エンジンは2タイプを用意 軽快な加速感を楽しめる

第二次世界大戦後のアルファロメオを代表する車種として、いまなお根強いファンが多いジュリア。現行型はその思想を受け継いで、2015年に生まれた。

エクステリア

レッド塗装の対向ブレーキキャリパーがよく見える大きなホールを5 つ並べた意匠のアルミホイールを標準装備。ホイールセンターのキャップをモノトーン仕様とすることで足元を引き締めている。

かつてはクーペやスパイダーもあったボディは4ドアセダンに統一。23年5月の仕様変更では、エクステリアではフロントグリルやヘッドランプ、リヤコンビランプのデザインを変更。インテリアではかつてのジュリアを思わせる丸型2眼のフォルムはそのままに、デジタル式メーターに一新した。エンジンを縦置きして後輪を駆動するパワートレインは昔と同じ。現在は2・9ℓ V型6気筒ツインターボエンジンを搭載するクアドリフォリオを頂点に、2・0ℓ直列4気筒ターボを積むヴェローチェの2タイプをラインナップする。

インテリア

指針式メーターの中央には7インチ・ディスプレイを配置。スマートフォンと連携する8.8インチ・カーナビとメーターナセルで一体感を演出する。エンジンスタートボタンはステアリングに配置。パドルシフトは固定型だが、サイズに余裕があるため旋回時にも扱いやすい。
マニュアルモードでのシフトレバー操作は、前に倒してシフトダウンするレーシングスタイルとなっている。
アルミのスポーツペダルは全車に標準装備される。オルガン式のアクセルペダルは微妙なコントロールがしやすいデザインだ。

ヴェローチェの280㎰/400Nmでも、このクラスのセダンとしては高性能。ゆえに1630㎏のボディを軽快に加速させる。それ以上に魅了されるのが音で、心地良いサウンドでドライバーを心酔させてくれる。クイックなステアリングもジュリアの特徴。それでいてノーズがインを向いてからの身のこなしは自然かつ素直で、接地感あふれる足まわりともどもアルファらしさを味わえる。後輪駆動のセダンが希少になりつつある中、そこにイタリアらしいデザインやサウンドをちりばめたジュリアは、もっと多くの人に支持されていい車種だと思っている。

Country       Italy
Debut        2017年9月(仕様変更:23年5月)
車両本体価格      655万円~1331万円

※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.151「2023-2024 スポーツカーのすべて」の再構成です。

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