FIAフォーミュラ1世界選手権(F1)は11月18日、アメリカ合衆国ネバダ州で2023年シーズン第22戦ラスベガスGPの決勝レースを実施。レッドブルのマックス・フェルスタッペンが今季18勝目を挙げた。
アメリカでは今季3戦目となるラスベガスGP。舞台はその名の通り、ネバダ州の大都市ラスベガスだ。同地でF1のレースが開催されるのは1982年以来初めて。
今年の舞台となったラスベガス・ストリップ・サーキットは17のコーナーを持つ全長6201mの高速サーキット。決勝の周回数は50周とされた。
また、決勝レースは現地土曜日に行われるという変則スケジュールも採用された。
16日はフリープラクティスが行われたが、ここで早くも波乱が起きた。コース上のマンホールカバー周辺のフレームが破損し、FP1は10分足らずで中止に。FP2も時間が大幅に後ろ倒しとなった。また、フェラーリのカルロス・サインツはFP1でマンホールカバーにぶつかってマシンを損傷。パワーユニット・エレメントの交換を強いられるなど深刻なダメージを負う結果となった。
翌17日の予選では、フェラーリ勢が躍動した。シャルル・ルクレールが1分32秒726というトップタイムをマークし、今季は一貫して予選でも速さを見せてきたフェルスタッペンを抑えてポールポジションを獲得した。また、マシンを修復したサインツも2番手につけた。フェルスタッペンはトップから0.378秒遅れの3番手となった。
なお、サインツはパワーユニット・エレメント交換により、10グリッド降格ペナルティを受け、決勝は12番グリッドスタートに。フェルスタッペンが繰り上がって2番グリッドスタートとなった。
決勝では、スタート直後の1コーナーでフェルスタッペンがルクレールのインを突き、先頭でコーナーを抜けた。しかし、ルクレールを押し出すかたちでのオーバーテイクとなったため、後に5秒ペナルティを受けた。
フェルスタッペンはペナルティを消化するなどして一時順位を下げたが、3番手で迎えた36周目にレッドブルのチームメイトであるセルジオ・ペレスをパス。さらに勢いそのままに翌37周目にはルクレールも抜き去り、そのままトップでチェッカーを受けた。
2位には、ペレスと接近戦を繰り広げ、最終ラップにオーバーテイクを果たしたルクレールが入った。3位にペレスというリザルトとなった。
なお、アルファタウリの角田裕毅は振るわず予選20番手、決勝は46周でレースを終えた。
2023年シーズン最終ラウンドとなる第23戦アブダビGPは、11月24日~26日の日程でヤス・マリーナ・サーキットで行われる。
2023年FIAフォーミュラ1世界選手権 第22戦ラスベガスGP 決勝
Pos. | No. | Driver | Team | Laps | Time / Delay | Grid |
1 | 1 | M.フェルスタッペン | レッドブル | 50 | 1:29’08″289 | 2 |
2 | 16 | C.ルクレール | フェラーリ | 50 | 2″070 | 1 |
3 | 11 | S.ペレス | レッドブル | 50 | 2″241 | 11 |
4 | 31 | E.オコン | アルピーヌ | 50 | 18″665 | 16 |
5 | 18 | L.ストロール | アストンマーティン | 50 | 20″067 | 19 |
6 | 55 | C.サインツ | フェラーリ | 50 | 20″834 | 12 |
7 | 44 | L.ハミルトン | メルセデス | 50 | 21″755 | 10 |
8 | 63 | G.ラッセル | メルセデス | 50 | 23″091 | 3 |
9 | 14 | F.アロンソ | アストンマーティン | 50 | 25″964 | 9 |
10 | 81 | O.ピアストリ | マクラーレン | 50 | 29″496 | 18 |
11 | 10 | P.ガスリー | アルピーヌ | 50 | 34″270 | 4 |
12 | 23 | A.アルボン | ウィリアムズ | 50 | 43″398 | 5 |
