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■2023年復活版は3ナンバーで1グレード展開
2023年11月29日、ついに復活販売となったランドクルーザー70。2014年にも期間限定再販売されたが、晴れて今回は継続販売モデルとなった。本格的なオフロード設計、強靭なフレーム、高い基本性能、シンプルなパーツ構造という、シリーズならではの特性はそのままだが、最大の違いは2014年版が1ナンバー車の商用バンだったのに対し、2023年版は3ナンバー車の乗用車となった事だろう。また“AX”という1グレード展開だ。
税込車両価格は480万円。今やおなじみとなったサブスクリプションサービス『KINTO』でも取り扱われ、月々4万5760円(税込)から[最安値パッケージ、追加オプション無し、“初期費用フリープラン”の7年契約、年2回のボーナス月の月額へ16万5000円(税込)の加算を選択した場合。7年間に支払う金額の合計は615万3840円(税込)]。
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■主要諸元
型式:3DA-GDJ76W
全長×全幅×全高(mm):4890×1870×1920
車両重量:2300kg
排気量:2754cc
トランスミッション:6AT
WLTC燃費:10.1km/ℓ
車両価格:480万円(税込)
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■エンジンはランドクルーザー250と同じ2.8ℓ直4ディーゼルターボ
2014年版ではエンジンは、1GR-FE型4.0ℓ・V型6気筒DOHCガソリンエンジンだったが、今回は新型のランドクルーザー250と同じ1GD-FTV型2.8ℓ直4ディーゼルターボを搭載する。最高出力こそ低下したものの、排気量は大きくダウンサイジングされ、最大トルクは140 Nmの向上を果たしている。2023年版が継続販売モデルとなったのは、この1GD型ディーゼルエンジンのおかげだと言えるのだ。
エンジンに組み合わされるトランスミッションは、2014年版では5MTだったが、2023年モデルでは6速AT(6 Super ECT)。ちなみに2014年版のJC08モード燃費は6.6km/ℓ(概算だがWLTCモード燃費で5.6km/ℓ程度)だが、さすがにこの燃費性能は厳しい。2023年版の1GD型ディーゼルエンジンはWLTCモードで10.1km/ℓ、無論、燃料は軽油だ。
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■伝統装備に加えて最新装備で高い操縦安定性を実現
強靭さを誇る伝統のラダーフレーム構造や悪路走破に欠かせない電動デフロックなどの装備に加え、ビークルスタビリティコントロール(VSC)、アクティブトラクションコントロール(A-TRC)、ヒルスタートアシストコントロール(HAC)、ダウンヒルアシストコントロール(DAC)といった駆動力、制動力制御システムを採用し、高い操縦安定性を実現している。また、快適な乗り心地をさらに追求するサスペンションにも改良が施されている。タイヤは2023年版でも2014年版で用いられたのと同サイズの265/70R16、2023年版はダンロップ GRANDTREK AT23を履く。
ボディサイズは全長4890×全幅1870×全高1920mm、ホイールベースは2730mmと、2014年版と同一。車両重量のみ2014年版が2120kgに対し2023年版は2300kgと180㎏ほど増加しているが、これは主に充実がはかられた安全装備などの充当分だろう。エクステリアのデザインは水平/垂直基調とし、道具としての機能性と圧倒的な安定感を創出するという昔ながらのランドクルーザー流儀だが、細部がかなりアップデートされている。
たとえば2014年版では角形だったヘッドランプは昔ながらの丸型デザインに回帰したうえで、その中身にはBi-Beam LEDが採用されている。また、フロントグリルもメッシュタイプとなり、中央にはエンブレムではなく“TOYOTA”のロゴが配される形へと回帰。バンパーの細部形状や色も変更されて精悍さを増した。
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安全装備ももちろん抜かりは無い。プリクラッシュセーフティ(歩行者[昼夜]・自転車運転者[昼]検知機能付衝突回避支援タイプ/ミリ波レーダー+単眼カメラ方式)、ロードサインアシスト(RSA)、発進遅れ告知機能(TMN)、レーンディパーチャーアラート(LDA)、オートマチックハイビーム(IAHB)の5つの装備で構成されるトヨタ自慢の予防安全パッケージ『Toyota Safety Sense』が導入され、また、コンライト(ライト自動点灯・消灯システム/ランプオートカットシステム)やドライブスタートコントロールも備えられている。
■囁かれるウワサ、ひょっとして自衛隊も採用?
復活が熱望されていたランドクルーザー70は現代的なニーズに応え、3ナンバーワゴン化とディーゼルエンジン&6速ATを採用し、より多くのユーザーが乗れるクルマに変貌したのはお伝えした通り。しかしながら、将来的にナローボディの廉価モデルが発売されるとの噂もあるようだ。
これはどうやら「ランドクルーザー70が自衛隊車両として現行の三菱1/2tトラックに替えて採用されれば、その民生版が発売されるのではないか?」という憶測と言うか希望的観測だが、実際にフランス陸軍では現在、ランドクルーザー70をベースにマステック社が手を加えたマステックT4が採用されているだけに、完全に「無い」という話でもないかもしれない。
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■本格的なカスタムやドレスアップも動き始めた!
トヨタカスタマイジング&ディベロップメントは12月1日、ランドクルーザー70に向けたモデリスタブランドのカスタマイズパーツを公開。「STERLING GEAR GEEK(スターリング ギア ギーク)」をコンセプトに感性に響く本格的なクロカンスタイルを演出、ランドクルーザー70を際立たせる本格派のモデリスタパーツだ。外装パーツには、ベース車の持つ世界観との親和性が高い“JAOS”ブランドがセレクトされている。
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