供する。
3000mmのホイールベースを生かし、後席はショーファーニーズにも応えられるゆとりを創出。足元のスペースは広く、足抜きしやすいスムーズな乗り降りを実現した。さらに、極上の移動空間を届ける数々のおもてなし装備として、リラクゼーション機能や日差しを遮る電動式サンシェードなどが採用された。
パワートレインは2.5ℓハイブリッドと、FCEVの2機種を設定。2.5ℓハイブリッド車は、185ps/225Nmを発する2.5ℓ直列4気筒エンジンに、180ps/300Nmの電気モーターを組み合わせる新開発の2.5ℓマルチステージハイブリッドシステムをトヨタとして初搭載。エンジンと2基のモーターに加え、有段ギアを組み合わせることで、あらゆる車速域からのアクセル操作に応える駆動力を実現。従来はエンジン最高出力を使用できる車速領域が約140km/hからだったが、このシステムでは約43km/hから使用可能になった。
高速走行時はエンジン回転数を低く抑え、低燃費で静かな走りを可能に。排気量をダウンサイジングしながら、力強い動力性能と燃費性能を両立している。WLTCモード燃費は18.0km/ℓと発表された。
一方、FCEV仕様は、MIRAI(ミライ)と同じ高性能FCシステムを採用。3本の高圧水素タンク(合計141ℓ)と燃料電池などを搭載し、1回あたり約3分の水素充填で約820kmの走行が可能だ。アクセルを踏んだ瞬間からトルクが立ち上がり、スムーズに伸びるFCEVならではのパワーと、モーター駆動ならではの静粛性や乗り心地を実現している。駆動用モーターのスペックは182ps/300Nm。WLTCモード燃費は148km/kgだ。このFCEV仕様は外部給電器の接続により、大出力の電力を住宅や電気製品に供給できる。
HEV、FCEVはいずれも、車内の2カ所のアクセサリーコンセント(AC100V/1500W)で電気製品を利用することができる。走行中だけでなく、非常時給電システムとして、車両が停止した状態でも給電できる。
なお、新型クラウン セダンは、11月9日(木)からサブスクリプションサービス「KINTO」(個人・法人)での取扱いが始まり、月額10万8130円(税込)※から乗ることができる。KINTO公式サイトには同日から掲載される予定だ。
※Z(2.5ℓ HEV)の最安値パッケージ、追加オプション無し、「初期費用フリープラン」の7年契約、年2回のボーナス月の月額へ16万5000円(税込)の加算を選択した場合。7年間に支払う金額の合計は1139万2920円(税込)