13 | 20 | K.マグヌッセン | ハース | 50 | 44″825 | 8 |
14 | 3 | D.リカルド | アルファタウリ | 50 | 48″525 | 14 |
15 | 24 | 周冠宇 | アルファロメオ | 50 | 50″162 | 17 |
16 | 2 | L.サージェント | ウィリアムズ | 50 | 50″882 | 6 |
17 | 77 | V.ボッタス | アルファロメオ | 50 | 85″350 | 7 |
18 | 22 | 角田裕毅 | アルファタウリ | 46 | DNF | 20 |
19 | 27 | N.ヒュルケンベルグ | ハース | 45 | DNF | 13 |
NC | 4 | L.ノリス | マクラーレン | 2 | DNF | 15 |
2023FIAフォーミュラ1世界選手権 ドライバーズランキング(第22戦ラスベガスGP終了時点)
Rank. | No. | Driver | Team | Pts. |
1 | 1 | M.フェルスタッペン | レッドブル | 549 |
2 | 11 | S.ペレス | レッドブル | 273 |
3 | 44 | L.ハミルトン | メルセデス | 232 |
4 | 55 | C.サインツ | フェラーリ | 200 |
5 | 14 | F.アロンソ | アストンマーティン | 200 |
6 | 4 | L.ノリス | マクラーレン | 195 |
7 | 16 | C.ルクレール | フェラーリ | 188 |
8 | 63 | G.ラッセル | メルセデス | 160 |
9 | 81 | O.ピアストリ | マクラーレン | 89 |
10 | 18 | L.ストロール | アストンマーティン | 73 |
11 | 10 | P.ガスリー | アルピーヌ | 62 |
12 | 31 | E.オコン | アルピーヌ | 58 |
13 | 23 | A.アルボン | ウィリアムズ | 27 |
14 | 22 | 角田裕毅 | アルファタウリ | 13 |
15 | 77 | V.ボッタス | アルファロメオ | 10 |
16 | 27 | N.ヒュルケンベルグ | ハース | 9 |
17 | 3 | D.リカルド | アルファタウリ | 6 |
18 | 24 | 周冠宇 | アルファロメオ | 6 |
19 | 20 | K.マグヌッセン | ハース | 3 |
20 | 40 | L.ローソン | アルファタウリ | 2 |
21 | 2 | L.サージェント | ウィリアムズ | 1 |
22 | 21 | N.デ・フリース | アルファタウリ | 0 |
決勝……1位:25点、2位:18点、3位:15点、4位:12点、5位:10点、6位:8点、7位:6点、8位:4点、9位:2点、10位:1点
スプリント……1位:8点、2位:7点、3位:6点、4位:5点、5位:4点、6位:3点、7位:2点、8位:1点
2023FIAフォーミュラ1世界選手権 コンストラクターズランキング(第22戦ラスベガスGP終了時点)
Rank. | Constructor | Pts. |
1 | レッドブルレーシング・ホンダRBPT | 822 |
2 | メルセデス | 392 |
3 | フェラーリ | 388 |
4 | マクラーレン・メルセデス | 284 |
5 | アストンマーティン・アラムコ・メルセデス | 273 |
6 | アルピーヌ・ルノー | 120 |
7 | ウィリアムズ・メルセデス | 28 |
8 | アルファタウリ・ホンダRBPT | 21 |
9 | アルファロメオ・フェラーリ | 16 |
10 | ハース・フェラーリ | 12 |
決勝……1位:25点、2位:18点、3位:15点、4位:12点、5位:10点、6位:8点、7位:6点、8位:4点、9位:2点、10位:1点
スプリント……1位:8点、2位:7点、3位:6点、4位:5点、5位:4点、6位:3点、7位:2点、8位:1点
※コンストラクターズ選手権においては、各コンストラクターズが走らせるマシンの両方が得点対象となる。